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志希、自宅凸される

志希(しき)が10万円のお小遣いをもらった翌日。

配信でその話をしたせいで、

一部のリスナーがざわつき始めた。


「志希ちゃん家、お金持ちなの?」

「ママのお仕事って何?」

「住所どこ? 差し入れ持ってくよ」


志希は焦る。


「いやいやいや、来なくていいよ!?

 うち普通の家だからね!?」


しかし、配信内容から住所を特定した“ガチ勢”が数名、

本当に家の近くまで来てしまった。



突然インターホンが鳴る。

ピンポーン。


志希は震える。


「……え、誰……?」


モニターを見ると、

見覚えのあるリスナー名を名乗る人が立っていた。


「志希ちゃん! ちょっとお話しようよ!

 お母さんにも挨拶したいし!」


志希は青ざめる。


「やばい……どうしよう……」


そこへママが静かに現れた。


「志希、誰か来てるの?」


志希は震えながら説明する。


「リ、リスナーさんが……

 なんか……来ちゃって……」


ママはため息をつき、

インターホンの前に立つ。



「こんにちは。

 うちに何かご用かしら?」


リスナー(凸者):「あ、あの……志希ちゃんの……

 配信を見て……その……」


ママはにっこり微笑む。


「お金の話はね、

 “外の人”が踏み込む領域じゃないのよ。

 わかるわよね?」


その瞬間、空気が変わった。


リスナーは一歩後ずさる。


「え、あ……はい……

 す、すみません……」


ママはさらに優しく言う。


「うちはね、

 “昔からの付き合い”で成り立ってる家なの。

 だから、心配しなくていいのよ」


リスナーの顔が引きつる。


「……昔からの……付き合い……?」


ママは微笑んだまま続ける。


「そう。

 あなたが知らなくていい世界の話。

 だから、帰りなさいね?」


リスナーは全力でうなずいた。


「はい!! 帰ります!!

 本当にすみませんでした!!」


次の瞬間、その場には誰もいなくなった。



志希は震える。


「ママ……

 なんであんなに怖いの……?」


ママはコーヒーを飲みながら言う。


「怖くなんてないわよ。

 ただ、“お金の流れ”を乱す人は嫌いなだけ。」


志希はさらに震える。


「……ママの仕事って……

 いったい何なの……?」


ママは微笑むだけ。


「志希は知らなくていいのよ。

 あなたが幸せならそれでいいの」


と言って、志希の頭を優しく撫でた。


───────────────────────────────


そして志希は配信をつける。


「みんな……聞いて……

 リスナーさんが家に来たんだけど……

 ママが対応したら……

 全員逃げていった……

 なんか……怖い……」


コメント欄が爆発する。


「ママ最強」

「裏の世界の人?」

「“昔からの付き合い”が一番怖い」

「志希の家、闇が深すぎる」


志希は震えながら言う。


「……でもさ……

 ママが守ってくれるし……

 次こそ当たる気がするんだよね」


リスナーは悟った。


志希は恐怖よりオリパを優先する。

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