プロローグ 眠り
はじめまして!私自身文章を書くのは得意ではないのですが、書くことはとても好きなので自分の好きな作品の二次創作を書いてみました。
かなりマイナーではありますが、読んでいただいて楽しんでもらえればと思います。
人類の科学的技術は急速的に進化した。
何故急速に進歩させる必要があったのだろうか?そして何故進化することができたのだろうか?
その答えはごく普通の一般人である、平野優こと自分自身にも解った。
人間が本当に自分自身の限界の力を出せる場面はどのような場合だろうか。
ほとんどの人は高確率で追い詰められたりピンチの場合と言うんじゃないだろうか、もっと別の考え方を持った人の方が多かった場合それは申し訳ないが今回は自分の考えを中心的に話をさせてもらおう。
人類は簡単に言えば窮地に立たされた。
それはどのような窮地か?科学的なことに関しては全く詳しくすらないから細かいことは言えないけど地球にどうやら惑星が衝突するらしい。
それは俺が産まれるずっと前から分かっていた。
人類はさぞかし焦ったのだろう宇宙に旅立つ方法を考えたが、彼らの知識では追い付きそうになかった。
だから彼らは新たな人類フェリクスを産み出した。フェリクスは今現在の人類より高度な頭脳を持ちなおかつ不老長寿という特性もある。
そしてそのフェリクスの中の一個体であるシオンは急速な科学的進歩を産み出し惑星が激突する前に、地球を抜け宇宙に飛び立つことを可能にした。
「全く誰に説明してんだか俺は」
病院の窓際のベッドに座りながら晴天の空を見上げる。
周りのベッドには誰もいないどころか、廊下からも人気は感じられない。
「もう行っちまったのか、皆元気でな。」
空を見上げながら言う。
つい昨日人類を宇宙に旅立たせる最後の船が出航したのを優はこのベッドから見送っていた。
その中には友人や両親なども乗っていたのかもしれない。
もう周りには誰もいないのだ。
「死にかけは愛するこの星と一緒に滅びましょうかね。
まぁそれまで生きている保証はないんだけどさ。」
軽く笑いながらベッドを立つと部屋を出て廊下を真っ直ぐに進む。
やはり優を除いて気配は全く感じられない。
廊下を突き当たるとそこには大きな鉄の扉があった。
ギィー....
「よいしょっと。」
少し思い扉を開くと中は窓の無い一面銀色の鉄で覆われた寂しい部屋だった。
特徴と言えば中に鉄製の机が一つあるくらいだろう。
その机に手のひらを置くと置いた場所から扉が開くように机の中の空間が現れた。
その中には大量の注射器が入っていた単純に見ただけでも500本はあるだろうか。
「さてこれは今日のお薬ですよ。」
そう言いながら注射器を取りだし躊躇いもなく腕に突き刺す。
「ああ....流れ込んでくるわ。」
中の液体が無くなったのを確認すると注射器を放り投げる。
普通の注射器ならば投げれば当然割れてしまうだろうが、その注射器は割れず音をたてて転がるだけだった。
「さて今日は何をして遊ぼうか。
一人でトランプだのチェスだのやっても全く面白くないんだよなぁ。
散歩でもするか。」
そのまま部屋を素通りして出口の方に向かう。
「やべ、パジャマのままじゃん......
まぁいいか、もう誰もいないわけだしな。」
そう言うとパジャマどころかスリッパのまま外に出る。
「いい風が吹いてるね。」
外は心地よい風が吹き一面綺麗な草原が広がっていた。
この付近で良いところを言うとすれば、綺麗な空気と綺麗な景色くらいしかないのだ。
スリッパのまま草原を歩き、その上に寝転がる。
「........」
無言のまま空を見上げそのまま眠りについた。
人は夢を見る。
夢を見たこと無い人間など俺は聞いたことがない。
いい夢を見れば寝起きもいいし一日の期限にも多少の差がでてくるだろう。
しかし夢と言うのは様々な意味があるとされていて、その中には記憶の整理がある。
俺が見る夢の八割は大抵過去の記憶を投影したものだ。
過去なんてろくなものじゃないし見ても面白くもないただ不快になるだけだ。
楽しい過去の記憶を見れば楽しいじゃないかと思う人もいるだろうが、逆に考えてみればそんな自分を見て今の自分を見れば哀れになるだけだ。
人は進化したが故に脳や体や精神が非常に複雑にできている。機械のように言われたことだけを実行するように創られていたらどれだけ楽なのだろうか。
複雑に考えることができるから面白い?
それは生きてるのが楽しい人間が思うことであって、死にかけの人間は余計なことを考えたくないんだ。
ありがとうございました。
私の文章は比較的台詞が多くないので、退屈に感じる部分も多いと思いますが、よければキャラの考え方や私自身が伝えたいことも何となく感じてもらえると嬉しいです。