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天使憑き  作者: 夢籐真琴
35/104

蒼白い月の空を

秋が深まり授業中に寝るのには最適な季節になった頃零はのんびりと

(寝やすい気候になったな)

と学生にしては少し(とても)不適切な事を考えていた












零が萩谷(萩田の正式な名前)に拉致された事を教師と共に説明してすっかり誤解が解けたときの頃だ

零の通う高校は都会のど真ん中にあるわけではない 山間部に位置する街で零が住むのが月代(さかや)、奈美達が住んでいるのが巳波(みなみ)町、そしてもう1つ山蕗(やまぶき)という村からできている 零の通う学校はこの山蕗にある この山蕗は零達が通う高校しかない田舎で一面田んぼという典型的な田舎の風景が広がっている

しかし田舎な分面積が広くやや持て余しているような広さを誇る

他の2つの街、月代と巳波は田舎ではなく都会的な風景が広がっている

わざわざ零達の学校に通うような物好きは少ない 巳波にも月代にも大きな高校はある

クラス数、全校生徒数は多くはなく今回のような無理矢理話をつけることが可能になった



その零達が通う高校(山蕗高校)は私立の高校である

しかし授業料&入学金共に公立高校並なところが一風変わっている

理事長の道楽のようなもので始めたものらしく、その土地を治めていた山蕗家の子孫が代々理事長職を継ぐというわけだ

山蕗村の山蕗もその名前が由来している 零はもちろん、奈美達まで現在山蕗村を治める者、理事長には会ったことがない

写真では見たことがあるが本物を見たことはなく、声も聞いたことはない

ただ1つだけ山蕗村及びに山蕗高校にはルールある



山蕗家当主の命令は絶対(・・)



だということだ

決して山蕗に逆らってはいけない

たとえ理不尽であろうと無茶であろうと逆らっては、ここでは暮らせない

まぁ実際には一回も零達があった事がないようにそんな強引な事は聞いたことはない

ただ、


暗黙のルール


としていつまでもその事は消えない

月代市や巳波市でも山蕗の力は巨大らしく、山に囲まれたこの一帯の地域で生きて行くためには、山蕗について行くしかない

そして山蕗の権力は山の外にも及ぶといわれており、毎年毎年権力が広がっている だから山蕗家の源、本拠地であるこの土地では山蕗が法律となる

前の早瀬にしても、山蕗に使える家の1つだったらしい

だから早瀬の家は山蕗村の中の1つであった

お金持ち及びに力のあるものは山蕗村に豪邸を立てることになる

よって山蕗村に家を持つということは1つのステータスなのだ






ちなみに何故零がこの山蕗高校に通ったのかというと

「うん?自然が綺麗だからだよ」

良太は

「いや、俺でも行ける高校はここしかなくてあと可愛い子が・・・以下省略」

美夏は

「お父様に行けと言われたの」

奈美は

「美夏ちゃんが行くし、お母さんも行けって」

という風に理由は千差万別だが、山蕗高校に行くものは山蕗家と近い者、お金持ちなお嬢様、などなど結構レベルが高い

しかし何故零や良太が合格したかというと、零は学力に問題なし 良太は部活の推薦入学している

山蕗高校は日本の武道に力をいれており優秀な生徒は推薦で取ることになっている

ちなみに良太は弓道で入った

零みたいな普通の学力で入るのは至難の技だが、零はあっさり通ってしまった

生徒数が少ないのは、難しい事もあるが、実際は権力が嫌いな者達はあまり近づかない

逆に権力に近づきたい者は入学してくるが、零みたいな

「自然が綺麗だから」

といったふざけた理由で入ってくる生徒は特殊なタイプだ






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