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死神(グリムリッパー)とサンドワーム

ロンズデーライト兄弟に拐われた華琳を救うため冥界へと乗り込んだ一刀、マリア、エレナ、風羅、炎夢、アンソニー


だが到着して早々、オリハルコング、サンドワームに続けて襲われ、ついには死神(グリムリッパー)にまで襲われてしまいマジカルオーロラによって魔法が繰り出せない一刀達は窮地に陥ってしまう。


もうダメかと思われたその時、空から黒い鎧を身に纏った謎の人物(?)が現れたのだった。


「あれは一体!? 」


「あんなモンスター見たことないぞ冥界特有の新種か? 」


マリアとアンソニーが突然現れた謎の人物に驚くなか



「もしかしてあれは 」


風羅は何か心当たりがあった。


「風羅さん、あれに心当たりがあるのですか? 」


エレナが風羅に聞くと


「もしかしたらあれは忍者なのかもしれません 」


「にんじゃ? 」


風羅の放った聞きなれない言葉に対して頭に?を浮かべる炎夢


「簡単に言えばアサシンのようなものです 」


アサシン


魔法世界に生息する忍者のような姿をしたモンスターで隠密行動を得意とする。



皆がそれぞれ話すなか


「┅ 」


「な┅何だよ!? 」


アサシンらしき人物が一刀達を見渡すと


「我が名は仮面シャドー、ヤマト殿の(めい)により時空を越えてお主らの援護をするよう言われた者である 」


アサシンらしき人物が初めて口を開いたが


「ヤマト殿って誰だ? 」


「私が知るわけないでしょ! 」


「ていうか名前が仮面シャドーって、プフッ! 」


「親がつけてくれた名前を笑っちゃかわいそうだよアンソニーっち 」


「忍者といえば身軽な動きが特徴だったはずですがあんな重装備で本当に忍者なのでしょうか? 」


「時空を越えるだなんてそんな馬鹿なことを┅ 」


一刀達は誰もが仮面シャドーの言葉を理解できず馬鹿にしたり頭を悩ませたりしていた。


それはさておき


タマシイヨコセー!


三体の死神(グリムリッパー)達が仮面シャドー目掛けて襲いきってきた。


「妖怪の(たぐ)いか 」


仮面シャドーは死神(グリムリッパー)に向かって手裏剣を投げるが


「何と!? 」


手裏剣は死神(グリムリッパー)をすり抜けていった。


すると


「そこのあなた!死神(グリムリッパー)に物理攻撃は通用しません!そしてそいつが振るっている鎌には絶対に触れないでください!さもないと┅ 」


エレナが死神(グリムリッパー)についての情報を仮面シャドーに教えていると


タマシイヨコセー!


「おっと! 」


死神(グリムリッパー)は仮面シャドーに向かって鎌を振るうが仮面シャドーは鎌を容易く避け、鎌が樹に触れると


あっという間に樹の生命力が吸い取られ、樹は枯れてしまった。


「こうなるわけか、ご忠告感謝いたす! 」


「い┅いえ、当然のことですし 」


仮面シャドーにお礼を言われ照れるエレナ


それはさておき


「こういう能力の持ち主ならばそれなりに対策がある! 」


仮面シャドーは何かを閃くと


「お前ら、こちらへ来い! 」


死神(グリムリッパー)を自分の方へ誘導すべく走り出した。


タマシイヨコセー!


死神(グリムリッパー)達はまんまと乗せられ仮面シャドーを追いかけていき


「しまった!?行き止まりだ!? 」


とうとう仮面シャドーは追い詰められてしまった。


タマシイヨコセー!


仮面シャドーが逃げられないよう三方向から同時に鎌を振るう死神(グリムリッパー)達であったが


シュッ!


!?


鎌が仮面シャドーに直撃しようとした瞬間!仮面シャドーの姿が消えてしまい


グエエーーッ!?


その結果、死神(グリムリッパー)達は互いに振るった鎌による一撃が互いに直撃して同士討ちをやってしまい死神(グリムリッパー)達は消滅してしまった。


「生命力を刈り取る鎌と物理攻撃が通用しない体、勝ったのは鎌のようだな 」


と、見事に死神(グリムリッパー)達の攻撃を避けた仮面シャドーはそう言うのだった。


ちなみにこの様子を見ていた一刀達はというと


「なぁマリア、一体何が起こったんだ? 」


「私が知るわけないでしょ! 」


「あんな方法で魔法も使わず死神(グリムリッパー)を倒すだなんてありかよ!? 」


「人は見かけによらないって本当なんだね~ 」


「あの人、かなりの武力の持ち主ですね 」


皆が驚いていた。


だが、死神(グリムリッパー)を倒して終わりというわけではない


誰もが死神(グリムリッパー)を倒したことでつい油断していると


「むっ! 」


何かを察知した仮面シャドーがその場から飛び去った直後


ギャシャアァーーッ!!


地中からサンドワームが飛び出してきた。


「今度は大百足(おおむかで)か、魔法世界とやらは不思議であるな 」


魔法世界出身でない仮面シャドーが驚くなか


再びサンドワームが地中に身を潜めると


「気をつけてください!サンドワームは地中から獲物を狙うんです! 」


エレナがサンドワームの情報を仮面シャドーに伝え


「心得た! 」


情報を聞いた仮面シャドーは印を結んだ


「あいつ、手なんか動かして何をしてるんだ? 」


一刀が仮面シャドーの動きに?を浮かべていると


「あれは(いん)です。私達でいう魔法の詠唱みたいなものですね 」


風羅が動きについて説明すると


「あんな変な動きするくらいなら俺は詠唱を┅ 」


と、一刀が印を結ぶことを馬鹿にしていると


「土遁・大激震の術! 」


仮面シャドーの手が地面に触れた瞬間!


ドドドオンッ!!


仮面シャドーの前方の地面に地震が発生し、大きく変化した。


「お┅おい、冥界じゃこんな地震が起こるのか!? 」


「そんなわけないでしょ! 」



「あの威力、魔法で繰り出したらかなりの魔力が必要になるわけですが 」


一刀達が驚くなか


「これでサンドワームとやらは倒したはずだ 」


仮面シャドーは一刀達にそう言うのだった。


「何であんな地震でサンドワームを倒したことになるんだ? 」


アンソニーが頭に?を浮かべるなか


「そっか~、地面にいるサンドワームに地震を食らわせたら揺れが増して威力は倍以上だよね~ 」


炎夢が説明した。


これで死神(グリムリッパー)に続いてサンドワームまで倒したわけだが


ゴホゴッホーーッ!!


まだオリハルコングが残っていた。


「後はオリハルコングだけ、あいつはどうやって倒すんだ!? 」


一刀達はもはや命の心配よりどうやって仮面シャドーがモンスターを倒すのかに注目していた。


ゴホゴッホーーッ!!


体を汚されたことに対して怒りながら迫るオリハルコング


すると


「ゴホッホーーッ! 」


仮面シャドーがゴリラの鳴き声をオリハルコングに向けて放った瞬間


ゴホッ?ゴホゴホゴッホーッ!


オリハルコングが仮面シャドーに対して返事を返した。


「あいつさっきからゴホゴホ言ってるけど通訳できるかマリア? 」


「わかるわけないでしょ!何で私がわかると思ってるのよ! 」


実は仮面シャドーは動物と会話ができたりする。その中でも猿系の言葉が得意であった。


誰もがどんな会話をしているのかわからぬまま仮面シャドーとオリハルコングの会話は続いていき


「ゴホッ! 」


仮面シャドーは懐から手拭いを出すと


「ゴホホッ 」


手拭いでオリハルコングの汚れた体をきれいに磨いてあげた。


すると


ゴホホッ♪ウッホホォーイ♪


オリハルコングは上機嫌でこの場から走り去るのだった。


その後


「危ないところを助けてくれてありがと┅ 」


仮面シャドーに対してお礼を言うマリアだが


「おいお前! 」


横から一刀が割って入ってきた。


「何か用か? 」


「何でオリハルコングを倒さなかった!お前の実力なら倒せただろう! 」


一刀が仮面シャドーに対して聞くと


「あのゴリラは体を汚されたことで怒っていただけのこと、敵意があるならともかく罪無きものはモンスターであろうとも攻撃はできぬ 」


まともらしい回答であったが


「へんっ!そんなこと言って本当は戦えなかっただけだろが! 」


「ちょっと一刀!助けてくれた恩人に対して何て口をきいてるのよ! 」


一刀に注意するマリアであったが


「俺は助けてくれだなんて一言も言ってません!大体ヤマトなんて奴に心当たりはない。もういいからさっさと帰れ! 」


仮面シャドーに対してひどい口をきく一刀


だが


「悪いがそれはできぬ。こちらもお主達を救いに来たのだからな、話は全てヤマト殿から聞いている。曹操殿を救出せねばならぬのだろう。なら俺も共に┅ 」


と、次の瞬間


「テメェの助けなんか要らねぇって言ってんだろ! 」


一刀が仮面シャドーの胸ぐらを引っ張りながら叫んだ。


「ちょっと一刀! 」


「お前ちょっと変だぞ!? 」


「どうしたんですか!? 」


「いつもの一刀っちじゃないみたいだよ~ 」


マリアはおろか風羅、炎夢、アンソニーまで今の一刀はおかしいと感じていた。


実際一刀も何故自分がこんなに怒るのか詳しい理由がわからなかったわけだか


「(何故だがわからないがこいつを見てると偽者の自分が活躍している姿を見てる気分がしてムカつくんだよ!) 」


そんな理由であった。


何故一刀が仮面シャドーに対してそんな感情を抱くのか?


既に知っている読者は多いと思うが知らない読者のために仮面シャドーの正体と何故この世界にいるのかを説明しなければならない

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