熱き友との語らい
期末テスト前日。
そんな日の学校からの帰り道
「おーい」
と、俺を呼び止めるのは同じ部活の同級生、響良馬。
「一馬、一緒に帰ろうぜ」
「ああ」
テニス部の2年生は俺と良馬だけ、だから3年生の抜けた穴は俺達で埋めて、後輩を引っ張っていかなくてはならない、しかし、新入生の入部は無く、テニス部は俺と良馬だけだった。
そのせいか、一つのコートを占領してひたすらラリーを続けていた俺と良馬は、高校からテニスを始めたにも関わらず、新人戦で県の上位に食い込むという快挙を成し遂げた
理由として、テニスは練習場所を確保するのが難しく、技術面での向上がクラブ等に通わない限りあまり出来ないらしい。
攻撃力の無い俺達だが、来たボールを返すだけで、後は相手のミスによってポイントが加算されていく流れで地区大会をシングルス、ダブルスと制覇してしまった。
部活動の約2時間、永遠とラリーを続けていた俺と良馬の友情は、言葉が不要なくらい熱い。
「なあ良馬、大切な物って有るか?」
唐突な質問を投げかける俺、
「うーん、大切な物か、お金? 愛? 思い出? 家族? 後は…」
良馬は俺の肩に手を置き、こう続けた。
「信頼できる相棒かな」
俺は胸が熱くなるものを感じつつ、更なる質問を投げる。
「俺と巨乳なら?」
良馬は俺の肩から手を外し、その手で親指を立て、まるで純粋無垢な小学生の様な顔でその質問に答えた。
「巨乳かな!」
「良馬…」
俺は信頼できる仲間を手に入れた。
良馬が部活仲間から、魂で語れる仲間になった。
俺はポケットからスマホほ出し、ファンファーレを流した。
「おっじゃましま~~す!]
テスト勉強をやる気のない良馬はそのまま俺の家に遊びに来た。
そして俺の部屋に入るなりはしゃいだ。
「何だこれ! 一体どうなってんだよ!」
良馬のこの言葉は、俺の様変わりした部屋の内装のことを言っているのではなく。
「「ひいい!」」
と、肌を寄せて怯えるエリザベスとリサさんの胸を指さしての『どうなってんだよ!』だ。
「おい一馬! パットか? パットが入ってるのか!?」
俺と同じく、アニメでしか見たことないような巨乳に驚きを隠せていないでいる。
当然だ。
口には出さなかったが、俺も同じことを思ったさ、そして聞いたさ。
「いいや、それは正真正銘の天然ものだ。静奈が悔しそうにそう言ってたから間違いないだろう」
「なにいいいいい! これが天然物だとおおおおおおおおおおおおお!」
「ああ、それに驚くなよ」
俺はエリザベスの胸を指さし、衝撃の事実を伝える。
「これ(巨)に至っては13年物だ」
「なにいいいいいいいい、これ(巨)で13年物とか、20年物になったらこれ(巨)は一体どんなこれ(巨)になるっていうんだよ!!」
「驚くのはまだ早いぞ良馬、その逆もしかりだ」
俺はリサさんの胸を指さして叫んだ。
「これ(巨)に至っては300年物だ!」
「なんだとおおおおおおおおおおおお、これ(巨)が300年物だと!! 全く垂れる気配が無いどころか、まるで10代のような張りじゃないか!! 10代の張りとか実はよく知らないけども!」
「ああ、おそらくこれはこの先もこれのままで行くだろう」
俺達は、
「「あわわわわわ」」
と、怯えるエリザベスとリサさんの心境を一切合切無視して、13年物のこれ(巨)と、300年物のこれ(巨)を交互に指さしながら小一時間これ(巨)について語り合った。