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天使憑き  作者: 夢籐真琴
38/104

蒼白い月の空を⑷

ドアがどこか乱暴に開けられて人物が入ってくる

(!?)

零はその女が入ってくるやいなや無意識のまま、右手を制服の中に入れ、対して重量はないが、殺傷能力のある黒い物体(・・)を出そうとした それを抑えることが出来たのは、零の精神力の強さのおかげだ

(嘘だろ・・・)

右手を不自然な形で元の机の下に戻したが、顔は強張ったままだ

もちろん、他の生徒はその入ってきた女の迫力に()されてしまっていて、零の珍しいくらいの動揺には気付いていない

身長は180㎝程度の高さで身体つきは細身だが、零と同じく鍛え上げられている 端麗な顔立ちをしており日本美人にはいるであろうが、零にはそんな事はどうでも良かった

ただ、一瞬入ってくる瞬間に物凄い殺気(・・)を感じたのだ

白銀の眼を作動させて廊下を見たが、誰1人おらず という事は今の殺気はこの教壇に立っているこの女しかいない

零達 戦う事を知っている者は殺気に嫌でも反応するように身体が出来ている

第六感といわれる非科学的な物も優れている

周りの誰1人今の殺気には気付いてはいない

今教壇に立っている女の身長の高さ、顔立ちに注目している

その本人といえば、全くの無表情で立っている

(誰だ?こいつは)

今にも身体が攻撃しそうになるのを、精一杯止めながら、流れを見ていた






「では、山蕗様 1番後ろの窓際の席にお付きください」

「ああ」

素っ気ない声で返してこっちに歩いてくる

(こいつが隣かよ)

正直これほど危険な目に会うのも久しぶりだ まだ相手が知っている人物ならいいが、この女は得体のしれない

帰ろうか と半分本気で考えていると何時の間にかHRは終わっていたみたいで(当然の事ながら恐ろしくて長居できない)さっさと担任教師はトンズラしたようだ

「お前、宮西零か?」

「うん?」

肯定とも否定とも取れる返事をしてしまう

「お前だ」

どうやら発信源はお隣のお嬢様のようだ

眼が鋭くなっており、おもわず逸らしたくなる様な目つきだ

それでも逸らさずに

「そうだけど」

周りの生徒が引いていくのがわかる

奈美や美夏は遠くからこっちを眺めている

良太は逃げた

山蕗家に対してこんな言葉遣いをしているのだ 命が惜しくないのかと本気で心配していた周囲だったが

「そうか」

とあっさり引き下がった

(何なんだよ こいつは)

疑問に思いつつ横顔を本を取り出した菖蒲の横顔を眺めていたが

(これは失礼だな)

苦笑しつつ前に顔を向けたがその顔は厳しくなっていた

(天使さん?こいつ知ってるか)

頭の中で文字をつくる

(いや、知らないけど 彼女には近づかないほうがいいわよ)

(わかりきっている忠告をありがとよ)

(あら、結構本気よ)

(一応探っといてくれないか?)

(任せて 記録を探す事になるから時間かかるけどいい?)

(心読まないのか?)

(だから、それは原則的に禁止)

(そうなのか?)

(それに彼女は零以外の人間で初よ 心が読めない)

(なんだ?読んだのか?)

(今よ でも変ね 彼女の家系も読めないわ おかしいわね)

(なまったんじゃないか?ゲームのし過ぎで)

(それくらいでなまるわけないでしょ)

(お前自信ないだろ)

(な、失礼ね)

(まぁ、せいぜい鍛えといてくださいよ 我が相棒の凄腕天使(・・・・)さん)

(生意気な子ね~)

(じゃあな、頼んだぞ)

(任せといて 私の愛しき零ちゃん!)

(ほざけ)

久しぶりのこんなやり取りをした

(まぁ、たまには悪くないかな)

1時間目の用意をしていたが心変わりをして

(もう一回寝るか)

寝る体制に入って夢の中にダイブした







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