非日常の始まり
天使に無理矢理ゲームに付き合わされた夏休みは終わり新学期が始まった
僕&渚はゲームから開放される喜び半分と
新学期が始まる憂鬱感があった
夏休みあけ特有のダラダラ感もあった
そんなある日、
数学の授業中に通信が入った
もちろん相手は麗しき(面倒な)天使だ
通信は頭で考えたことが相手に伝わる
初めは慣れなかったが最近は色々と便利に使っている
「零、至急屋上へきて」
もちろん声は周りには聞こえない
時計を見てみる
あと30分は授業だ
「この時間が終わってからでいいか?」
ところが無情にも天使は
「あなた、至急の意味がわからないの?早くきて」
声が珍しく切羽詰まっていたので
「わかった、今からそっちに向かう」
「急いでね」
「ほいよ」
さて、返事をしたのはいいが
この状態をどうやって脱出するのか
ちょっと考えてから
「先生、ちょっと用事思い出したので出てきます」
教師と同級生がポカンとしているところを
そのまま有無を言わさず廊下に向かいダッシュで階段を駆け上がった
声に緊迫感があった
それと共に零は不吉な予感をしていた
第六感というのだろうか
こういう感覚を無視するとろくなことがない
一応屋上を眼を使って見てみるが特に以上は感じられない
一気に駆け上がりドアの前に立った
そして、ドアを開けてみると
そこには、3人がいた
同級生くらいの男と
ドロシーは可愛い顔だが
その天使は(おそらく)、端整な顔立ちをしていた
もちろんもう一人はドロシーだ
白銀の眼には映らなかった人が(天使?)いた
その様子を山の頂上から見ていた者がいた
決して近くはないその山の頂上で
静かに学校を見ていた
紅い眼を光らせて・・・