8.カディスの冒険者たち。
すっごい寝てました(*'▽')やべぇっすw
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「スライムの大量発生……?」
「あぁ、そうだ。この時期になると毎年、スライムの頭数が増えて作物に影響を与える。だから俺はそろそろ、本腰を入れて仕事しなきゃならない」
「……ふむ」
俺の言葉にリリスは少しばかり考える。
そして、こう言うのだった。
「他の冒険者などには、協力を頼まないのか?」
「あー、それな……」
その提案に、俺は思わず苦笑いをする。
普通に考えてみれば、この村における最大の有事だ。村にあるギルドへ依頼を出して、協力者を募るというのが一番効率的だろう。
だけど、俺はそれをあえてやらなかった。
いや、もっと正確にいえば……。
「……やっても無駄、って感じだな」
「無駄、とは……?」
首を傾げる少女に対して、俺は説明をすることにした。
「王都から遥か遠くのこの村には、基本的に駆け出しの冒険者ばかりが集まってくる。そいつらはカディスのギルドで等級を上げて、別の場所へ移籍するんだよ」
「ふむ、なるほど……?」
「だけど、ここでの依頼ってのはどれも地味なものばかりだ。血気盛んに、冒険者という豪快な生業を選んだ若者が、最弱スライムの駆除をすると思うか?」
「…………しない、かもしれない」
「そういうこと」
実際、俺は村に戻った年に一度依頼を出している。
しかし結果は、総スカン。誰一人として依頼に目をくれず、俺はそれ以来ずっと一人でスライムばかりを狩る羽目になった、というわけだった。
もっとも優秀な若者は、しっかり中程度の魔物を討伐してくれるので助かっている。ただ問題としてあるのは、分不相応に選り好みしている奴だ。
そう、例えば――。
「ラスエルなんかは、ああやっていつまでカディスにいるんだろうな」
「もしかして、それはあの金髪のことか?」
「そう、アイツのこと」
俺が名前を上げると、リリスはそう訊いてきた。
本人のいない場で言うのも悪い気はしたが、少し話すことにする。
「ラスエルは五年前にカディスに来たんだが、依頼の成功と失敗を繰り返して、ずっと等級を上げ切れずにいるんだよ。その原因、ってのは――」
「あぁ、なるほど。……身の程知らず、と」
「……本人には言うなよ?」
そこまでで、俺は話題を軽く切り替えることにした。
そもそも何が言いたかったのかといえば、協力者がいない、ということだ。しかし今年に限っては少しばかりのアテがある。というのも、隣には俺を師事する少女がいるのだ。
「そこで悪いんだが、リリスもスライムの駆除を手伝ってくれるか?」
これも鍛錬の一端だろう。
そう思って、俺が訊ねると彼女は力強く頷いた。
「あぁ、任せてくれ!」
その答えを聞いて、俺はホッとする。
どうやら、今年はあの不毛にも思える作業を一人でやる地獄は見なくて済む、と。そう思いながら、目的地へと足を運んでいた時だった。
「…………あ、お前は……」
「よう、雑魚スライム狩りのオッサンじゃねぇか!」
目の前から、先ほど話題に上がった青年が現れたのは……。
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