希望から絶望
2作目です。ちなみにもう一作品もきちんと更新致しますので。
今回は完璧な異世界の物語です!それではどうぞ!
やったー!今日は最高についてるぜー!初のお呼び出しだ!なんでこんなに盛り上がるのかって?俺は冒険者だ!呼び出されると言えば緊急指令か昇給って俺の脳には記憶されてんのよ!さぁ、入ろーっと。
「どうしましたかリーダー?」
「なぁエルト、持ってる物全部ここ置いてくれ。」
エルトというのは俺の事。【エルト・ヴァルカン】という名前である。ん?どしたんだ?持ち物全部出せってどういう事?
「え?ああ、分かりました。」
俺は持ち物全てを長机の上に並べる。
「…これで、全部なんだな?」
「ええ、そうですけど…」
「ふぅん、そうか、なら出てけ。」
は?え?出てけ?出てけって言ったのこの人。
「はい!?どういう事ですか!」
「いや、だから出てけって言ったんだが。」
「何故が知りたいんですけど!俺なんかしましたか!?」
俺心当たり無いんだけど…
「何もしてねぇから出てけって言ってんだろ!大体なぁ、俺らはAランクパーティなんだぞ!Cランクのお前がいつまでも居ること自体おかしいんだ!まだ半年とかならわからんでもないが、お前はもう2年だぞ!スキルもろくに持ってなくても雑務をこなせるから置いてたが、これだけ人数が増えれば1人抜けても問題ないんだ!」
げっ…反論出来ねぇ…普通スキルは10歳の時得ることができるが、俺は得ることが出来なかった。。ランクもCランクなら3ヶ月あれば普通は上がる。ちなみに、スキルというのは、身体強化だったり、魔法だったり色々ある。ランクは、最低がG、最高はSSSである。
「分かったら出てけ!もう来るんじゃねぇ!」
最高の日だったはずなのに…一気に最悪の日になったよ…
「…わかった。今までお世話になりました。」
そうして俺は15歳の誕生日の前日にパーティを抜けさせられるのであった。
「ようこそギルドへ!本日はどのようなご用件でしょうか?」
「えっと…パーティ脱退の報告と、Cランク用の依頼の受注です。」
「え!?エルトさん【蒼炎騎士団】抜けちゃったんですか!?」
「あ、はい…クビにされちゃって…」
「それはお気の毒に…でも、実力だけでCランクに登り詰めたエルトさんならソロでもCランククエスト攻略出来ますよ!それでは…こちらのクエストなんてどうでしょう?」
そう言って渡されたのは、スナイプゴブリン10体の討伐クエストだった。
「スナイプゴブリンですか…」
「えぇ…最近受けてくれる人少なくて…でも大丈夫でしょうか…遠距離から攻撃出来ないでしょう?」
薦めたのあんただろ!と思ったが、街に被害が出ても困るからやってみよう。
「まあ、何とかなりますよ。じゃあ、これでお願いします。」
「は、はい。ご武運を…」
そうして、俺は夜の草原に出るのだった。ふと、時計を見ると午後11時53分を示している。
「ひとりぼっちの誕生日。草原で夜風に当たりながらってのも悪くないな。」
はぁ、寝転がりたいな。この草気持ちよさそうだなぁ…
バシュッ!
「うぉぉぉぉぉ!なんだ危ねぇ!」
岩陰に隠れてちらちらと周りを見ると、草に隠れたスナイプゴブリンがいた。
「うぅ…遠いなぁ。攻めてる間に撃たれるよな…」
ゴォーンゴォーン
もう12時か…朝には帰りたいな…なんて思っていると。
『エルト・ヴァルカン15歳になりました。スキル《ウィークリーチャンス》の制限が解除されました。スキルを獲得します。』
そんな声が脳内に流れたのだった。
エルトの隠された能力とは!?次回お楽しみに!