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第1話 可愛すぎる転校生は僕のファン

「優木天草さんですか…?」



突如として美少女から声をかけられ困惑したが、事実なので僕は頷いた。すると彼女はハッと顔を晴れやかにしてこう言った。


「あ、あの……私、ファン…です。い、いつも見てます!」


「いつも見てます」という発言にクラスの男たちが反応し、鋭い視線を僕に向けた。


「い、いつも見てる…って?」

「あ、もっ、もちろんラノベです。この前のバトルものの作品もすごく面白かったです!」


あ、ラノベか。そりゃあそうだよな。うん。言うて僕は有名ラノベ作家だからな。うん。…でも正直こんな美少女が僕のラノベを読んでくれてるのは素直に嬉しい。


「あ、ありがと…う。」

「あ……す、すみません。急に熱くなりすぎました。」


あぁーくそっ。僕のポンコツめ。美少女と…いや女子と話す事に慣れて無さすぎてまともに会話もできない。こんなことなら蓮太にコツを聞いておけばよかった。


「おい、ホントに美少女来たじゃねえか!しかもお前のファンかよ!羨ましいぜ!」


そう小声で蓮太は言った。小声なのは近くに秋音がいるからだ。


「いや、ビビった。正直ビビった。」

「多分、有名女優…いやそれ以上に顔立ち整ってんぞあれ。」

「それな。まじそれな。」


美少女、そして僕のファンこの都合の良すぎる状況に混乱し同じ言葉をさっきから繰り返してる事に気づいてない。しかも隣の席である。なんなんだ。明日僕は死ぬのか?


すると教室に担任の教師が入ってきて話し出した。隣には例の美少女が座っている。とても落ち着かない。


「今日から二学期が始まります。それに伴い転校生も来ています。柊さんあとはよろしく。」

「は、はい!」

そう言い彼女は席を立つ。


振りが雑だな。多分誰もがそう思った。僕だけじゃない。


「えっと柊冬花です。東京から来ました。よろしくお願いします。」


少し声が震えている。緊張しているのだろう。自己紹介が終わるとクラスからは暖かい拍手が巻き起こる。すると彼女はホッとした表情をして席に座る。



その後。担任の長々とした話が終わりホームルームが終わると、彼女の周りには瞬く間に人が集まってきた。


まあ、当然だろう。こんな美少女滅多にお目にかかれない。僕のファンらしいが、さっきあんな素っ気ない態度を取ってしまったからもう話す機会なんてないだろう。僕の思考がマイナスに働く。


「残念だな。せっかくお前のファンなのに。クラスの野郎どもみんな柊さんに興味津々だぜ?天草、いいのかよ?」

「いいんだよ。僕のファンって言ってくれただけで充分嬉しいかったから。」

「お前ホントにマイナス思考なのな。」

「……うるせ」



『柊冬花』僕のファンでもある一人の美少女が僕の学校に転校してきた。




やべ、全然進まなかった…。次回は放課後!

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