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知恵の結晶と翁の名

科学の結晶”未来都市”


老人はその中へ足を踏み入れた。

が、そこから先へ進む前に、科学の結晶の中枢人物に見つかった。

老人が見つかる数分前。


未来都市の中でも特に警備が堅い建物の中。

その中の研究室にて。



?「!・・・・・これは・・・・・」



と言っても、研究室とは名ばかりで、

実際は他にも娯楽、情報、警備、会議など、

普通に生活するのは愚か、

都市の情報及び生命体の居場所すら一発で分かってしまう巨大部屋である。


これらの設備は、今この部屋にいる奇妙な人物が用意したものだった。


その人物は、赤と青が左右半分に塗られた、

まるでナース服のような服を着て、

これまたナースの被るような帽子を被っている女性だった。


その部屋の中のパソコンに、

(この時代にはパソコンは無い筈だが、それとしか言いようの無い物体)

都市の全体図らしきものが展開され、その中のある所に、赤い点が点滅していた。



?(都市に侵入者・・・でも妖気は感じない・・・

  いや、それどころか神気や霊気すら感知されない。

  一体何者かしら?)



どうやら赤い点滅は侵入者を示すものらしい。



?(それにこれは突然現れた・・・

  と言うことは空間転移の能力か道具を持っていると言うこと。

  少なくとも認識阻害の能力では無いわね。

  それならどうやって入ったのか分からなくなる。


  でも、それだとすると今度は何の為に入ったのかが分からなくなる。

  もしどこにでも転移出来、敵意を持つのなら、この都市の主要人物の所か、

  あるいは重要物質の所へ転移すればいい。


  陽動でもない。攻めてきた訳でもない。他に侵入者はいないからね。


  このレーダーは都市の音声と温度を測って調べるもの。

  そう簡単に抜けることは出来ない。

  仮に抜けれるとしても、

  妖力、霊力、神力が全く無い以上、大それたことは出来ない筈。


  なら・・・偵察?いや、これも無いわね。

  それならばもっと前からやっていた筈。

  それに、妖怪はこちらの武器すら分析できないような科学力しか持っていない。

  仮に偵察だとしても、すぐに実力の差を思い知らされる筈。

  これなら問題無いわね。)



超高速思考。

ここまで十秒と掛かっていない。



?(・・・でも、この都市へ自由に出入り出来る力は危険ね。

  ・・・取り合えず、接触して、牢屋に入ってもらいましょうか。

  幸い、ここから近いしね。


  ・・・・・いや、簡単に逃げられるかしら。

  まあ、それなら、次に来た時に殺せばいいか。)



そして結論。

無難な結果を頭に出すと、その女性は奥へ行った。

そこから持ってきたのは、弓と数十本の矢。



?「・・・これだけあったら足りるかしら。」



そう呟いて、女性は部屋を出て行った。



























?(・・・・・あの人ね。)



目標はすぐに見つかった。

顔は見えないが、灰色の髪からして、恐らく老人だろう。


女性はそう判断し―――――



?「さて。まずはどこから見ていくかな。」


?「あら。それなら牢屋はどうかしら。」


?「・・・・・・・」



―――――音も無く老人の後ろを取った。

手には弓。矢をつがえて老人に突きつけている。



?「まあ、私が案内をするのは確定だけど。」


?「・・・・・・・」


?「両手を挙げなさい。

  ああそうだ。逃げようとしても無駄よ。

  貴方に細工をしたから、逃げようとした瞬間に死ぬわ。」



これははったりだ。まだ矢を突きつけているだけである。

しかし、老人は両手を挙げた。どうやらはったりの脅しが効いたようだ。



?「逃げようなどとは考えておらんよ。」


?「あら。潔いのね。」


?「いや、牢屋に興味が沸いた。案内してくれんか?」


?「・・・・・・・・・え?」



耳を疑った。女性は混乱している。

相手が自分から牢屋に入ろうとしているのだ。

普通は相手の頭を疑う。



?「ん?どうした?案内をしてくれるんじゃないのか?」


?「・・・・・・・あなた頭でも打った?」


?「いや?打ってはおらんが?」



何故そんなことを聞くのか?

老人はそんな声で答えた。



?(何なの?この人。作戦・・・では無さそうね。

  ・・・・・まあいいか。)



正常かどうかはともかく、この老人は純粋に見える。

おとなしく付いてきてくれるだろう。と、女性は結論を出した。



?「分かったわ。でもその前に、まずは自己紹介。」



女性は弓をつがえたまま、名を告げた。



?「私の名前は八意 ××。

  発音出来ないのなら、八意 永琳 (やごころ えいりん)でいいわ。」


?「ふむ。ならばこちらも挨拶をせねばな。」



老人はそう言い、女性―――永琳に向き直った。



?「わしの名は魄霊混 陽夜 (はくれいこん ようや)と言う。よろしくな。」



その目は永琳の思った通り、確かに純粋そうではあった。

しかし、同時に、悪戯をよくする子供の目でもあった。

漸く原作キャラの登場。


まあ、あまりオリキャラを出す訳ではありませんし、

大丈夫ですよね?

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