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そこにくるみの木があったから  作者: タラ吉の助
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私の回りの子供達 その2

小学校へ通いだすと近所の子供達の中でバドミントンが流行っていた。私は父にねだり、隣町のスポーツ用品店に買いに行った。父はついでに卓球台を買って帰った。私の家の二階には20帖ほどの板場の部屋がある。何故そんな広い部屋があるのか父も知らない。私が生まれる10年前におじいさんが建てたからだ。宮大工に建ててもらい階段など釘を一本も使っていない特別な作りだ。想像では宴会場にしたかったのでは くらいの用途不明の部屋に卓球台は今も鎮座している。ある日友達とバドミントンをしていると、Kっちゃんの二つ上のお姉さんのT美ちゃんが友達を連れて「私達もやらせてよ」とほぼ無理矢理ラケットを取り上げた。ずっと見ているとわざとミスをして、ラケットを地面に当てたりラケットを杖のようにして体重をかけたり見かねた私が「返して!」といって取り上げると「行こ!」友達と去る。T美ちゃんは意地悪さにたけていた。Kっちゃんやお父さんT美ちゃんそしておばあさんは豚を飼っているせいかみんな豚のような顔だった。また別の日には私が友達とビーチボールでバレーをして遊んで入ると、また無理矢理ボールを拾い「私達も入れてよ」今度もわざとボールを落としてはボールを拾う格好で体重をかけてボールを潰しながら拾ったり、また拾う時にはビニールなので、つねるようにつまんでしかもねじりながら拾うのです。また私が「そんな事をしたらビーチボールが破れるからやめて」とゆーと 「行こ!」と去って行く。登校時にはみんながいるのでさすがに何もしないが下校時にはやられる。帰り道45度くらいの急な坂道があるのだがよく背中のランドセルを押されては転げ落ちる。私の膝はいつもかさぶたができていた。そしてかさぶたがとれる頃待っていたかのようにまた後ろから突き落とされる。川遊びに行くと、そこには簡易的な板橋がかけられていて、幅30センチくらいだか簡単な足場をくんで長さ30メートルくらいの橋がありそこからもかなり突き落とされた。水面まで2メートルくらいあり落ちると胸を打ち当分息ができないくらいのダメージがあった。もちろん父にも注意してもらった事もある。面と向かっての注意でも「ふん!」とゆーくらいの中々の強者であった。そこまでされた私でも一番恐ろしく感じた出来事があった。T美ちゃんの同級生近所の子4人で漢字の書き取り200字の宿題をやろうとMちゃんの家に集まった時の事。誰が一番早く書くか競争しようと

ゆー事になった。その家の子Mちゃんが「やったー!私が一番!」といってトイレに行ったのです。その時T美ちゃんはMちゃんの書いた漢字200字を消しゴムで消したそうです。小学生の私には衝撃でした。その頃の私には膝のケガより漢字200字のほうが大変に思えたからです。その話はその4人の一人から聞いた事で、いくら負けてくやしかったとしてもなかなかできる事ではない。なかなかの強者だ。そんなT美ちゃんとKっちゃんは転校する事になった。お母さんとおばあさんの不仲が原因だった。大人になって父から聞いた。Kっちゃんのお父さんはT美ちゃん達のお母さんより前に別のお嫁さんがいたのですが、おばあさんのイジメにあい、出て行ったそうです。出て行く前の日、その女性は父の腕をつかみ「私と一緒に逃げて!」といって走り出した、と父は腕をはらって、「嫌だ!」といって逃げたそうです。女一人生きて行くには大変な時代。父がついていってたら、私は生まれてなかったかも。と思うと漢字200字消された方がまだましでしだ。


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