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リアース戦記 ~鉄壁のルーク~  作者: ナナすけ
転生の章
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第7話:イナリ(挿絵あり)

 聖獣や魔物、妖怪の類いまで存在する世界リアース。

 地球上で創造上の生物と言われていた生物が、ここでは実在する。

 ルークは前世の地球の記憶を持って生まれて来た。

 ならば、こちらの記憶を持って地球に生まれた者が居たとしても変な話ではない。

 創造上の生物!

 要はリアースの事を誰かが語っただけの事である・・・

 



 リアース歴3225年 10の月8日。


 イナリが我が家の家族となってから半年が経った。

 イナリとはあの九尾の妖狐の子の事である。

 ちなみに俺が名づけ親である。


「ルーク、どうしてイナリと云う名にしようと決めたんだ?」


 まぁ、ごく普通の疑問であるね、父よ。

(地球では、狐はお稲荷さんが大好きなんだよ。だからイナリ!)

 と言える訳がない。


「あぁ、え~とね。何かの書物で書かれていた英雄の使役していた聖獣の名前・・・だったかな?」


 勿論大嘘である。咄嗟に考えた言い訳っす。


「へぇ~」

「キュキュ~」


 納得してくれて良かった。

 イナリ本人も満足そうである。

(本当に人間の言葉が分かるんかい!)

 あぁ~、もう深く考えるのは止めようっと。


「イナリって九尾の妖狐の子なんだよね?どうしてイナリは尻尾が一尾なの?」

「それはね。イナリが成長して行くと一尾ずつ増えて行くらしいよ。

 いずれはイナリも立派な九尾になるんだとさ」

「へぇ~、父さん物知りだね」

「この間、エターナの冒険者ギルドの文献で調べた。

 九尾の妖狐の事を少しは知っておかないと、と思ってな」


 いつもの得意のドヤ顔である。


「なるほどね!そう言えば、イナリが聖獣ってバレたら何か厄介な事とか起きそう?」

「あ!そうそう。それを話すのを忘れていたな。

 イナリは一応シルバーウルフの『変異種』と云う事にしておいてくれ」

「シルバーウルフの変異種?」


 又、聞きなれない単語が出て来ました。


「変異種って何?」

「ん~、何て説明したら良いかなぁ。

 変異種と云うのは、通常の魔物と違って・・・例えば、同じ魔物でも色が違って生まれて来たり、形や大きさが違ったり、能力が違って生まれて来た魔物の事かな。

 突然変異って言ったら分かるかな?」

「ん~、何となく分かった。で、どうしてシルバーウルフの変異種って事にするの?」

「それはな。イナリって容姿はシルバーウルフの子に似ているだろ。勿論色が違うけどね。

 シルバーウルフって、小さい頃から育てると懐いて使役出来るのもいるんだよ。

 シルバーウルフの変異種って事にしておいた方が、何かと都合の良い言い訳になるのさ。

 聖獣を使役しているってバレたら一騒動あるからもしれないからな。

 絶対バレないようにな!」

「一騒動って・・・盗みに来るとか?」

「そうだ!国が動く場合だって考えられる」

「げ!わ・分かったよ!」


 珍しい物は力ずくで奪いに来るか・・・

 あれ?変異種ってだけでも充分珍しいんじゃね?

 まぁ、いっか。

 そうなったとしても、イナリはすばしっこいし、そう簡単に捕まったりはしないか。



 あれから、俺とイナリはいつも一緒である。

 家でのお留守番や教会に預けられている時も。

 ルタの村では、イナリはシルバーウルフの変異種と云う事で認知され受け入れられた。

 皆、イナリを可愛がってくれます。

(良かったなイナリ)


 イナリは、父やシスターのマレさんには特に従順である。

 餌を与えてくれる人には従順らしい・・・

 父やマレさんが居なくなると、イナリは俺に横柄な態度を取る。

 俺にはけして従順ではない。

 そして、女性には愛想が良い。

(お・恐ろしい子! by月影千草)


 でも俺達はいつも一緒にいる。

 鍛錬で村を走り回っている時も、家や教会のお手伝いをする時も、寝る時も。

 兄弟みたいだな。

 イナリもそう思っていてくれるのかな?

 いつも喧嘩したり、喧嘩したり、喧嘩したりだけど・・・

 て、喧嘩かしかしてねぇ~。


「そう言えば、愛子ともこうやっていつも一緒にいたっけなぁ」


 俺の横で寝ているイナリのモフモフな尻尾を触りながら、俺は前世の事を思い出していた。



 イナリの事をもう少し詳しく話をすると、イナリはかなり嗅覚が良い。

 かなり遠くの匂いも嗅ぎ分ける。

 まぁ、狐って確かイヌ科だから嗅覚が優れていても当たり前か。

 そして、聴覚も飛んでもなく凄いんだぜ。

 犬の聴覚なんて比にならないくらいです。

 こいつが居れば、狩りってかなり楽になるんじゃね?

 俺の言う事を聞いてくれればだけど・・・


 庭で土の精霊術の練習をしている時だったかな。

 イナリが青い『狐火』を出しました。突然に!

 庭の一部が燃えました。

 父と俺は慌てて消火活動しました。

 大変でした・・・

 父からは「危ないから勝手に出したら駄目!」と怒られていました。

 涙目のイナリって可愛いです。

 確か青い炎って温度が赤い色より高いんだったよね?

 狐火を5~6個ポンポンと出していた様だし、こいつの魔力って半端ないんじゃないの?

 流石聖獣の子と言うべきか。

 俺はイナリを怒らせるのだけは止めようと心に誓いました・・・

(触らぬ神に祟りなし!ってね)


 イナリの事は、今のところこんな感じです。

挿絵(By みてみん)

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