4.接触 -To the way along the forest-
4話更新しました!
今日はこの惑星で初めて人間に接触する記念日となる!
はたして俺に対して彼らは友好的に接してくれるだろうか。自分の姿を知っているから言える。
否、断じて否だ。
まず俺、人間の姿形をしていないし。機械だよ?兵士達は見た所中世レベルっぽいので俺を見てどう思うのかは分からないが。まず間違いなく警戒される。それどころかいきなり剣で攻撃されてもおかしくはないだろう。
自分で言っててこれからどうなるのか怖くなって来た。ここはちょっと、ポジティブに考えてみよう。
えーと、えーっとあれ?考えが出てこない。何で!?全く明るい未来が想像できないのはどうしてなのだろう。
「ん?おいあんな所に変なのがあるぞ」
声が聞こえてきた。兜で顔が隠れているためよく分からないが、声質からして40歳ぐらいだろうか。
あれ、何か思いっきり日本語話してません?いや、きっと気のせいだろうな。
「変なのって何だよ。こんな辺鄙な森の中にか?あるわけ無いだろ。あるとしたら巷で噂の神の贈り物かもな?」
あ、異世界言語翻訳ですね、分かります。チートかよ。まぁ、助かるけどね。
「はぁ、良く見てみろって。ほら、あそこだあそこ。銀ピカの球が落ちてるだろ?」
そう言ってじいさんの方はもう一人に場所を教えるためこっちに指差してきた。
「あー、確かにあるな。いや、疑ってすまなかった」
「いや、大丈夫だ。ちょっと近づいてみようぜ」
そう言って2人は俺の前に立ち止まって...
『ん?え?おい。何するんだ。やめろー!』
そんな必死の抵抗は残念ながら届くことはなく持ち上げられてしまった。あ、マズイ。動けなくなった。
「近くでみると綺麗だな。お?おぉっ!これ全部金属でできているみたいだぞ!しかもかなり精巧だ。それに、見たことも無い素材で出来たタイヤが2つ付いてる。これ、街で売れば鑑定によって金貨100枚は下らないんじゃないか!?」
「何っ?それは本当か?いや、もしかしてそれ本当に神の贈り物なんじゃ...。ここ、光が落ちた場所とあまり変わらないようだし...」
「いや、これが神の贈り物かどうかは今気にしても仕方がないだろう。それに、確かめる術も存在しない。大丈夫さ」
「そうだな。おい、もし売れたら半分はくれよ?」
「いや、売れた時にそれは考えよう。もしかしたら安値で買い叩かれるかもしれないからな」
「まぁ、そうだな。それじゃ、持っていくか」
「ああ」
いや、ああじゃねーよ!おい、地面に下ろせー!と2人には相手にされず...というか聞こえていないだけなのだけど。そのまま森をちょっと歩くとすぐに森の外に出た。
深い森の中とか勝手に思ってたけど全然だったようです。前ロボットで潜った時は完全に別の方向だったらしい。どうりで更に暗くなっていくわけだ。
と、言うわけで現在俺は馬車で運ばれてます。因みに物置に安置されてる。分かっていたけど完全に物扱いされているな。
ここからどうなるのか分からないが碌なことされないだろう。
そうなることが分かっているなら取るべき行動は2つに1つ。さっさとこんな所から逃げ出してやる。現在俺の移動手段はタイヤのみ。出口は垂れ幕で隠されてるだけっぽいので直ぐに抜け出すことができる。さぁ、さっさと出て行こう。
...いや待て。そう焦るな。この馬車は間違いなく街へと向かっているはず。ここで出て行っても結局は街に行くしかない訳だろ。
あれ?そう考えるとこのまま売られた方が手っ取り早いのだろうか。いや、今の自分にはタイヤという立派な移動手段がある。
それに商品棚の上でまるで無機物のようにずっとジッと動かないままでいたら精神的に参ってしまうかもしれない。まぁ、無機物なんですけどね。あ、想像したらゾッとしてきた。
ならば、今自分がすべき事は...決まっているな。その後は後で考えようか。
街にこのまま行ったとしても、今の俺は人間じゃない。それに、基本的に考えて意思疎通は不可能。やっぱり、意思疎通の出来る同じ人間に仲介してもらうしかないのか。
俺は何で転生したんだ。何でこの星のあんな場所に落とされたんだよ。一体誰が何の為にどんな意味があって....。
『あぁ、こんな事考えててもしょうがない!とにかくここをさっさと脱出してしまおう。話しはそれからだ。そういえば、狼を倒したからpt溜まってるよな...?』
左上に視界を移動してみると、120ptと表示されていた。そこを注視し画面が視界に広がった。
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部屋 1×1×1㎥ 1pt
装甲 7pt
シールド 50pt+1秒につき1pt Lv.0
ビームライフル 75pt
マシンガン 230pt
残120pt
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何か増えていた。
シールドって結界と似たようなものかな?まぁ、今気にすることはないな。このバランスが悪いのをさっさと解除してしまおう。
移動手段の画面に移れ!
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▶︎移動手段
*ホイール
・木製 3pt
・鉄製 8pt
+12pt(タイヤ、リム)
残120pt
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よし。更に40ptを消費してタイヤを四輪駆動にしたぞ。
これでバランスが改善されて前や後ろにつんのめったりするような事は無くなるだろう。それに以前にも増して速く走ることが出来るようになったはずだ。これで銃砲が地面に向くなんてことも無くなる!
よし、さっそく物置なんて場所から退場させていただきますか。
俺は前へ進む意思を送った。それを汲み取り、タイヤは加速して行く。
物置なんていっても、矢鱈と敷き詰められているわけでもなかった。丁寧に取りやすいように壁際に全て置かれている。だから、真ん中は何もなかったのでタイヤで簡単に走り抜けることが可能だった。
もし、段差があったりした場合は俺は忽ち動けなくなってしまっていただろう。外に出ると自転車に乗って漕いだ時ぐらいの速度で地面が移動して行くのが見えた。
車と同じぐらいの速度だったらまずかっただろうな。でも、この程度の速度ならこのまま地面と接地しても大丈夫。そう思いそのまま進んでゆき地面に落下する。
重心はタイヤの方にかかっていたので前から落ちるなどという絶望的なことにはならなかった。
着地すると、まず周りを見渡す。後ろには先ほど脱出した馬車が俺が外に出てしまっているなどという事を微塵も思っていないかのように走り去って行った。
きっとそちらに向かえば2人が言っていた街が有るのだろう。次に左右は右手に森。左手には平原が果てまで広がっている。
そして、前方から一台の馬車が来ている事に気がついた。よく見れば、さっきまで乗せられていた質素な馬車と比べると豪華だった。
貴族の馬車か何かだろうか。
でも、何か様子がおかしいなー。
読んでいただきありがとうございます。どんな些細なことでも構いませんのでアドバイスお願いします!
それと、ブクマしていただけたらとても喜びます。孤独感が凄まじいです。でも、面白くもなかったのにブクマされても嬉しくはありません。その場合は面白くなかった点について教えていただければなぁと思ってます。よろしくお願いします!




