十九話 高橋ノウンの楽配信
「んじゃあ、行ってくる」
「行ってら」
俺はダンジョンで配信することが決まっているので向かうことにした。麻姫はどうやら大人しく俺の配信でも見るみたいだ。麻姫にはすでに俺がVダンをやっていることとCランクであることを伝えておいた。麻姫は俺がCランクと知るやいなや『嘘だな』と言っていた。その通りだけれども…。
暇な時にスマホショップに行って麻姫に買ってあげるか。
今回に配信するダンジョンはEランク『未来の研究者』というところで、過疎ダンジョンでも有名で、最下層まで攻略したのは俺しかいないという誇れることである。
ただ自分が優れていることを証明したくて…。
「これでよし…」
俺は配信を開始する。
「どうも、ノーヘル所属三期生高橋ノウンでーす、ドールの配信見ていた人にとっては二度目です…ということで今回は過疎ダンジョンで名が挙げられるほど有名な『未来の研究者』に来ています…そして一階層のクリアを目指していきます、質問を返しながらなので時間はかかると思っています」
『ドールの配信見ていたから質問しかない』
『それな』
『ドールとは仲良いんだな!』
俺は一階層に降りていく。
「ドールから実力は認められていると思っているけど…仲がいいとは思ってないかな」
俺はダンジョンの入口の方を向きながら話していく、つまり後ろ向きで進んでいることになる。こっちの方がコメ欄が見やすいから。
『Cランクは嘘なんですか?…阿波岡さきす¥10000』
『確かに』
『阿波岡さきすがいることになにも疑問に思わないのはやばいのか?』
『同期が仲良いってことだと思うし、あと日数が経てば同期が見ることも少なくなると思う』
さきすからスパチャが飛んでくる、これから答えないと、
「そうだね…付与師としてはCランクであるかな、ちょっと待って…マヒ、猛毒」
オークが近づいていたので魔法を放ち仕留める。
そして俺は話しを続ける。
「正確に言えば…まだ言わないでおこうかな…Cランクであることは事実だな」
『Cランクではなく本当はもっとAランクとかじゃね?あと今のしれっとしているがすごいな』
『話していてもオークに気づくのか…すごい』
『すごいけど、なんでドールの配信にいて、どんな方法でああやって火龍を倒せたんや?』
「さきにドールの配信に付き合った理由は、知っている人がいるからいいかな、これは、リゼミさんから情報をもらったから、そしたらどうやらその魔物はダンジョンを強化するほど強かったらしくて、それがドールが攻略しようとした『小竜どもの跡地』だったわけ」
『なるほど…強かったらしい?どういうこと?』
『気になるな』
『戦闘の方は見ればわかる大丈夫なやつってわかるから、質問だな」
「あと火龍を倒せた方法は、あの時は付与師ではなかったからかな?付与師ではなかったから火龍を倒せる可能性がある」
実際はその通りで、付与師になると付与師にはデバフがかけられるのだ。だから付与師ではなくてはならない。
『あそこまでダンジョンの難易度を上げた原因は?…マイナスリ・ドール』
『ドールもきたのか』
『なんで難易度が上がったのはわかるが…』
「そうだな…そういって難易度を上げる原因となる魔物の中に時々弱い個体の時もあって、そして今回は弱いのが出てきたのだから、苦ではなかった」
『そうなんだ』
『なるほど、理解した』
そうして俺は質問に答えていき、無事、階層をクリアして配信を終わらせた。
高橋ノウンが明らかにCランクではない会
『21…リードン
高橋ノウンがクローであることを初配信にて明かしたってことを多くの人が知っていると思う、実際そこだけの切り抜きだけでも何千万再生っていっているから…そしてマイナスリ・ドールの配信にてもしもの場合に備えてということで高橋ノウン、つまりクローがいた…そして火龍と会ってしまったが瞬殺と、Cランクじゃないwwこれは』
『22…ヤリガミヤ
CランクじゃなくてAランク以上確定w、ダンジョンの公式はなにをしているのか…』
『23…アンチー
どうせCランクなのはサブ垢プレートだからじゃない?それならあまり重大そうな感じではないのは頷けるし』
『24…ウェル〜
サブ垢プレートが事実ならSランク確定だし、でもそうか、Aランクの火龍を瞬殺しているから、ありえるな』




