田鶏と水移動の術
卑弥呼の命により一刀達の援護にやって来た仮面シャドー
だが仮面シャドーが気に入らない一刀に対し仮面シャドーと一刀が勝負をした結果仮面シャドーの勝利となり、華琳を救うため焦って先を急ぐ一刀に仮面シャドーが一撃を食らわせて気を失わせた。
そして仮面シャドーとマリア達は先を進まずその場で一夜を過ごすことになったのだった。
「はぁ、まさか野宿するはめになるだなんて、俺は大金持ちの一族なのに 」
「私は結構野宿好きですけどね 」
ブツブツ文句を言いながら薪用の枝を拾うアンソニーと野宿を楽しみながら同じく枝を拾う風羅
「しかもテントも無いだなんて、これなら城の牢獄の方が高級ホテルだぜ 」
「どんな生活していたんですか!? 」
アンソニーに突っ込む風羅
アンソニーは呉の国所属なのだが雪蓮以外からは嫌われているため部屋が与えられず牢獄生活だったりする。
しかしアンソニーの言うように急に出掛けることになったためテントの類いは誰一人として持ってこなかったりする。
ところが
「よっ! 」
三本の棒を組み合わせ布を被せることで簡易テントを作る仮面シャドー
「これで寝床は確保できたな 」
「すっご!? 」
仮面シャドーのサバイバル術に驚くアンソニー
忍者にとってサバイバル術は基礎だったりする。
「食料もわずかだが見つけておいたぞ 」
「俺達が枝を拾っている間に全てやったのかよ!? 」
ジャンケンで負けたため枝を拾いにいったアンソニーと風羅
もちろんマリア達も仮面シャドーを手伝おうとしたのだが
「サバイバル術は俺に任せておけ 」
と言ってほとんどやらせてもらえなかったりする。
「なんだか悪いですね 」
「まぁおかげで楽できるからいいじゃん♪ 」
罪悪感を感じるエレナと別に気にしない炎夢
そして
「まぁ枝拾いや手伝おうともしない人もいるわけですしね 」
と言いながら気を失っている一刀を見るマリア
「さぁ、ご飯ができたぞ 」
「いただきますなのですよ 」
「こら風! 」
ちなみに風も何も手伝ってなかったりする
「しかし、冥界によくこんな食材があったな 」
「このお肉美味しいです。何のお肉ですか? 」
食材を不思議に思うアンソニーと謎の肉を美味しく感じるマリアが仮面シャドーに聞いてみると
「あそこに倒れている蛙の肉だ 」
バァンッ!
仮面シャドーが指をさした先には子牛ほどある蛙型のモンスター・ジャイアントフロッグが倒れていた。
※蛙の肉は鳥肉のような味という説があります
皆が食べている肉が蛙、しかもモンスターの肉だとわかった瞬間
ブブゥーーッ!!
仮面シャドーと風以外の皆が肉を噴き出した
「ゲホホッ!蛙の肉なんて食わせるんじゃねぇ! 」
仮面シャドーに突っ込むアンソニーであったが
「蛙の何が悪い?田鶏(食用ガエル)があるはずだが 」
仮面シャドーは冷静に返した。
「毒の類いは無いが食わないのならそれでも構わぬ。忍にとって飯は腹を脹らませるのが目的だからな 」
と言う仮面シャドーだが普段の家庭で妻達の料理においては味を優先させていたりする。
仮面シャドー一人がジャイアントフロッグを食べるなか
「モンスターのお肉も美味しいものですねぇ 」
「風!? 」
風までがモンスターの肉を食べていた。
「このお兄さんの言うように今は何のお肉だろうが関係ないのですよ。早く食べないと風達で全部食べてしまいますよ 」
とここまで風に言われたので
「仕方がない! 」
「背に腹は代えられませんしね 」
「蛙のお肉じゃなくて別のお肉だと思えば案外美味しいのかもしれない 」
「こうなったら一気に飲み込んじゃお! 」
「あーもうっ! 」
腹が空いているため皆がジャイアントフロッグの肉を食べ始めた。
最初はジャイアントフロッグの肉だと思って食べる速度が遅かったのだが
「んんっ!美味しい! 」
「ジャイアントフロッグのお肉がこんなに美味だったなんて 」
「鳥肉みたいで美味しいね! 」
「意外な発見だねぇ 」
「おかわり! 」
食べてみると意外と美味しいことが判明し次々と食べ始めた。
後にこれがきっかけでジャイアントフロッグが食用として狩られることになったという。
そして夜になり
「んんっ┅ 」
男女別に分けられた簡易テントにてマリアが目を覚まし、明かりがついていたためテントの外に出ると
「シャドーさん!? 」
そこには焚き火があり、焚き火の側には仮面シャドーがいた。
「まだ起きてたんですか!?早く寝ないと明日に影響しますよ 」
マリアが仮面シャドーにそう言うと
「見張りは必要だしな、それに俺は十日は寝なくても大丈夫だ。マリア殿こそ寝たらどうだ 」
仮面シャドーはマリアにそう返した。
ちなみに既に名前については教えあっている。
「そうですか、でも無理しないでくださいね 」
「あぁ 」
見張りを仮面シャドーに任せ、テントに戻って再び眠ろうとするマリアであったが
「・・・! 」
何故か仮面シャドーを見ていると気になってしまい
「あ┅あのシャドーさん、失礼ですが一つ質問を聞いてもいいですか? 」
マリアは仮面シャドーの側に寄った。
「俺でよければ相談相手くらいにはなるが 」
仮面シャドーから了承を得たマリアは
「実は私、ちょっとした悩みがありまして、他の人にはできることが私にはできないんです 」
そう。作者も感想で読者に指摘されて気付いたことだがマリアはアンソニー以外の魔法使いが使える召喚獣融合が使えない。
しかし召喚獣融合自体が難易度が高い魔法であるためできなくても別に問題は無いのだが
今回の戦いでは一刀の力になりたい!密かにそう決意したマリアはどうしても召喚獣融合を完全に会得したかった。
これを聞いた仮面シャドーは
「マリア殿、他のものと同じ道を選ぶのもよいがそれでいいのか? 」
「えっ? 」
「同じような魔法であっても自分には自分だけの道がある。それを見つけるのも一つの手だと俺は思うのだがな 」
年長者らしく仮面シャドーはマリアにそう言った。
「俺から言えるのはそれくらいだ。あとは己自身で考えてみることだな 」
「は┅はい。ありがとうございます 」
いまいち言っている意味がわからなかったもののマリアは返事を返すのだった。
そして一夜が明けて朝が来て
「さて、魔力体力共に全快したわけだし、行くとしようぜ! 」
気絶から復活した一刀がそう言った。
「いやいや、お兄さんが言うように昨日出発していたら魔力体力共に消耗していたわけですから休んで正解でしたねぇ 」
「う┅うるさいぞ風!ともかく今日こそ出発だ! 」
そう言った一刀は先を進もうとするが
「待たれよ一刀殿 」
仮面シャドーに止められた。
「なんだよ!まだ出発できないってか! 」
じれったい仮面シャドーに怒る一刀であったが
「そうではない。ただここより数キロ離れた場所に怪しげな気を感じただけだ 」
仮面シャドーがそう一刀に言うと
「怪しげな気とはロンズデーライト兄弟のものでしょうか? 」
「わからぬが少なくともモンスターの気ではない 」
話しかけてきたエレナにそう返答する仮面シャドー
「だったらそこに行くまでだ!箒で一気に┅ 」
「一刀、冥界では箒が使えないの忘れたの? 」
マリアが一刀に言うと
「わ┅わかってらい!設定を忘れてるであろう読者のためにわざとボケたんだよ! 」
読者のため、そう言い訳してボケた一刀。
もちろん本気でボケたのだが
一刀が騒いでいると
「怪しげな気の近くに水気の気を感じるな、ならば好都合だ 」
シュシュシュッ!
仮面シャドーは印を結ぶと
「水遁・水噴射! 」
ブッシャーーッ!
手から水を出し、地面めがけて噴きつけ水溜まりを作った。
「俺は妻のように専門ではないからできるかどうかわからないがやってみる価値はあるな 」
仮面シャドーは水溜まりに手を入れると
「水遁・水移動の術! 」
ビビィッ!
手に気を流し、水溜まりに別の風景を映し出した。
そして
「ハァッ! 」
いきなり仮面シャドーは水溜まり目掛けて飛び込んだ。
「水溜まりに飛び込むだなんて何やってんだよ!馬鹿じゃねぇの! 」
仮面シャドーを馬鹿にする一刀であったが
バシャァッ!
仮面シャドーは水溜まりの中に潜ってしまった。
「あ┅あいつ、どこに消えたんだ!? 」
驚いて一刀が水溜まりに近づくと
「水移動の術、成功だ 」
「どわぁっ!? 」
水溜まりの中から仮面シャドーの頭が飛び出してきた。
この水移動の術は元々仮面シャドーの妻の一人であり弟子でもあるオリキャラの水希 茜の術である。
水と水を行き来できる移動に便利な術なのだが作中においては一人でしか使っていないが茜より気の量が多い仮面シャドーが使えばいくらかの人数も通ることが可能なのだ。
「だが俺も初めて使ったので短時間しか使えぬので早く入ってくれ 」
仮面シャドーがそう言うと
「ケッ!誰がこんな危ない移動魔法みたいなもん通るかよ。俺は歩いていくぜ。みんなもそうだろ! 」
そうみんなに言う一刀であったが
「私、いきます! 」
「見たこと無い不思議な移動魔法ですね 」
「わぁーい! 」
「お先に失礼します! 」
「悪いな一刀 」
「なっ!? 」
マリア、エレナ、風羅、炎夢、アンソニーが次々と水溜まりの中に飛び込んでいき
「ふ┅風は俺と一緒について来てくれるよな 」
一刀は一人残された風を見るが
「すみませんが風はお兄さんよりあちらのお兄さんに興味がありましてねぇ 」
風も水溜まりに飛び込んでしまった。
「は┅薄情もん共!もういい!俺一人だけでも歩いて┅ 」
と言ったところで一刀は思った。
もしこのまま一刀だけが歩いたら┅
「はぁはぁ┅、ようやく着いたぜ!? 」
一刀が敵の本拠地に着いた時には
「一刀殿、遅かったな 」
「あら一刀、あなたもいたのね 」
「なっ!? 」
既に仮面シャドーが敵を倒し、華琳を救い出していた。
そして
「あなたなんかよりこの仮面シャドーの方が頼りになるわ。私と結婚して♪ 」
「うむ! 」
とんでもない光景を目にする一刀
※一刀の想像であり、一刀自身は仮面シャドーが多妻なのを知りません
そんな出来事がつい頭に浮かんでしまった一刀は
「俺もいく! 」
プライドよりも今後の展開が勝り水溜まりに飛び込んでいったのだった。
そして
「ぶはぁっ! 」
一刀が水から飛び出すと
「遅かったじゃないの一刀 」
「お兄さん、ウ〇コでもしてましたか? 」
そこには皆が待っていた。
「ちがわい!ちょっと小便してただけだい! 」
本当は仮面シャドーに着いて行きたくなかったというのに
そんな一刀は置いといて
「皆さんあれを見てください 」
近くを見ていたエレナが指をさした先には
バァンッ!
場に不釣り合いな四階建ての黒いタワーのような建物が建っていた。
「あれがロンズデーライト兄弟の拠点です 」
エレナがそう言うと
「あそこに華琳がいるわけか、待ってろよ華琳! 」
ようやく華琳に会える!そう思うと気合いが入る一刀であった。




