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天使憑き  作者: 夢籐真琴
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蒼白い月の空を(15)

零は先に入って武器を探し試している

菖蒲は納得はいってないがやると決めたからには切り替えは早い

そばに控えていた黒服の男から薙刀を受け取る

(悪いな 零)









零は武器を探していた

零の目線は短刀付近にいっている

菖蒲が薙刀でくるとわかっている以上長い武器で戦うのが一般的だが、零はそっちの方には眼がいっていなかった

武道の心得がない以上剣道で使うような剣、または菖蒲が使う薙刀などはもってのほかだ

簡単に持っていかれてしまう

しかし、短刀では危険すぎる

だから短刀より少し長めのーーー腕くらいのサイズの刀を2つ選ぶ

菖蒲の実力がわからない以上本来は2本流などすべきではないが零はそれが1番だ判断した

(あとは・・・)

手の平の感覚を確かめる

コロコロと手の上で躍るボールペンサイズの円柱形の物を探る

学校で黒服の男2人のうち片方を倒す時に使ったものだ

若反則になるかもしれないが、今回もこれに頼る事になりそうだ

学校でも気づいた者がいなかったようにこれは自分の思う程度の長さまで伸び、すぐにしまえるようになった

零がドロシーに頼み若干改造してもらった

もちろん薙刀ほどの伸びはしないが、それなりに伸びるため中距離からならば投げることが出来るようになる

本来の性能だった振れば伸びるという性能も変化され自分が思う時に伸ばすことが出来る

今回はこの改良が役に立ちそうだ

(ありがとよ 天使)

感謝をして菖蒲が立っている中央の円のかいてある部分に足を運ぶ

二刀流をしている零に理解の出来ない眼をされる

「君は何かの武道をやっているのか?」

「いや、やってないぜ」

「それなのに二刀流か」

「悪いか?」

「君なりの考えだろう。私が勝たせてもらうがな」

「俺にも負けられない理由がある」

どこか楽しそうな顔をして正座して座っている雅を横眼で見る

何時の間にかその隣に男性座っている

柔和な顔立ちだが、どこか隙のなさを感じさせる

(山蕗家の婿さんか? なるほど、どこか菖蒲に似ている)

そのの隣では伊奈がその男と何かをしている

奈美らは外で待機しているようだ

(まあ、見せないほうがいいわな)

2人の間にこれまた黒服の男が歩いてくる

「2人とも用意はいいな」

武器を持つ手に力を込め戦闘態勢をとる

「時間無制限 始め」

鋭い声が終わるか終わらまいかという瞬間に鋭い音が道場を揺らした












雅が入って行く

私もついていこうとすると伊奈に止められる

「あなた達は帰りなさい」

「でも」

納得ができない

ここで帰るなんて何のために来たのかわからなくなる

「今からここは戦場になる あなた達が見るものじゃない」

ようするに怪我をするから帰れという訳だ

負けず嫌いの性格が出てしまう

伊島(いじま)(伊奈の名字)さんも同じでしょう あなたも危ないでしょう!」

「心配してくれてるの?ありがとう でも私は慣れてるから」

どこか寂しそうに見える

「あなた達は帰りなさい」

今度は強く言われる

逆らう事が出来ずに美夏は目の前の少女を見る

眼が真剣だ

ここは引くところだと判断し

「わかった」

「美夏ちゃん!?」

ここまで来たのに帰るのか という奈美の悲鳴を聞き流し伊奈に言う

「結果は教えてよね」

「あなたがそれを望むのなら」

変なところで勘のいい美夏はそれは拒否だとわかった

「帰ろう」

良太を無言で従わせ、奈美は引きずる

「バイバイ」

「じゃあね」

と言った瞬間黒服の男らに周りを囲まれて車まで連行された











3人が行ったのを見送って道場へ踵を返す

入口に菖蒲の父が立っている

「おじさん」

「おお伊奈ちゃん。大きくなったな」

「そうですかね?」

「また起こってしまったか」

「?」

疑問の眼をしてみる

「いや、こっちの話さ」

はぐらかされて中へと誘われる

「おじさん賭けしましょう」

「ん?」

「どちらが勝つかをです」

「それでは賭けにならないよ。君は菖蒲に賭けるだろう」

「いえ、私は零に賭けます」

途端に真の眼が鋭くなる

「君が認めたのか?」

「まだわかりませんけど零は負ける気は無いようです」

「そうか・・・」

2人が中に入ったのを確認して審判を務める男が立つ

道場の空気が変わった
















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