第153話:懐かしき人達1
作者の1番のお気に入りのジークちゃん再登場^^
書いていて楽しいw
リアース歴3237年 12の月28日19時前。
首都ザーンのエターナ子爵家前にて・・・
「ル・ルーク・・・ハっ!まさか彼方は?」
「兄さん?」
「そう、俺はまさかの『エターナの小さな兄さん』です!ってハァ?」
ど・ どうしてそうなるんですか?
俺が門番さんのお兄さんな訳ないでしょうが・・・ってあれ?
今、何処か違う所から声がしなかった?
「やっぱり兄さんだ!」
門の影から一人の美少女が飛び出して来る。
美少女!?
俺を兄と呼んでくれる美少女に心当たりなんて・・・いましたね。
変態な義弟がいましたね。
「ジ・ジークなのか?」
「ジークちゃんなの?」
「そうだよ兄さん、お姉様!僕が分からないの?」
美少女っぷりが更に進化したなぁ。
小顔でまつ毛が長く、唇はプリっとしていて色っぽい。
背中まで伸びた綺麗なストレートの髪が、美少女感を倍増させています。
もう誰もお前が男なんて信じねぇレベルだよ。
でも、何でお前がここに居るんだ?
「お客人様、こちらの方はもしかして・・・」
「うん、エターナの英雄だよ!」
「も・ももも・申し訳御座いませんでした英雄様!
大変失礼な、無礼な態度を取ってしまいまして、ど・どどど・どうかお許し下さい~」
門番さんが俺に土下座をして来る。
そう言えば、門番さんもこの場に居たんだっけね。
ジークの事で完全に頭から抜け落ちちゃっていたわ。
「門番さん、怒っていないから頭を上げて下さい」
「あ・有難う御座います。有難う御座います」
もう、そんなに謝らなくても良いですよ。
「ところで、お前はどうしてここに居るんだ?」
「そ・それは・・・」
ジークの目が泳ぎ出す。
「ジーク、やっと見つけたでござるよ!稽古の途中で居なくなりおってからに。
お前はどうしてそう稽古に集中を・・・」
ご・ござる言葉!
ま・まさか彼方まで居られたのですか・・・
「師匠!」
「ルークでござるか!それにアイシャもイナリも。皆、元気そうでござるな」
「クロード様!」
「キュキュ~!」
(おぉ~、ござるだござる~!)
キラキラのイケメンスマイルは健在ですな師匠。
とても60過ぎの爺には見えんわ。
俺の周りにはどうしてこんな変な人ばかり・・・
「ご無沙汰しております師匠!お元気そうで何よりです」
「お久し振りで御座います、クロード様!」
「うむ!ルークもアイシャも達者そうでござるな」
「「ハイ!」」
「ルークはすっかり一人前になったでござるなぁ。それに引き換えこっちは・・・」
師匠が疲れ切った顔でジークを見る。
こいつの相手は確かに疲れますよね師匠。
南無っ!
「そ・それは僕の事ですか師匠?」
「お前以外に誰がおるでござるか!稽古の途中で急に逃げ出しおってからに」
「ぼ・僕は兄さんの気配を感じたから・・・」
お・俺の気配?
お前の気配察知はイナリ並かよ。
相変わらず底知れぬ奴だ・・・
「それにしても、師匠とジークはどうしてこちらに?」
「それはでござるな・・・」
「ぬ・主様!こちらの素敵なお方はどちら様で御座いますか?
主様なんて足元にも及ばないほどの超イケメン♡・・・ジュルリ!」
リン、よだれよだれ!
それに今、さり気なく俺をバカにしたよな?
よ~く覚えておこう。
「ルークの・・・」
「父様!こっちのおっぱいのないお姉ちゃんはだ~れ?男の人みたい!」
流石だ我が息子よ!
おっぱいがないと云う事で、ジークを1発で男と見破ったか。
「応援を・・・」
「主様!?父様!?に・兄さん、これはどう云う事ですか?
お姉様や僕を差し置いて、いつの間に妾や隠し子を・・・」
ゴツン!
バタっと倒れるジーク。
太刀の柄でジークを一瞬で黙らす必殺技。
久々に拝見させて頂きました。
流石に見事な1撃ですね師匠。
惚れ惚れしますよ。
「うるさ過ぎて、ルークへの説明が出来ないでござるよ!」
あっ、珍しく師匠が切れた。
怒りのオーラ全開やで~。
この人怒らすと超怖いんやで~。
「す・すいませんです・・・」
「ゴメンなさい・・・」
リンとバーンがシュンとなる。
リンは兎も角、可愛いバーンを叱る事は許しませんよ師匠。
久しぶりに師弟対決でもして差し上げますよ?
「さっきからやけに騒がしいなぁ!いったいどうしたんだ?」
「そう言って自分も逃げ出さないで下さいよ~。ちゃんと稽古つけて下さい!」
又、新手ですか。
今度は誰と誰ですか?
まずは無精髭のおっさんが登場ですか。
あぁ、この人ね。
「おっ、ルークじゃないか!随分と遅かったなぁ?」
「誰っ?」
「オ・オイ!」
「ウソですよフォッカーさん!相変わらずからかい甲斐がありますねぇ」
「お・お前なぁ~!」
ウケケケケ!
本当にからかい甲斐のある人ですね。
「ルークって、兄貴達がやっと来たのか?」
今度はマシューが現れた。
おっ、随分と背が伸びているじゃないか~。
もしかして俺に追いついたかな?
「マシュー、お前も居たのか!」
「マシューまで居たの!どうしてアンタまで?」
「俺が居ちゃ悪いかよ!」
「相変わらず口が悪いわねぇ」
「お互い様だ!」
一気にワラワラと現れたなぁ。
皆、本当にどうして此処にいるんだよ~?
次回『第154話:温かい場所』をお楽しみに~^^ノ