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天使憑き  作者: 夢籐真琴
81/104

武器工場での決戦

散々戦場で惨い殺され方をされた死体を見た事はある

拷問をされて死体となって戻ってきた仲間を見た事もある

しかし、それでもこの惨状は頂けなかった












右で大きな音がする

反射的に振り返って絶句した

秋人と思われる人間が左右から鉄の壁で潰されて血が飛び散っていた

秋人と思われるーーー顔が残っていないので判別は出来ないが瞬間的に他に残っている人間を調べた時に消去法で出て来た答えだった

「嘘だろ・・・」

零の珍しい呆然とした声がイヤホンから漏れてくる




地上に降り立って各自が道を詳しく調べるために勝手にいろいろ動いていて一緒には活動していなかった

みんな別々に動いて機械の観察をしていた時に起こった出来事だ

通路を渡ろうとしていたらしい

赤外線か感知式かーーー


髪の毛が逆立った

残らず全部の髪の毛がーー

全身鳥肌がたった

何かわからないが途轍もなく危険な予感がした

「伏せろ!」

思わず叫んだ瞬間に今機械の影に飛び込んだ機械に機関銃で連射される

工場をぐるりと円を描く様に端から端まで機関掃射が始まる

一応全員上手く身を隠せる事が出来たようだが・・・

(!?)

隠れた場所からよく見えるのは秋人が鉄の塊に潰された場所でーー

まだなんとか形が残っていた身体の部分を蜂の巣にしていった

死者に鞭打つ行為に腹がたった

こうしている間にも耳を劈くような機関銃を連射する音が聞こえている

(くそっ)

「ねぇ、あれ角度上がってきてない?」

機関銃で掃射していたのは自動機械だった

この工場は無人だったのだから当たり前だ

横にあった機械が連射していたのだがーーそれでは今のように隠れていたら当たらない

だから上に登って上からの掃射をする気だ

上にいかれたら勝機はない

「どうする!」

零の焦った声を聞いて目の前にある道具を見つける

そうここは武器工場で武器がいろんな種類ある

選び放題な訳でーーー

目の前をこんな時にも関わらずロケットランチャーがベルトコンベヤーに乗って流れてきた

(しゃあない)

あっさり割り切ってそれに手を伸ばすとそれに反応した機械が連射をしてくるが間一髪で避ける

「みんな、一瞬でいいからあれの気を逸らして」

何をしようかわかったらしい零が

「いくぞ、準備はいいか?」

「OK」

肩に担いで発射の準備を整える

「いくぞ!」

零が銃を乱射させて機械を攻撃する

そっちに向いた瞬間ーー


ドゴーン


と地面を根本から揺らすような大音量と威力をもって発射される

ただでさえ不自然な格好で撃った伊奈は地面にしたたかに打ち付けられる

(痛っ!)

背中を強打した

歯を食いしばっていると、耳元から歓声が聞こえる

どうやら成功したらしい

(歩けるかな?)

背中の強打は予想以上の威力がある

しかもあの至近距離で撃ってその反動だ

猛烈な衝撃があった

その時ーーー

今度は甲高い音がする

「第一武器工場にて侵入者発見」

そして高い耳障りな音が鳴り響く

「やばい、逃げるぞ」

片方のドアを目指し走り出す

零が近くにいたので起こしてもらう

「悪いね」

「歩けるか?」

零の心配そうな声に軽く笑って答える

「なんとか」

立ち上がるのは無理だったが歩けるのはいけた

猪野達が先に向かった通路へと走って行った

その際ーーー

「零?」

途中でなにやらベルトコンベヤーの上のものを弄り出した零を見て止まる

「少々足止めをしとかないと」

同じように向こう側のドアから出てきた敵にそばにあったロケットランチャーを撃ち粉砕する

(さすが男・・・)

自分は吹っ飛んだ威力を持つロケットランチャーを足腰で踏ん張って耐えている

使い捨てなので伊奈が持ってきて零が撃つという構図を繰り返しているうちにイヤホンから猪野の声がする

「こっちは誰もいない大丈夫だ、急いで合流しろ」

「了解!」

最後の一発を怖がって出てこないドアに向けて一発放った

ドアが砕け散り向こう側にいた何人かをぶっ飛ばす

(・・・)

そしてこちらのドアを開いた瞬間爆発するよに手榴弾を仕掛けた

「行こうか?」

事も何気にトラップを仕掛けた零を見て呆れるように言った

「あなたこれでも訓練積んでないって言うの?」

「ははは・・・」

誤魔化すように笑った零は猪野のいるであろう場所に向かって走って行った





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