第七話
色々と問題がありましたので書き直しました。
それと復讐を終えるまで邪神の設定は凍結しておきます。本当に申し訳ありませんm(_ _)m
荒廃した村
「それであなたのところに戻ってきたの。
どう? 面白かった?」
「ふむ」
「そう、良かった!」
こうして嬉しそうにしているミトラの話を聴いていたライトは腕を組ながら面白そうに聴いていた。
(ふむ、確かに面白いな。
と言うことは奴らはまったく成長してないと言うことだな。)
ライトは勇者達にまったく成長してないと彼らに呆れと侮蔑の念を抱いた。ライトからしたらあまりにも可笑しすぎて腹を抱えて笑っていただろう。何者からも捨てられた直後の彼ならばの話だか。
(しかし何も感じんな。)
そう、彼には何も感じなかった。
何故? 何も感じなかったのか? それは何故か? そう、ライトは自分を迫害した幼馴染と姉妹がどうなろうと知ったことではなかったからだ。
(知ったことか奴らの事など)
彼はもう人間達が絶対の悪だと決めつけた。
何故亜人達が迫害されなければならない? 何故魔族達が悪だと決めつける? 何故ミトラをそこまで悪だと決めつける? 何故人間は戦を続ける?
それは簡単な事だった。
人間は戦うことと相手を貶めることしか頭に無い単なる欠陥品だ。あれは人間という名の汚物だということだ。
(しかし、俺も人間·····俺も人間なら人間を辞めなければならない。
さて、どうするか。)
ふと、ミトラと目があった。
ミトラ(彼女)はキョトンと首を傾げて何なのかと聞いた。
「どうしたの? 何か悩みがあるなら相談するけど?」
「いや、特にこれといった問題は無いのだが·····。」
ここは言うべきだろうか? 言わないべきだろうか?
答えは―――――
「いや、特に悩み事などない。」
「そう、無理はしないでね?」
「ああ、分かった。」
流石にライトは邪神になることは辞めて、人間の力、自分自身の力で復讐したいと思ったからだ。
この魔神剣に頼ってしまっているけれど彼としてはそれでも良いと思うようになった。
この魔神剣で復讐を終えた後はどうすれば良いのだろうか? と思ったが、それは後から考えた方が甘い考えだと切り捨てた。
(問題なさそうだな、この剣も)
今も禍々しいオーラを出している魔神剣は見れば見るほど美しく見えて魅了されてしまう。
この剣は一体、誰が創ったのだろうか? 何の目的で創ったのだろうか? それも考える内に考えるのを止めた。
(しかし、次はどうするべきか)
村を地獄へと変えた後はどうすれば良いか? その後のことをよく考えていなかったことをライトは内心後悔した。
「ねえ」
するとミトラがライトに声を掛けた。
それに気付いた彼はミトラに視線を向けて「何だ?」と返事を返すと彼女は微笑みながら次の目的について話し出した。
「次の目的を教えてくれるかしら?」
そして、それを聴いたライトは「今は決めていないが貴族を壊そうと思う。」と答えると彼女は微笑んだ表情を崩さずに
「それはあまりお勧めできないわね。」
「何故だ?」
ライトがそう答えるとミトラはクスクスと笑い、何故駄目なのかを教えた。
「今教えるわね。
貴族達の屋敷には必ず監督官が居ることね。」
監督官だと? 確か監督官は教会の信者達だった気がするが·····まさかな。
「やはりあの監督官達が邪魔か、確かにあいつらは魔力を封じるための道具と相手を苦しませるための道具を持っていたな。」
「そう、あいつらは私や四天王以外の魔族達の魔力や生命を奪うための道具があるから部下達に偵察しに行かせられないのよ。もちろん、あなたが持っている魔神剣も唯では済まないわ。まだ完全ではないしね。」
(やはりか·····しかも魔神剣も完全ではないらしい、ならどうして冒険者ギルドが関わっているのか知りたい。
もちろん、総ての冒険者ギルドを壊す予定だが、何故関係する?)
「何故冒険者ギルドが関係するか知りたいようね。」
「ああ、教えてくれ。」
分かったわ とミトラは微笑み何故冒険者ギルドが関係するのかライトに教えた。
「実は全ての冒険者ギルドには魔力と生命を奪うための道具に電源みたいなものがあるらしいわ。それをあなたに壊してもらいたいわ。」
「何故だ? 魔神剣では弾かれてしまうのだろう?」
するとミトラは鼻をならしてあるものを取り出した。
「唯の剣か、それで壊せというのか?」
「そう、意外と脆いのよ、あの電源みたいなものは」
脆いのか? とライトはミトラに聴くと。
「それに安心しても良いわよ? とっくに電源はひとつを除けば全て壊しているから
それに一回壊せば二度と直すことも創ることも出来なくなるらしいから安心して壊してね。
ちなみに後はダウンスロー市街だけだから、気を付けていきなさい。」
それを聴いたライトは電源については早く言えと言いたかったが、今の彼には不要の感情のため顔には出さなかった。
そしてライトはダウンスロー市街に向かう時、ミトラは電源の形についての事を話して、無事を祈るように見送った。
「気を付けていきなさい。良い? 黒くて四角い奴だからね?」
と何回も言ってきたため、ライトは「分かった」と返事を返し、ダウンスロー市街へと向かった。
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