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動き出す時

「モシモシ……」

屋上に一人、立ち尽くしながらスマートフォンを手に取り応答する金髪の青年。



まさかの不可解な内容に目を瞬きさせながら、頭の中で少しずつ状況を整頓する。なんと、住宅街に怪しい動きをする少女が見受けられておりその行動がなんとも妙なのだとか。



次々と空き家に押しかけてはチャイムを鳴らして、誰も来なければまた別の空き家に行っていると言う。



これは推測に過ぎないがその少女はあの事件を知っているに違いない。




「わーりましたよ、準備が出来たらすぐに向かいます。え…しかもオレ一人っすか?」







「という訳でボクと契約してもらって…キミの願いを一緒に叶えるってのが、役割」


細かい説明を聞いたあとの結論。ナカラは正直言って相手のことを胡散臭いと心の中で思う。名前もわからなければ、何を考えているかも不明であるし。


「ふーん」

何も反応しないのも悪いだろうと、興味なさげな真顔で相手の方を見つめる。


「…あれ、もしかしてわざわざ呼んでおいてボクに何の用もないとかある?」


「ない」


さっきまで得意げだったのにも関わらず動揺している相手へ、はっきり頷きラナカなりに素直に打ち明けてみる。


「アハハ!そっかそっか。ボク、名前言ってないじゃん」


しかしながらナカラの気持ちは正直に受け止められることは無かった。相手がそれをポジティブに受け止めたのかそれとも別の意味で捉えたのかは定かではないが───



「ボクの名前はアガレスリ」


顔を近づけてくる相手から離れようとしながら、名前を覚えた。




アガレスリ。



聞き慣れない名前に思わずウッとする。










やっぱり相手は悪魔なのだ───






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