第4話
「えっと、リアム皇太子殿下。お初にお目にかかります。私、ラバール公爵家長女レティシア・ラバールと申します。」
今、私はリアム皇太子殿下に会い、貴族の挨拶というカーテシーを披露している。
なぜそんなことになったのかというと、それは数時間前お父様が私を呼びに来たことが原因だ。
「えっと、じゃぁとりあえずリアム皇太子にお会いすればいいんですね?」
「あぁ、ごめんね。レティシアちゃんにこんな面倒なこと引き受けさせちゃって。あの野郎!!!うちの天使に迷惑かけやがって!!!!」
「!?お父様!!!皇太子殿下にあの野郎はいけませんって!!」
「いや、天使に迷惑かけるやつは野郎で十分だ!!!!!」
(えぇ、、でも皇太子殿下がなんの用だろう?)
「お父様、なぜ皇太子殿下が来たのですか?」
そう気になったので尋ねると、なぜか苦虫を噛み潰したような表情が返ってきた。
「お父様??」
「はぁ、、十中八九皇太子をレティシアの婚約者の1人として入れたいんだろう。」
「え!?」
「我が家は公爵だからな。皇太子の婚約者はそれなりの身分が必要だ。同じ公爵家には女子は1人もいないからね。さらにレティシアはね条件としては最高なんだよ。年齢的にも釣り合うし。」
「そうなんですね、、」
「あぁ、さすがに皇族に我が家でも王命と言われては逆らえない。」
「え!?王命なんですか!?」
「うん。最悪なことに。こんなことで王命をつかうなんてね。流石に王命だから会っては貰うけど、少しでも皇太子が嫌と思ったらお父様に言うんだよ!!!!?絶対に、婚約者なんかにはさせないから!!」
「は、はい、、」
おぉ、さすが親バカ。
ということで今皇太子殿下とあっている。
今、皇太子殿下は9歳でお兄様達と同い年だ。
そしてたって9歳で数多の功績を残している。
まぁ、その話はまた今度で。
さて、ここで今ひとつ問題が。
皇太子が声をかけてくださらないのだ。
基本的に上の身分の人から話しかけてくれないと下の身分の人がずーと挨拶のカーテシーをしなくてはならないのだ。←今私はここ。
幸い、我が家は公爵。
貴族の中で上の身分はほとんどいない。
唯一、同じ公爵家で、公爵家の中でも1番身分が高いのは筆頭公爵家と呼ばれるバインタン家だ。
我が家は同じ公爵と言っても4つある公爵の中の2番目に身分が高い。
だから、私より上の身分の人は、バインタン公爵家と、皇族ということになる。
なので、今は皇太子殿下であるリアム殿下に声をかけて貰えなければ、ずっとカーテシーをしなくてはならないのだ。
さらにこのカーテシー足がものすっっごく疲れるのだ!!今、もう足がプルプルしている。
足を元に戻そうとも、皇族であるリアム殿下に声を掛けられるまではじっとカーテシーをし続けなければならない。
誰よ!そんな規則作ったひと!!!!
もう足限界なんですけどぉ!!!!!!
早く殿下声掛けて!!?
と思っていると、ようやく声がかかった。
「あ、あぁ。美しいカーテシーをありがとう。うっかり見惚れてしまったよ。」
「ふふっ、お上手ですわね、ありがとうございます。」
つい気が抜けてふにゃっとした笑顔を向けてしまった。
「!!!?」
(ふぅ、なんとか助かった、、あれ?なんか殿下の顔赤くない?気のせいか?)
「あの、殿下?」
あれ?なんか殿下固まってる???
「あ、あぁ、ごめん。君の笑顔が可愛くてつい見惚れてしまった((ボソッ…」
え!?
ちょっと待って!?殿下顔真っ赤にしてる!!可愛いすぎじゃない!?
きゅーん!!!!
私の心は殿下に撃ち抜かれました、、
言わずもがな殿下もそれはそれは美しい顔をしている。さらさらで艶やかな金髪に、海ようなアクアブルー、そして透き通るような白い肌。
そんな美少年に、顔真っ赤にしながら可愛いいって言われてみて!?
きゅんきゅんしかしないでしょ!!!!!
「まぁ、ふふっ、そう殿下に言って貰えて幸せですわ。」
「んん!!!」
かぁぁぁ!!!
あらあら、顔真っ赤にしてる~!!!
可愛い~!!!
私中身が18だからか、なんか皇太子を見てると仲が良かった近所に住んでた小学生の子を思いだすよ。
あの子元気かなぁ、、
「レティシア嬢?大丈夫ですか?」
「はっ!!はい!!申し訳ありません。考え事をしておりまして。」
「ふふっ、そうなんですね。でも今は僕と居るのですから僕のことだけを考えてくれると嬉しいです。」
「え!?はい、、」
「さて、僕がなぜここに来たか知っていますか?」
「は、はい。父から先程聞きました。」
「なるほど。なら話が早いですね。早速ですが、、僕と婚約してくれませんか?」
「あの、殿下はよろしいのですか?私なんかと婚約したら、法律上殿下からは婚約解消は出来ませんよ?」
そうなのだ。実はこの世界、1度婚約してしまえば、相手がいくら皇族だろうと女子側でしか婚約解消が出来ないのだ。
なのでそう簡単には決められないのかな?と思っていると、、
この世界は女子と婚約(結婚)できることは、そのままその男子のステータスになるらしい。
だから基本的には男子が女子に婚約を願うのだ。そして婚約できた男子は俗に言う勝ち組なのだ。
だからこの世界の男子達は必死になって女子と婚約できるようにと、マナーや、知識、魔術、魔法、剣などを鍛える。
あと、紳士教育とやらもあるらしいのだが、女子の私は知らなくても良いとお父様に言われた。
しかし、それはこの世界の話だ。
私個人としては婚約の強制はしたくないと思っている。たとえ婚約が名誉なことだとしても好きでもないのに婚約なんて嫌だと思うから。
だが、殿下は違ったらしい。
「いえ、僕は自分の意思で貴方と婚約してほしいと思っている。もちろん最初から。でも貴方にあって、もっと婚約したいという気持ちが強くなった。この短時間で君のことを好きになってしまったんだ。」
お読みいただきありがとうございました。




