第30話:目指す道
本日もう1話投稿しました^^
リアースの世界では15歳から成人である。
リアースの子供達は、5歳になる歳から11歳になる歳まで幼年学校へ行かされる。
地球で云う義務教育である。
大きな都市・町では学校があり、村などでは教会が学校代わりとなる。
義務教育期間は、国が無償で勉強を教えるシステムが出来上がっている。
12歳になる歳から14歳になる歳までは、上級学校がある。
これは貴族や金のある商人の子供達が有料で行く学校であり、剣術や精霊術、貴族社会の作法などを教える場となっている。
学校に行かない者は、両親の仕事の手伝いをしたり、ルークの様に冒険者見習いになる者もいれば、商人見習いとして早くから各分野の技術習得を目指す者もいる。
そして15歳になると、それぞれ自分の道に進んで行く。
ある者は冒険者。
ある者は商人。
ある者は騎士。
ある者は国の役人。
ルークの成人までは後1年ほどである・・・
リアース歴3235年 5の月22日。
14歳になりました。
あれから身長はグ~ンと伸びて170cmに何とか届きました。
でも、もう止まって来たようです。
早熟タイプ何でしょうか俺・・・
腕力も大分ついて来て、二刀流もさまになって来ました。
飛燕も少し出せる様になって来ましたよ。
威力はまだ師匠の半分も出てないと思いますけど・・・
先日、エターナの町に行った時、風の精霊術を付与した魔石を購入して、父の形見の脇差の柄にはめ込みました。
少し純度の良い魔石を購入したので、銀貨8枚ほどかかりました。
高ぇ~。
銀貨8枚は痛手です・・・くすん。
でも、これで狩りが楽になりそうです。
へっぽこ弓術よりは頼りになりそうなので・・・
「兄さん、何か考え事?僕が立ち合い稽古の相手だからって余裕見せすぎじゃない?
今日こそ1本取るからね!」
「まだまだ1本取らせる訳にはいかないよ。これでも俺は5歳から鍛錬しているんだ」
「二人とも集中するでござるよ。
今日は午後から食料調達のために狩りに行くでござるからな」
「「ハイ!」」
兄さんと俺を呼んだ少年はジークだ。
孤児園にいた、あの二歳年下のジークである。
ジークは、俺が師匠に弟子入りした半年後に「僕も弟子にして下さい」とやって来ました。
師匠は最初断ったのだが、ジークの熱い情熱に胸を打たれ・・・嫌、あまりのしつこさに根負けしたのであった。
ジークは俺の弟弟子となったのである。
ついでにハンナ師匠の所にも弟子入りしたジークであった。
二人して頭をポカポカと殴られています。
弟子入りが決まった日から、ジークも俺と同じ様に孤児園を出て、俺の家に一緒に寝泊まりする様になった。
まぁ、孤児園を出たと云っても狩りをした肉は毎回届けに行っているし、夕食は孤児園で食べる事も多い。
家も近いしね。
ジークは師匠の二心一流の外に、俺から土の精霊術も教わる様になった。
彼は土の精霊術のシングルであったのだ。
しかも、魔力量は俺ほどではないにしてもかなり高いようだ。
今はまだ無理だけど、将来はゴーレムも1体くらいなら生成出来るようになるかもしれない。
ジークは俺の様に成りたいと言った。
あのゴブリン事件から、俺が憧れの存在となったらしい。
俺達は男同士だからね。
変な気は起こさないでくれよジーク。
俺はまともなんだ・・・
午後から3人で近場の森で狩りをした。
最近の狩りは俺が中心となって行う。
ジークは俺の補佐。
刀術や土の精霊術を始めてまだ1年くらいだから仕方がない。
師匠は後方で見学だ。
何かあったらすぐ助けてくれる位置にいる。
今日はいつもより長く狩りをしている。
俺の誕生日の晩餐を豊かにするために。
その晩餐での事・・・
「ルークは後1年で成人でござるか。
成人までには、拙者から教える事はすでに教え終わっているでござろう。
独り立ちする時には、拙者から太刀をプレゼントするでござるよ」
今晩の晩餐には酒も用意した。
師匠は結構酔っている様です。
ジークも初の酒体験です。
「有難う御座います師匠!」
「兄さんは良いなぁ!僕の独り立ちは何時になる事やら・・・」
俺は素直に頭を下げて感謝する。
ジークはすでに酔い始めているのか、絡んで来ました。
そして、メソメソと泣き始める。
泣き上戸か?
面倒だから放っておこう。
「ルークは独り立ちしたらどうするでござるか?」
「冒険者のDランクになったら旅をして、世界を見て回ろうと思っています。他の国も」
「ふむふむ。自分の見識を広げるのは良い事でござる。
ただ、他国を回るのはCランク以上になってからが良いと思うでござるよ。
何が起こるか分からんでござるからなぁ」
「そう致します!」
「ふむ!ルークよ、お主は二心一流を継承する者として、何か目指すものはあるのか?
武蔵先生の様に1番の強者を目指すでござるか?
それとも拙者の様に二心一流を広く伝承していく者でござるかな?
技をひたすら探究する者でも良いでござるよ。
ルークよ!ルークは二心一流を継承する者として、己の道を探して、己の道を進むでござるよ」
「ハイ!」
自分の道か。
強者を目指す?・・・違うな。
伝承する者?・・・ん~、伝承して行く気はあるけど、少し違う気もする。
技への探究?・・・これも違うなぁ。
俺の道か~。
他に何があるだろうか?
まぁ、ゆっくり考えて行くか。
俺の進む道を・・・
「僕は何処までも兄さんに着いて行きたいかな?ウ!ウプっ、吐きそう」
慌ただしくトイレに駆け込むジーク。
ジークよ!後を着いて来ないで良いからね。
ストーカーみたいでちょっと怖い・・・
まさかのジーク君が再登場。最初はちょい役の予定だったんだけど、今後まさかの・・・
次回『第31話:再会』をお楽しみに~^^ノ
さて、誰と再会するんでしょうか?




