〜その花は咲き始めるのか〜
最後のメッセージを見て滉はピクリとも動かない、最初に思いっきりテンションを下げてから持ち上げられたらそれは固まってしまう。
ハッと意識を戻しもう一度読み返した、自分の中でも信じられないと言わんばかりに何度も読み返す。
「お…おぉ!!これは行けるのか!!てことはデート出来る!!もう俺はチャラ男卒業したんだ!!しっかりしないと!!」
テンションが高まって行く、しかし滉は普通の服など持って居ない為新しい服を買いに行かないといけないのだ。
ジャラジャラとしたアクセサリーに露出度がすごいダメージジーンズ、ヒラヒラとしたアウター流石にこれは恥ずかしいと思ったり滉はキッチンへと駆け出した。
滉の家は1LDKの一人暮らし、実家から少し離れた場所に住んでいる。18歳の時に仕事を始め、貯めたお金で部屋を借り一年が過ぎ現在19歳。
そして滉がキッチンから取り出したのはゴミ袋だった、ゴミ袋を片手にクローゼットの前で深呼吸を始めた、扉を開け自分的にコレはチャラい服だなって思ったものをゴミ袋に放り込む。
クローゼットと格闘をして50分、中はほとんど服が無かった、あるのはジャージとシンプルなシャツ5枚に暗めのジーンズが2枚。
残りは全て袋の中、流石に高い服などもあった為捨てずに古着屋に売る事にした、ジャージに着替え古着屋に向かい始める。
売ったお金と所持金3万円で数着服を買う事にした、トボトボ歩いていると目の前にいきなり高級車が飛びして来た。
「あっぶないなぁ!!ここは一時停止だろ!!」
怒鳴り散らす滉、すると車のウィンドウが下がりだし、車の運転席を覗き込んだそこには彩花を紹介した留衣だったのだ。
「おい。ルイ!!!お前俺を引く気か!!」
彩花を紹介した上条 留衣と言う男だった、が見た目からしたら女の子にしか見えない、いわいる男の娘って奴だ、女性からチヤホヤされて居たお陰でお小遣いで暮らしているらしい。けしからん。
「おぉ!!滉!!何してんの?お買い物?それともこんな真昼間にゴミ捨てかな?」
運転席の窓から上半身を少し乗り出し問いかけてきた、何を企んでるかわからない目、いつもニコニコとしているため口元は閉じて居ても笑っているように見える口、そして何と言っても優しく甘い香水の香りが滉を刺激する。
「ん…くっ!相変わらず人を馬鹿にするのだけは変わらないな。これからこれを売りに行ったついでに新しい服を買いに行くんよ!!」
少しイライラしながら骨格を上げ左眉毛が少しピクピクしながら答えた、それに対して留衣はヘラヘラとして居た。
「それを売るの?なら送ってくよどうせデパートにもいくんでしょう?」
少し嬉しそうに頷く滉、家から古着屋まではそう遠くないがデパートとなると歩いて1時間はくだらない距離、車だと数分で着くためものすごくありがたいことなのだ。
そしていよいよ古着屋に着き、早速買い取ってもらう事に、店員さんも渡された服の量に驚きを隠せなかった。
その中にはプランド物が多数入っているため多少は期待ができるが、想像の下を行ったら嫌だと思った滉は3万円行ったらいい方だと自分に暗示をかけた。
数分後滉は呼ばれた、査定が終了した模様だ、少しドキドキしながらカウンターへ向かう。その間留衣は古着の見物をして居た。
「お客様がお持ちになられた服、23点で21万6千円になります!宜しかったらこちらに住所、氏名、お電話番号のご記入をお願いします。」
想像の遥か上へと行った値段に喜びを隠せず口元が緩んでいた、早速記入欄に全て記入し現金を頂いた、ウキウキしながら留衣の元へ行く。
「めっちゃ高く売れた!!俺の1ヶ月分の給料だよ!!」
そう言って留衣はニコッて笑いながらよかったねと言ってくれた。こいつからしたらこんなもん安いものなんだと思った滉であった。
早速デパートへと向かう2人、唐突に思ったことがあった、何故自分に『彩花』と言う女性を紹介したのか、それが物凄く気になり聞いてみた。
「なぁ何故俺に紹介したんだよ?」
留衣は一度滉を見てから口を開く。
「それは…いつも通り貢がせようとしたらこっ酷く振られてね~『貴方みたいな女々しい男に誰が惚れるんだ!!男らしい人は居ないのか!』って言われちゃったんだよ!!」
滉は驚きと笑いが交わりクスクス笑いだした、言い様だなって思い嘲笑うかのようにお前でもそんなことがあるんだと言った。
そしてデパートに着きシンプルな服を探し回る、留衣にも手伝ってもらいながらいろんな服を試着する。
何だかんだ言って3時間が経過していた、留衣はこの後女の子とご飯に行くらしくてバイバイをして一人で買い物を続ける。
結果的に『G○』や『UN○QLO』でフルを揃えてしまった、それから1人で帰ることに、結構買ってしまった為流石に歩いて帰るのは気が引けると思いバスで帰る事に。
家に着きデートの事を考える日曜日と言っても後2日しかない、デートする場所、回るお店、ゆったりできるとこ、楽しめる所など色々調べなくてはいけなかった。
「遊ぶ場所池袋でもいいよな~てか十分な気がする!取り敢えず連絡してみるか!」
『ねね!デートする場所、池袋でもいい?』
即送信をすると、1分も経たないうちにメッセージが届いた、あまりの早さにびっくりをしたが暇人だと決めつけた。
『デートwww 池袋でも大丈夫ですよ!久々に行ってみたいと思っていたので!』
滉は口をパコンと大きく開けた、『デート』と打ってしまっていた、流石に恥ずかしくて顔を赤面らせていた。




