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いつもの放課後、私は音楽室に足を踏み入れる。
「こんにちは!」
今日もいつもの部活が始まった。先にいる人達からも同じ返事が返ってくる。
私は荷物を置き準備を始める。すると、
「こんにちは!」
私は素早く反応する。佐藤先輩の声だ。
(はうっ、今日も素敵です!)内心ニヤけそうになりながらも表情は変えずに返事を返す。
私と佐藤先輩は同じ楽器だ。当然作業も隣になる。私は佐藤先輩の匂いを全力で感じる。
(はぁはぁ、良い匂い。この落ち着く匂いが堪らない〜)
…むっ、誰かに変態扱いされた気がするが、まぁ気のせいだろう。
そうこうしている間に点呼の時間だ。部長である佐藤先輩が前にでる。この時間は至福だ、先輩に名前を呼んで貰えるからな。
「…石山!」
「はい!」
「川崎!」
「はい!」
はぁ、これで今日も頑張れる。
〜トレーニング〜
この時間はペアで行われる。まずは柔軟、これは良い。多少辛いが耐えられる。だが筋トレ、アレは駄目だ。とにかく辛い。辛い上に鬼畜教師まで居る。こんな時間無ければいいのに。
それでも時間は進む。タノシイタノシイ筋トレダー……はぁ
V字腹筋
「オラ未咲ぃもっと足上げろぉ!」
「は…い!」
(鬼ー!鬼畜ー!ヤクザー!)
腕立て
「腹下がってる!」
「ムリです!」
「ムリじゃねぇ、やれ。」
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何とか今日も乗りきった。浮きだつ心を抑えてわたしはチューバを持って2階の空き教室に向かう。空き教室では、既に先輩方が練習を始めていた。私は定位置に座り練習を始める。しばらくはバスパートの楽器とメトロノームの音だけが鳴っていたが。
「そうだ、未咲、お前そこに寝ろ。」
「?、はい。」
(佐藤先輩のこの発言には嫌な予感しかしない!)
「んで足上げろ。そのままバジングな。」
(やっぱり〜!)
「…分かりました。か〜なえっ、一緒にしよ?(ニコッ)」
(こうなりゃ香苗も道連れだ。あはははははは)
(未咲お前ふざけんな!)
「あぁ香苗、お前もやれ。8拍を10回な、お前ら。」
((あっ、死んだ…))
其処から先はお察しの通りです、ハイ。強いて言えばこんな感じの事があった位ですね。
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「おら、もっと足あげろ〜」
「サボるんじゃねぇ」
(藤森先輩まさかのドS!?)
…まぁその後は概ね平和でした、まる。
解らない用語は調べてください。要望有ったら説明載せます。