ママ、謎の人脈
志希が“オリパ運営摘発 → カード届かず → 警察に怒られる”という
地獄の三段落ちを食らった翌日。
志希は布団の中で丸くなっていた。
「……なんで私だけ……
詐欺じゃないのに怒られるの……
カードも来ないし……」
そこへママが静かに部屋に入ってくる。
「志希、元気出しなさい。
警察なんて気にしなくていいのよ」
志希は顔を上げる。
「いや、気にするよ……
怒られたんだよ……?
“教材に出たのに学んでない”って……」
ママは優しく微笑む。
「警察なんてね、
お金の流れを知らない人たちなのよ」
志希は一瞬固まる。
「……え? どういう意味?」
ママはコーヒーを飲みながら、
さらっと爆弾を落とす。
「世の中にはね、
“表に出ないお金”ってものがあるの。
あなたはまだ知らなくていいけど」
志希はさらに固まる。
「……ママ……?
なんか怖いこと言ってない……?」
ママはバッグから封筒を取り出し、
志希の前に置いた。
「はい、今月のお小遣い。
ちょっと多めに入れておいたから」
志希は封筒を開けて叫ぶ。
「えっ……10万!?
ママ、どこからこんなお金……?」
ママは微笑むだけ。
「気にしなくていいのよ。
あなたが元気なら、それでいいの」
志希は震える。
「いやいやいや……
気にするよ……
ママ、何してるの……?」
ママは窓の外を見ながら、
意味深に言う。
「志希、
お金ってね、“正しい場所”に流れるものなの。
私はただ、その流れを知っているだけ」
志希は完全に混乱した。
「……ママ……
もしかして……闇バイトとか……?」
ママは笑う。
「そんな物騒なものじゃないわよ。
ただ……“昔の知り合い”がね、
いろいろ助けてくれるだけ」
余計に怖い。
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そして志希は配信をつける。
「みんな……聞いて……
ママが“警察なんて気にしないで”って言って……
10万くれた……
なんか……怖い……」
コメント欄が爆発する。
「ママの金脈が一番ヤバい」
「裏社会の匂いしかしない」
「志希の家、全員闇深い」
「ママの“昔の知り合い”が怖すぎる」
志希は震えながら言う。
「……でもさ……
10万あるし……
今日こそ当たる気がするんだよね」
リスナーは悟った。
その10万、絶対オリパに消える。




