唯一親元から離れて生活しました。
宿泊施設の仲良しグループで卒業試験が同じ日だった。
しかし、Oちゃんだけ、なかなか前に進めなくて、みんなより遅れていた。
卒業試験の朝、帰りの荷作りをした。
みんな居なくなり、Oちゃんだけ一人になる。
「おれ、淋しいやんけ。」
小さい顔の大きな目のつけまつげから涙の雫が落ちていた。
あれだけ、金を巻き上げていたYは
「どうしても、今日用事があってかえらなあかんねん、すぐ帰ってくるから」と、Oちゃんをなだめていた。
教習所につくとみんなピリピリしていた。
試験もさることながら、路上ルートを覚えないといけないらしい。
少しして、路上ルートが発表された。
それと同時にあの、カンニングペッパーも回ってきた。
教習所を左に出て、トヨタの看板が見えたら、左のウインカーを出す。
私はここまで覚えて次に回した。
ルートを覚える方が先だ。
しかし、試験が始まると、前の車の後を走ればいいみたいで、なんとか走る事はでき、みんな合格できた。
宿泊施設でずっと一緒に行動していたTちゃん。
彼女が居なかったら、ずっと一人行動。何もなく、交通手段もなく。
少し離れた所に商業施設があって、そこによく歩いて、暇つぷしによく行っていた。
そこは、パープルタウンと、いって、
八神純子のヒット曲パープルタウンのさびの所の
「パープルタウン、パープルタウン」
しか流れない不思議な空間だった。
Tちゃんとは授業以外はずっと一緒に行動していた。
ある日、旅館の洗面台、辺りが、なにやら臭うのだ。
まさか私のタオル?
私は臭いの元をたどった。
それはTちゃんのフェイスタオルだった。
私はお風呂から上がると、旅館の洗濯機を借りて、洗濯をしていた。旅館はずっと暖房がついていたので一晩で乾く。
しかし、Tちゃんは一度も洗濯をした事がなかった。
お風呂で、ジャパジャバタオルを洗うだけだ。宿泊している間ずっと同じピンクのスウェットはもはや、グレーになっていた。
しかし、私にとってビックリする事ではないのだ。
Tちゃんとは中学が一緒だが、
ある子が自分のセーラー服と間違えてTちゃんのセーラー服をさわった。
「え?私こんなに汚れてたっけ!」
するとTちゃんがきて、
「それ、私の」
ある子は、
「この雑巾誰の?」と、言ったら
「それ、私の」とTちゃん。
夏のセーラー服は一度も、洗濯される事はなかった。セーラー服の首、手首あたりは、真っ黒。
なのに、何故か男子にもてる。
スタイルもいいし、目がくりっとしてかわいいからだ。
そして、ぶりっ子。
お母さんは高校の家庭科の教師なのに。
それから、彼女は保育士になり、結婚もして、家庭も持っている。
今はちゃんと洗濯していると思う。
そう願いたい。




