第二話 勇者 貴様さえ来なければ
僕たちが16歳になった時に行われる儀式『成人の儀』を行っていた。
それぞれの若者達が楽しみにしている儀式で天から職業授かる事が出来る儀式だ。
もちろん、僕もその儀式を楽しみにしている一人だ。
一体僕はどの様な職業が手に入るかな?
僕がそうワクワクしながら待っていると、後ろからツンツンと突かれた。
振り向いてみると幼馴染のユミナがいた。
ユミナ
「おはよう! ライト!」
「おはよう、ユミナ!」
僕はお互いに挨拶をした。
ユミナ
「私は一体何の職業がもらえるのかな?」
「まだ分からないよ、僕も楽しみにしているからね。」
ユミナ
「確かにそうだよね。
あぁ~楽しみ!!」
僕たちは何の職業が貰えるのかを楽しみにしていた。
しばらく待っていると僕の番が回ってきた。
「あっユミナ、僕の番が回ってきたよ、先にいっているね。」
ユミナ
「うん!」
僕はユミナにそう答えて、神官の所へと向かった。
神官
「こちらの水晶に手を当てて下さい。」
「分かりました。」
僕は水晶に手を当てて、水晶が光だした。
これで僕も職業が貰えた。
神官
「手を離してください。」
「はい分かりました。」
僕は手を水晶から離した。
さて、何の職業が貰えたかな?
ワクワクしながら待っていると神官が口を開いた。
神官
「貴方の職業は『剣士』です。
おめでとうございます。」
剣士か、悪くないな‼️ よしこれでユミナや村の人たちを守れるぞ!
「ありがとうごさいました!!」
僕は神官や女神に感謝して礼をした。
僕はそのままユミナの所まで戻って来た。
ユミナの眼が何の職業が貰えたのかな! という顔で眼を輝かしていた。
ユミナ
「何が貰えたの?」
「剣士だよ」
ユミナ
「剣士か、すごいわね! これでこの村の人達を守れるわ!」
「うん、僕もそのつもりだよ!」
ユミナ
「次私の番みたいだから行くね!」
そう言ってユミナは神官の所へと向かった。
「まさかだと思うけど姉さんやマリアみたいに『賢者』や『聖騎士』みたいにならないよな?」
僕はそのようなことを考えた。
先に行った姉さんとマリアは既に職業を授けられている。
姉さんは『賢者』で、マリアは『聖騎士』の職業を授けられている。
まさか、ユミナは伝説の職業である『勇者』や『剣聖』にならないよな?
僕がそう思ってあると勘が的中してしまった。
神官
「これは‼️ もしかして伝説の職業である『剣姫』‼️」
ユミナ
「えッ!? 剣姫って何?」
神官
「剣姫とはね、勇者と一緒に魔王を倒した伝説級の職業だよ。」
ユミナ
「私が······剣姫」
何だと、ユミナが『剣姫』だと⁉️ そんな馬鹿な事があるのか⁉️ あり得ん‼️
「馬鹿な、姉さんやマリアに続きユミナまでもが伝説級の職業を手に入れるなんて。」
そのあと僕と村の人たちは喜んでユミナや姉妹を祝った。
数日後
僕はいつも通りに過ごしていたら、外が騒がしかったので広場まで見に行くと。
「あれは騎士達か?」
騎士達がこの村に一体何のようだろう?
村長
「騎士殿、この村に何のご用ですかな?」
村長が前に出て、騎士達に質問した。
すると、騎士団長らしき人が出てきた。
その騎士団長は30代辺りの男だった。
騎士団長
「我々はラプラス王国から参りました、騎士団でございます。」
騎士団ってあの、最強の?
騎士団長
「この村に来たのは、『剣姫』『賢者』『聖騎士』を迎えに来ました。」
ダニィ!?
村長
「そうでしたか、此方にいますからすぐに呼んできますね。お~い! ユミナ!アリシア!マリア! 騎士団の皆様が迎いに来たよ!」
三人
「「「はーい!今行きます!」」」
彼女達は走って来た。
すると彼女達は騎士団が来ていたことを驚いていた。
村長
「騎士団長殿、こちらが『剣姫』『賢者』『聖騎士』でございます。」
騎士団長
「ありがとうございます。
では、こちらも改めて名乗りましょう。
私の名前はアレン・アシュフォードと申します。
こちらは私の部下である騎士の皆様です。
剣姫殿、賢者殿、聖騎士殿、よろしくお願いしますね。」
三人
「「「はい、よろしくお願いします!」」」
彼女達は恥ずかしそうにしながら顔を真っ赤にしていた。
相当恥ずかしいのだろう。
ってことは彼女達はもしかして?
ユミナ
「私達に何かご用でしょうか?」
アレン
「はい、貴女達に紹介したい方がおりまして、勇者様? 出てきてください。」
そこに出てきたのは、黒髪のイケメンの少年、いや、俺たちと同年代の少年が現れた。
勇者
「君たちが剣姫と賢者と聖騎士かな? 初めまして僕の名前は佐藤望というよ。
よろしくね。」
チクショウ、何だと、イケメン勇者だと⁉️ それじゃあ彼女達は、もしかしたら?
勇者ノゾム
「僕たちと一緒に魔王を倒しに行こう! そしてこの世界の人たちを救おう!」
やはりか、この勇者は彼女達を仲間に入れて魔王討伐をするつもりだ。
「すみません、勇者様····彼女達を魔王討伐をさせるつもりですか?」
僕が勇者様に質問すると騎士の一人が「貴様、勇者様を愚弄する気か?」という感じに剣を抜こうとしていたが、騎士団長に止められた。
勇者ノゾム
「うん、そうだね。
彼女達は魔王討伐に行かせなきゃ行けないんだ。
もしかして? 彼女達は君の知り合いかな?」
「はい、彼女達は、ユミナは僕の大切な幼馴染でアリシア姉さんとマリアは僕の大事な姉と妹です。」
僕が彼女達の関係を話したら、勇者様は少し顔がつまらなそうな表情になった。
勇者ノゾム
「そうか、君は彼女達の幼馴染と姉と妹だったのか、これは失礼なことをしたね。」
勇者様は表情を微笑みある提案をしてきた。
勇者ノゾム
「君もパーティーに入ってみるかい? もちろん彼女達と一緒に居れるし一緒に冒険が出来るよ。
どうかな?」
勇者様が僕を仲間にしてくれるのか? やった! ユミナ達と一緒に居れるし、希望であり救世主でもある勇者様と旅が出来る! だが、本当に良いのだろうか? 質問してみるか。
「良いのですか? 僕のような村人を貴方の仲間に加えるって大丈夫何ですか?」
勇者ノゾム
「うん、大丈夫だよ。」
入って良いってことかなら遠慮なく失礼なくお礼をした。
「ありがとうございます!! では本当に入って良いんですね!」
勇者ノゾム
「問題ないよ。」
「ありがとうございます!! ユミナ!姉さん! マリア! 勇者様が仲間に入って良いって!」
そして僕は正式に勇者様の仲間に加わった、まさか本当に仲間に加わる事が出来るなんて! まるで夢のようだ。
本当にこの時夢の方が良かったのかもしれない。
これが悪夢の始まりだということを僕は知らなかった。
読んでくださりありがとうございます!
面白いかな? と思ったらブックマーク、評価をお願いします!