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第2話 ピザ屋のバイトの子が可愛すぎる件

柊冬花が転校してきた。という情報のあと、あっという間に時間は過ぎ今は放課後、学校からの帰り道である。




「はあぁぁぁぁ。」

「ど、どうした天草。溜息のレベル超えてんぞ。」

「いやー。疲れたなーって。」

「……ハハーン。ホームルームの時柊さんに素っ気ない態度とっちゃったの引きずってるんだ。」

「う……」


蓮太は勘が鋭い。僕の態度が見え見えだったってのもあると思うが当然のように図星だ。


せっかくファンだって言ってくれたのに「ありがと…う」ってなんだよ!ありがとうくらいちゃんと言えよ!!あの頃の自分にキレる。あれは陰キャ過ぎた。


「まあ、切り替えろよ。柊さんがお前のファンって事は変わらないんだからさっ。」

「そうだけど……。」

弱気な僕に軽く蓮太はこう言った。



「はあ、まだ初日だぜ?なんとでもなるって。……っていうかそんなに気にするって事は…さては天草。一目惚れだな!?」

「い、いや。あっちは僕を好きな作品の作者としか見てないから…。僕も1ファンとして接するつもりだよ。……まあぶっちゃけ柊さんめっちゃ美人だと思うけど…。」


これを聞いた蓮太は天草に向かってこう言った。


「お前がモテない理由何となく分かった気がするわ。」

「…うるせえ。」






「ただいまー。」

「お帰りなさい、お兄ちゃん。」


家に帰り僕はソファーに転がった。


「お兄ちゃんなんだかお疲れの様子ですね。…そんなお兄ちゃんに朗報です!今日はお兄ちゃんの好きなピザをとっておきました!あともう少ししたら届けに来てくれると思います!」

「マジでありがとう。時雨はホントに気が利くな。」


「ピンポーン」インターホンが鳴った。


「あ、言ってる側から来ました。私が出ますね。」

「いや、時雨はそこにいてくれ。ここまでやってくれたんだ。あとは僕に任せて。」

「ここまでって……まあ、出前ですけどね。」


そう言い僕は玄関に向かいドアを開けた。

すると目の前にはピザ屋の服装を纏った柊冬花が立っていた。



「ひっひひひ柊さん!?」

「え、あ、ゆ、優木くん!?!?」


あまりの出来事に混乱する二人。


「ど、どうしてピザ屋で……?」

「あの、えっと、バイトしてるんです。まさか届け先が優木くんの家だとは……」


僕もかなり驚いている。こんなのもはや運命まである確率だ。そんなことより僕は彼女に言わないといけない事を思い出した。




「あ、あの…。ありがとうな!僕のラノベ読んでくれて……。本当に嬉しいよ。ありがとう。」


僕は素直にこう言うと彼女の頬は赤く染まっていった。



「い、いえ。私が好きで読んでるだけなので…。ありがとう…はこっちのセリフ…です。」

彼女は照れながらそう言った。



「可愛すぎる…」僕は心の中でそう思ってしまい、恥ずかしくなって咄嗟にピザ代を差し出した。


「これ、ピザ代。また頼むよ。」

「は、はい!ありがとうございます。これ…シーフードピザです。」

「あ、ありがとう。」


そう言いピザの受け渡しが完了し、彼女は去っていった。



「」



いきなり起こった出来事に頭がオーバーヒートしたのか僕はその場に数分間立ち尽くしていた。その時ふと疑問が天草の頭には残る。


「なんでバイトしてんだろ…?」


15歳である天草の同級生だから柊冬花もまだ15歳。バイトをするにはまだ少し早い年齢だ。まあ、僕は仕事してるけど。そんなことを少し思いつつまたピザ頼もう…。と思う天草なのだった。







「お兄ちゃん随分遅かったですね。ピザ冷めちゃいますよ。」

「そ、そうだな。……ありがとう。時雨」

「はい?今のは何の感謝ですか?」

「い、いやなんでもない。」

「全く。変なお兄ちゃんですね。」


そう言い2人はピザを頬張った。




そろそろ冬花の可愛さを全面的に出していきてえなあ。次回もゆったりとした日常を描いていきます!

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