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処刑人の不遇な異世界生活~能力はすべて不遇です~  作者: M.N.O.
1章 THE サバイバル生活
7/7

6話 大森林の長「ムーントレント」

 鉱山から出て4日目、俺は朽ち果てそうになっていた。ちなみにロウナは残りの数少ない果物を食べている。逆に俺は4日間も食べていないので朽ち果てそうなのだ。

「大丈夫?」

といつも俺を見て果物を渡そうとしているのだが、

「それは君が食べるんだ。」

と少し強めの口調で言って、拒否をしている。何せ、俺のほうが3歳も年上なんだから。

 ロウナはとても勉強熱心で6歳にもかかわらず、もう中学1年生の勉強をしている。明日には俺の知識に追いつくだろう。

 あと、服は作ってあった予備の皮の服を着せている。決して裸ではない。



 そして果物も尽きてきた8日目。ついに、大森林の長「ムーントレント」に会うことができた。もうお腹と背中がくっつきそうだ。


「きさまがわたしの森の侵入者か」


し、侵入者?というか、心が読めるのか


「いかにも。きさまは外の人間に捨てられたのだからな。」

「?どういうこと、お兄ちゃん」


ここ最近、ロウナは俺のことをお兄ちゃんと呼ぶようになった。うん。やっぱり可愛い。


「ロウナ。君はちょっかいを出すのではない」

「私はちょっかいなんて出してない」

「まず、侵入者と一緒にいる時点でちょっかいを出している」

「あ、あのー」

「私はただ、お兄ちゃんに助けられたからその恩返しをしているだけ」

「しれたことを。大体、ロウナの親族を殺したのは侵入者じゃないか」

「しょ、食料を」

「あんな親、例え地獄に行ったとしても親と呼びたくない。」

「だが、殺したのは事実だろう?」

「...........食..........料......を....」

「そもそも、あいつらがわたしを閉じ込めたのがいけない。」

「そりゃあ、自分たちから変なやつが生まれたのだ。警戒するのは当たり前だろう。」

「....................」

「私を変なやつと言うんだ。へー、そうなんだ。」

「...分かった。私が悪かった。が、魔狼たちは当たり前のことをしただけだ」

「だからといって、閉じ込めているのはおかしいと思う。」

「....................」

「...なあ、侵入者の声が聞こえないのだが。」

「だから侵入者じゃないって何度も.....って、」


と、ムーントレントとロウナが俺を見るころには、


「侵入者あぁぁぁぁぁぁぁ!!!」

「リッタァァァァァァァァ!!!」


 俺はもう、死んでいた。



O・YA・KU・SO・KU★

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