六話 初配信に向けて
「こんにちは、ではこちらに来てください」
時間の少し前にきていた。とある部屋に案内されると、すでに二人がいた。
「座ってください」
俺とシハイルさんは座るように促されて従うと第二次選考の時の男性の人がいた、
「これから初配信に向けて準備をしていこうと思う、なのでまずはお前たちがなるキャラのキャラデザや設定を確認してくれ、赤石」
「はい」
赤石さんは四人にそれぞれ紙を渡す。
俺がなるのは高橋ノウンという名前でベースは青髪でところどころ赤色があるがイケメンというわけではない、まぁイケメンじゃないから親近感が湧きそうだ。
設定はノーヘルの裏の活動している者、なるほどな。
「設定のところが簡潔に書かれているのはあんたらの自由さが失わないようにだ、だから詳細の設定なんてないから、確認したか?…初配信は『事務所のブースで視聴者に向けて自己紹介をすること』だ、内容は各自決めてくれ、もし困ったことがあれば聞いてくれ、質問はあるのか?」
「はい」
水守さんが手を上げた。俺は特にないかな。
「どうぞ」
「では、初配信の時は順番はありますか?」
忘れてた!初配信は被らないように順番にやっていくんだ。
「すまない、私としたことが忘れていた、順番は阿波岡さきす、伊原スタノ、マイナスリ・ドール、高橋ノウンの順番だ」
俺が最後か…ん?なぜ華華華の後に俺なんだ?もしかして炎上が必要なのか、ならば炎上してみましょう!俺は握っていた。
それから初配信で使う事務所のブースを確認して解散となった。
とりあいず考えよう。
事務所にある長椅子に座る。
設定は裏の活動をしている者か、多分黒いことをやっているみたいな設定なんだろう、だが初配信までニヶ月あるんだ、なにか特技を使ってできることを取り入れていいかもしれないな。
「横失礼します」
魚井さんが俺の横に座ってきた。
「黒遼さんは自分が最初になにかする役だった場合どうします?」
ふむふむ、魚井さんが最初ということかなら阿波岡さきすになるんだろう、しかし最初だったからか。
そういえば自分が初めてしたことがあったな。その時は…
「自分が楽しくできるようにしたかな、今までに初めてしたことが少ないからな、あまりあてにはしないように」
「ありがとうございます」
魚井さんはどこかに行ってしまった。とりあいずスマホでなにかいい情報がないか確認するか。
「ん?」
気になるネットニュースがあったから見てみることにした。
『嵐の王、降格!!Aランクパーティーに』
あらあら、降格しているな、俺はそれだけ確認して使えそうな情報を探すことにした。
嵐の王、Aランクに、フラック不祥事の会
『41…たなべ
まじか、嵐の王の降格はなんとなくわかっていたけど、フラック不祥事起こして謹慎処分って』
『42…もちーのもち
嵐の王終わったなwクローのせいにしているけどニュースでは円満脱退じゃなかったけ?』
『43…リゼーーミ
クローのせいとか言っているから円満なわけがないよ、フラックの不祥事はパーティー内に暴行と他のパーティーのギルドに無許可突入で強姦しようとしたということらしい』
『44…鬼は豆
43さんよく知っているな、というかフラックやっていることやばいだろ、特に無許可で他のギルド突入は逮捕案件だろ、どうせAランクパーティーだから謹慎で許されている感があるなW』
『45…袋のネズミ
全く、嵐の王はクローがいればこんなこと起きなくて済んだのにな、嵐の王も落ちたもんだ』