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勇者志望の兄と、魔王な妹  作者: シュヴァリエ
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 翌朝


「おにぃちゃあん、朝ごはんだよ」


 と、クローゼットから静奈が顔を出す。


 俺の部屋のドアは、エリザベスの部屋のドアではなくクローゼットと繋がっている。


 昨日はあまり意識していなかったのでその事には気が付かなかった。


「おにぃちゃあん?」


 しかしなんだ。我が妹はクローゼットがよく似合う。


 ピタチュウの着ぐるみパジャマのせいもあると思うのだが、クローゼットから体を出す妹がドラ〇門に見える。いや、ドラ巳の方になるのか。


「ああ、今行く」


 幸い俺がいる間は誰もこの部屋には来なかった。


 正直かなりホッとしている。


「おはようございます。一馬様」


 FカップがAカップの横から顔を出した。


「昨晩はどうでしたか?」


「本当の勇者一行が助けに来ないかヒヤヒヤして寝れなかったよ」


 そう、魔王やその配下ではなく勇者が来ないかどうかで心配だった。


 だって、絶対空気凍るでしょ。


「もし勇者が着たらお兄ちゃん絶対受けだね!」


「いえいえ、静奈さん。一馬様は普段はタンパクでもいざという時はきっと、ですから私は攻めだと思います!」


「妹よ、頼むから異国のお嬢さんを日本の文化で染めるのやめてくんない? エリザベスもエリザベスでいざとか言うの止めて、無いから、いざという時なんて一生無いから」

 

 静永考えたDプランとは、俺が囚われのお姫様役を請け負うというものだった。


 ちなみにAプランはエリザベスの身代わりとして、魔王に俺の命を差し出す。


 Bプランは魂を差し出す。


 Cプランは奴隷として献上。


 ただの身代わりというDプランを選んだのは、一応、静奈なりの配慮だったようだ。


 どちらにせよ俺にとっては糞プランだが。



「静奈 今日はお前がやれよな、囚われ役」


「えー」


「えーじゃない!」


「はいはい。分かりましたよ」


 日中は俺と静奈は学校なので、昼間はエリザベスが囚われ番。


 夜は俺と静奈が日替わりで囚われ番をする事にした。


 そして、昨夜は俺が囚われ番だったので、今夜は静奈の番だ。


「なにこれ、ちょーふかふかなんですけど! これなら私毎晩でも囚われ役でいいよ」


 最初はふてくされてた静奈だったのだが、広く大きな天蓋ベットが気に入ったらしく、今夜のところは満足そうな顔をして眠りについた。


 ところが翌朝になると、事態は一変した。


「静奈~ 朝飯出来た …ん?」


 ドアを開けてエリザネスの部屋に入ると、そこには静奈と一緒に昨晩は居なかった耳の長い奇麗なおねーさんがいた。


 エリザベスの話によると、この耳の長いおねーさん。エルフ族と言って人間より高い魔力を持ち、長寿で外見は見た目通り耳が長いのが特徴らしい


 ちなみに、このエルフのおねーさんは名前をリルと言い、エリザベスの身の回りの世話をしているそうだ。


 そのリルさんに対して静奈が、まるで恒例かの様に、


「お前もか、お前もかああああああ!」


 と、言いながらリルさんの巨乳を揉みしだいていた。


 なので、


「何か取り込んでるみたいだから先に食べてよっか」


「そ、そうですね」


 先に2人で朝食を取ることにした。

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