プロローグのプロローグ
「まさか僕にこんな力があったとは・・・」
もしこの能力にもう少し早く気づいていれば・・・そう思わずにはいられなかったが、最後に夢をかなえられたんだから僕にしてはよくやった方だと思う。
自分の命の火が消えるのを感じながらそう思った。
-条件の未達成を確認。対象者の転生を実行します、、、、、
「カイ!カイ!ほら早く起きなさい!」
「なんだよ母さんこんな早く起こしてまだ日が昇ったばっかじゃないか。」
「なんだよってあんたレヴィちゃんと約束したんじゃないの?」
「っそうじゃん!やっべレヴィに怒られる・・・・」
なんか夢を見ていた気もするが眠気と一緒に吹き飛んでしまった、レヴィとの約束に送れるなんて絶対怒られる・・・そして何より今日は待ちに待った迷宮都市への出発の日だ!こんな日に寝坊するとは昨日楽しみすぎて眠れなかったのがあだとなってしまったらしい。大急ぎで準備して待ち合わせ場所に向かうと案の定不機嫌そうな顔したレヴィが仁王立ちしていた。
「レヴィごめん!寝坊した!」
「カイ、あたしを待たせるなんていい度胸じゃない、なんか申し開きはあんの?」
「いや、ないよごめんレヴィ。」
「ふーん、じゃあ罰として私の荷物も持ちなさい。」
「分かった、それで許してくれるなら・・・」
この口調の強い女の子はレヴィ、僕の幼馴染で僕たちの町の中では知らない人がいないほどの超美人さん。こんなにあたりが強いのは僕に対してだけで、普段はおしとやかを気取ってる。これは僕が特別とかじゃなく、レヴィが僕の好意に気づいていいように利用してるだけだ、正直性格悪いと思う。それがわかってて未だにレヴィのことが好きな僕も僕だけどね。いっそのこと誰かとくっついてくれでもしたらあきらめもつくんだけど、、、、
「なにぼーっとしてんの?早く私の荷物持ちなさい!」
「分かってるすぐ持つよ・・・」
レヴィにせかされながら感傷に浸る間もなく僕は生まれ故郷をあとにした。
しばらく歩いて馬車の停留所についた。こんな田舎にも馬車が通っているのは僕らの目的地、迷宮都市のファウストのおかげだ。
ファウストとはこの世界で4つある迷宮のうちのもっとも難易度の低い道の迷宮がある都市で、僕みたいに物語の英雄たちに憧れて迷宮へと訪れる英雄志望の冒険者集まることで栄えた、この大陸屈指の大都市だ。
そんな憧れの都市へと思いをはせながらしばらく待っていると馬車が到着した、この馬車に乗ればものの2時間もすればファウストに到着だ。高まる期待とともに僕は馬車に乗った。
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