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勇者達よ、死骸を晒せ  作者: 永劫
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過去 カリンという男

更新が遅れて申し訳ありません。


過去編についてですが、ライト(豹変前)視点で行きます。

「おらよッ!!」


縄で吊るされて居る僕をその男が腹を強打して、嘔吐した。


「汚ねぇなぁ!!」


その追撃に蹴りを食らわせられた。


「ぐはッ!!」


痛い、苦しい、何故僕がこんな目に逢わなきゃならない?

僕が何をした? 何もしてない。

全てが変わったのはあの時だ、あの時······あの勇者に恋人を······姉妹を······奪われてから変わってしまった。


恋人は惨めになった僕を嘲笑い、姉妹は僕に暴行した。


そして、勇者はニヤニヤと嗤い、腹蹴りを何回もしてきた。

それを痛がる僕を彼女達は高らかに嘲笑い罵倒してきた。


恋人からは「あなたと違って勇者様は立派よ? 弱いものを守るから、そう言うあなたは何も出来ていない唯の無能な男よ」と嗤いナイフで薬指の付根を僕に刺した。


姉からは「何であなたは役に立たないのかしら?」と言われ心身的に中傷を浴びせるようになって最終的に炎の魔法で左腕を焼かれた。


妹からは「クズ」「ゴミ」「虫けら」「愚兄」と一言一言言われながら殴られ続けた。


彼女達はいつからそうなってしまったのだろうか?


理由は恋人だった者から聞いた。


『唯弱いあなたを恋人にしていたのは勇者様に振り向いて貰えるための絶好な材料であなたは使い捨てのゴミよ。』


と最初から僕を愛しているわけではなかったらしい。

じゃあ、あの時の約束は嘘だったの? そう聞いてみると彼女は嗤いながら。


『キャハハハ!! そうそう! あんなのあなたを絶望させるための下準備よ! お·馬·鹿·さ·ん♪』


そう嗤いながら言われてしまった。

最初から嵌める気だったのだ、最初から勇者が村に来ることを知っていたのだ。


その追撃にこう言われた。


『それにアリシア姉さんやマリアも同じよ? 最初からあなたをうざいうざいと言っていたわ。』


そうか、姉妹達もか。

そう言われ彼女達から離れた。


そして、その次の日に僕は追放された。



そして、現在に至りカリンにいたぶられている。

カリンは最初こそ善良な男に見えたが、それは間違いだった。

カリンの本性は相手を痛め付けることによって快感を覚える最悪な人で、そういう人格でそういう事しか出来ない人物だ。


「ケッ、やっぱり良いぜぇ、弱者を痛め付けるのは、最高だ。」


「······けるな。」


「あー? 何だ?」


「ふざけるなと言ったんだよ。」


僕がその言葉を吐いた瞬間にカリンの顔が怒り狂って真っ赤になり、精霊の力を借りて何発の殴ってきた。


「偉そうな口を開きやがって、ヘヘヘ、テメェにはこれがお似合いだな。」


そう言いながら出したのは炎の精霊が宿る剣だった。


「これが何が知っているか?」


「炎の精霊が宿る剣」


「正解だ、これで何をするか分かっているか?」


「僕を痛め付けるんでしょ?」


「そうだよ。」


そうやり取りして僕の横腹を薄く切った。


「ぁぁ!!」


「良い悲鳴だぜぇ!」


横腹を薄く切ったのと同じように左手の小指を切り落とされた。



「ハァ······ハァ······」


「もう良いや、テメェ、もう飽きたぜ。

帰って良いぞ? 一人でな? ギャハハハハハハハハハハ!!」


そう言われ、カリンの使用人達に吊るされた僕を降ろして、外に放り出されたのだった。

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