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この作品には 〔ボーイズラブ要素〕が含まれています。
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白銀の番と、忘却の空を越えて

 システムエンジニアとして多忙な日々を送る青年・水無月朔(みなづきさく)は、幼い頃の記憶を一切持たず、施設で育った過去を持つ。
 六月の新月の晩に拾われた彼は、日々の仕事に追われながらも、どこか“欠けている”感覚を抱えて生きていた。

 ある夜、仕事帰りの帰宅途中、疲労で信号に気づけなかった朔は、車に轢かれ命を落とす――はずだった。
 だが目を覚ますと、そこは空に浮かぶ島々と二つの月が輝く異世界。
 しかも空から落下中の彼を救ったのは、夢で何度も見た“白銀の竜”だった。
 そして繰り返し見る夢の中で、過去の記憶と“失われた約束”が少しずつ蘇っていく――

 これは記憶をなくした青年と、彼を待ち続けた竜との、再び紡がれる運命の物語。
 “ただいま”を言うその日まで。心は、離れてなどいなかった。
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