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召喚魔法零三〈闇鳥〉
かつて闇を纏いし者がいた。
闇を喰らいし悪魔がいた。
闇を纏って悪となれ。
邪を喰らって悪魔となれ。
砂上に唄うのはただ一人、悪を全うし者だけだ。
そこに光はない。
あるのは闇という偽りの仮面を被った傀儡の器。
されどその闇は偽りではない、されどその闇は本物であった。
黒き月に映るその容姿に魅了され、
世界は悪を称える正義となった。
闇に生き、闇に死ぬ愚かな傀儡よ。
再び我がもとへと姿を現したまえ。
我は今そなたを求める。
闇を泳ぐ悠久の鳥よ、
その翼を羽ばたかせ、我が前に現れよ。
「召喚魔法零三〈闇鳥〉」