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二十二話 チーターの知紀となにか隠しているシハイルさん

「『バウンドボム』」


 爆弾は壁に当たると跳ねて、魔物に当たり爆破する。


「ナイス」


「そうだな…」


 俺と麻姫はダンジョンにきていた。Sランクダンジョン『精神と身体の限界』というところで、


「本当にここにきてよかったのか?」


「ああ」


 麻姫は少し心配なのか聞いてくる。そう、ここのダンジョンは魔物が魔王に反乱をおこしたところなのだ。そしてこのダンジョンの最下層のフロアボスは本来魔王なのだが、違う魔物がフロアボスになっているので倒しに来たのだ。

 俺にとってはSランクとしての実力を久々に示す場所にはちょうどいいのだ。


「知紀が余裕そうだから、いいか」


「そうだな」


 麻姫と俺は一緒に攻略はしているが魔物を倒すことは協力していない。麻姫を魔王として成長させるためだ。本音は成長させて、成長したツノとか翼を出したまま、あれをしたいのだ。


「なぜか、悪寒がするのだが…」


「気のせいじゃないか?」


「そうならばいいのだが」


 もしかしてバレたかな?でもまだ確信はしていなし、いっか。


 そういうことで攻略をすることにした。

俺は『魂の器』を使わずに攻略しようとしている。いや、『魂の器』を使うのにあたいしない物しか今のところ出てきてないからか。




「マオウ…シネェー!」


「このボス倒したら、最下層だけど…一人でこいつ倒すか?」


「もちろん」


 相手はエンシェントドラゴンでSランクに指定されている。俺はフロアボスがいる部屋の隅っこで戦いを見ることにした。


「『雷電』!」


「グオオ!」


 エンシェントドラゴンのブレスによって『雷電』が相殺されるが、相殺されてた際に出来た煙の中から麻姫が出てきてエンシェントドラゴンに殴りかかる。

エンシェントドラゴンはそれを見越してか頭突きをしようとしてくる。

Sランクが相手になると戦いも激化してきて、面白くなってくるのだ。


「『クロスフレア』」


 麻姫は『クロスクレア』を発動させる、なぜだ?本来ならエンシェントドラゴンには火属性無効があるため意味がないのに。


「『混合』『ウォーターポイズン』」


 なるほど、そういうことか、『混合』を使い、『クロスフレア』と『ウォーターポイズン』を混ぜると…つまり、


「『隕石落下メテオ』」


 エンシェントドラゴンも気付き、魔法を発動して止めようとするが…爆破は止まらない。


「グガァァアア!」


 爆破の衝撃を受け、苦しむエンシェントドラゴン。


「すまん、知紀、やってくれ」


 やっぱり俺と同じく時間がかかると判断したのか…


「了解、『一殺』」


 俺は弓を持ち、引くと矢が現れる、そして放つ。


「『ジャストシールド』」


 エンシェントドラゴンは身の危険を感じたのか『ジャストシールド』を発動させるが、虚しく散る。


「まったく、チートだよ、『ジャストシールド』ごと貫くってチート、チートだ」


 麻姫から言われる。

エンシェントドラゴンはこの前の火龍みたいに体には穴があいて、そして壁まで吹き飛んだみたいだ。

 俺もこの威力について、チートだと思っているから言い返すことはない。


「最下層、いくぞ」


「わかった」


 俺と麻姫は最下層に向かった。





「何階層まで行きます?」


「死ぬ気で頑張って2階層までじゃないか?」


「わかりました、2階層までにしましょうか」


 三人はボイスチャで話していた。明日の配信に攻略するダンジョンの階層を決めていた。



「それにしても黒遼さんは誘わなくていいのですか?」


 水守さんは疑問になったのか尋ねる。

私は少し考えてた。黒遼さんは本当に信用できるのか?ということについて、実力はちゃんとあるが、なぜ追放されたのかわからないのだ、実力はあるのだから追放されることはないはずだ。それなのに追放された、これはなにかしたことになる。


「今はいいわ、あと一応反応するかなって思って連絡したけど既読ついてないから、用事だろうし」


「そうですね」


 魚井さんは同意する。

黒遼さんはなにをしているんだろうか?また親戚の子と遊んでいるのだろうか?

 でも聞いたところで答えるかは黒遼さん次第なのだ。


「では、2階層までということで決まりですね」


「はい」

「了解です」


 水守さんと魚井さんもミュートにする。私もミュートにしておく。


「窓から見るか」


 私は立ち上がり、窓から外を見る。

町の全貌が見える。子供が走っているやら、大人が話しているやら、この高い屋敷からそう見える。

 私はここから離れるためにSランクになるんだ。





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