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サポートキャラ はじめました  作者: 名月ふゆき
第1章 サポートキャラはじめました
9/33

第8話 【筋肉】は多数派!?



 僕とシラユキは彼ら『マッスル逆ハーレム』の拠点の後ろで彼らを見守っている。



「状況を確認するわよ。1番の強敵である『筋肉の里』は南方の神殿を陣取ってた。ここなら彼らが来るのはまだ先の話。中間発表を見て攻めるかどうかは考えましょう。

 それまではここで待機。睡眠時間は1人3時間で4人交代。以上。質問は?」



 『マッスル逆ハーレム』のリーダーっぽい人が質問はあるかと聞くと1人の男が手を上げた。



「どうしたのマッスル上田?」



 ユーザーネームがマッスル上田って……!

 僕とシラユキの肩が震える。シラユキは僕が笑い出さないように口を強く抑える。



「足音がします!」

「「っ!?」」



 僕とシラユキはバレたのかと思い、一気に緊張状態になる。

 すると本当に足音が聞こえてきた。人数は大体8人。

 僕とシラユキはため息をついた。



「よう、久しぶりだな」

「お、お前たちは……!」



 8人の筋肉が『マッスル逆ハーレム』の目の前に現れた。

 どうやらこの2チームは知り合いのようだ。



「『マッチョレイヤーズ』……だと!?」



 この空間には27人のマッチョと2人の女性、1人のTSっ娘がいたのだった。

 現在、この空間の筋肉率、脅威の90%。

 このゲームに男性プレイヤーはマッチョしか居ないのか……!?



「ボコボコにしてやんよ。行けっ! マッスル鈴木!」

「マッスル上田! 負けたら承知しないよ!」



 2人のマッスルが土俵に立った。

 まさかの一騎討ち!? さらにそれを囲う筋肉ども!!



「はっけよーい! のこったあっ!!!」



 そしてまさかの相撲! まだプロレスの方が絵面的にも大丈夫なのに筋肉が相撲すると最早そっちにしか見えなくなってくる!



「はわわわわわわわっ……!」



 シラユキがヤバい。この人目を光らせてるよ……

 ちょっとカメラさん、シラユキを撮して!




◇◇◇ 【公式掲示板】 ◇◇◇


 389 おい、筋肉共が相撲してんぞwww


 390 筋肉率高すぎて草


 391 名前全員マッスルで草


 392 物陰にシラユキいるぞ


 393 シラユキ興味深々じゃんwww


 394 やべぇ、草しか生えねぇwww


◇◇◇ ◇◇◇




「おりゃああああああ!!!」

「「「マッスル上田ァァァァァァァ!!!」」」



 マッスル上田が細マッチョなマッスル鈴木に押し出された。

 マッスル鈴木はメガネをクイッと持ち上げて「ふんっ、口ほどにもないな」と言わんばかりの顔をしていた。



「おい、マッスル上田! 死ぬな!」

「マッスル加藤。すまねぇ、俺はここまでのようだ……楽しかったぞマッスル加藤……」

「マッスル上田ァァァァァァ!!!」



 マッスル加藤はマッスル上田の最後の瞬間を涙を流しながら見送った。

 マッスル上田は相撲をしてただけなのに、HPが底をついたのだ。恐らく相撲で負けたペナルティーなのだろう。

 彼らがしているのは戦闘ではなく、相撲なのだ。


 ……出場する大会間違えてないよね? ちょっと不安になってきたんだけど?



「マッスル上田……お前の仇は俺が取る!」



 マッスル加藤はその場に立ち上がりマッスル鈴木の方を睨む。

 するとマッスル鈴木は再びクイッとメガネを持ち上げ、ポーズを取った。



「お前はワタシの筋肉に勝てるとでも……? マッスル上田が負けた時点で既に勝敗は決している! 諦めろ! マッスル加藤!」



 突然だが、ここで人数比を考えてみよう。

 『マッスル逆ハーレム』の残り人数はマッスル上田が消えたことにより、残り19人。

 対して、『マッチョレイヤーズ』は8人。

 マッスル鈴木は1人倒しただけでイキッてるのだ。マッスル鈴木がイキるには最低でもあと11人倒す必要があるのだ。



「うっ!」



 あろうことかマッスル鈴木がいきなり倒れたのだ。



「「「「「マッスル鈴木っ!?」」」」



 マッスル鈴木の背中からは矢が何本も生えていた。


『マッスル鈴木には矢を培養する能力があるのか!?』


 その場に居た誰もがそう疑った。


 しかし、そんなことはなかった。今度はマッスル加藤が急に燃えたのだ。 

 HPゲージが無くなった二人のマッスルは今は亡きマッスル上田のように消えていったのだった。



「マッスル上田、いま行くからな……」



 マッチョたちはその二人のマッスルに感動してると、1人ずつ確実に仕留められていったのだった。

 そして、全てのマッチョが滅んでしまった。



「ぬるいね~。これだから脳筋はゴミなんだよ」

「さすが兄貴っす!」



 身体は細く、へなへなしてるようなヤツだが、ウザさとラスボス感を放っていた。

 そして、そのウザさを醸し出しているヤツは御像の前にある長椅子に腰掛けた。


 ……なんでみんなそこに座るの?



「さて、まずは誰からぶっ潰すかな……? おっ、シラユキちゃんまだ残ってんじゃん。折角だし、コイツから潰すか」



 そのボスの言葉がそのチームの敗因だった━━━━━━



「誰が誰を潰すって?」

「……え?」



 シラユキはボスの首に後ろから刃物を突きつけ、そのまま首を撥ね飛ばしたのだった。

 我が管理者(マスター)ながら、なかなかエグいっ……









 名称 ネム(サポートキャラ)


 ランク:C- 親密度:42%


 解説:人気VTuber『シラユキ』の可愛い妹。触れた異性を【魅了】にするが、最近歪み始めた。


・特性:【自動魅了付与】、【破壊不能】


・パラメーター


 STR(物理攻撃):72(+72) INT(魔法攻撃):210(+20)

 AGI(俊敏性):350     DEX(命中率):80%


・スキル(10枠中5枠使用中)

 ・使用スキル

 【ファイアボール Ⅳ】 【ウィンドカッター Ⅵ】

 【アイスランス Ⅱ】


 ・常時スキル

 【歪み始めた人工知能(ブレイクオブブレイン)】【守護者(ガーディアン)


・装備品

 【契約の腕輪】【絆の短刀(リアンズダガー)


・固有スキル


 ーーーーLv.0


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