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サポートキャラ はじめました  作者: 名月ふゆき
第1章 サポートキャラはじめました
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第7話 第2回チーム対抗戦開始!


 今日から第2回チーム対抗戦のイベントが始まるのだが、前回のチーム対抗戦は何人相手を倒したかを競っていた。


 Aという人が既に3人倒したBを撃破するとAは4人倒した扱いになって7日後で最もその値が高いチームの優勝だったのだが、そうすると6日目ぐらいまで殆どのギルドが動かなかったのだ。

 なので今回はルールが違うらしい。


 今回のルールはチーム内に残ってるパーセンテージで勝負するらしい。

 ルールとしてまず各チームには100%与えられていて、リーダー以外のプレイヤーは1人倒される毎に1%ずつ減り、リーダーが倒されると50%減る。


 チーム内の残りパーセンテージが51%を下回るとそのチームは失格となってイベントステージから追い出されるシステムとなっている。


 つまり他のチームのリーダーを倒せば良いのだ。

 今回はソロの大量発生を防ぐため『第1回チーム対抗戦』で出場した人は同じ人とチームを組むように設定されているようだ。

 ただし、2つ以上のチームが合体して1つのチームになることは可能である。


 『第1回チーム対抗戦』終了後からこのゲームを始めた人はみんな初心者なので、適当なチームに入るか、参加をしないのどちらかしかない。


 シラユキに関しては前回ボッチで今回もボッチである。



「なんで誰かのチームに入れて貰わないの?」

「……みんな見ててね! 私行ってくるよ!」



 シラユキは誤魔化して生放送をしている。

 コメント欄がとても気になるけど僕にそれを見る手段はない。



『それでは皆さん! 第2回チーム対抗戦イベントの始まりです!!』

「「「うおおおおおおおおっ!!!」」」



 そうアナウンスが入ると周りが盛り上がっていた。

 するとチーム毎の足下に魔方陣が現れ、転移が始まった。



「それじゃあ、いってきまーす!」



 シラユキは僕の手を掴みながら手を振って、一緒に転移した。


 イベント中の撮影は出来ないのでここまで。イベント中は運営が勝手に撮影して全国放送するらしい。その時にVTuberはなるべく多く撮影されるとのこと。

 また、期間は7日間だが、時間を加速させて現実世界では7時間で終わるようになっている。



「ここは……遺跡だね! ネムちゃん、どうしよっか?」



 転移すると目の前には遺跡があった。

 そして空飛ぶカメラが横にあった。どうやら全チームにこのカメラがあるようだ。


 少しするとそのカメラは薄くなってそのまま見えなくなった。

 カメラでの位置バレを防ぐためなのだろう。



「よしっ! 行こう!」



 僕とシラユキは手を繋いで遺跡の中に入った。

 内部は教会みたいになっていて、1つの御像といくつかの長椅子があった。



「ほわあぁ!! ネムちゃん! 教会だよ! 教会!」



 シラユキは驚いたリアクションをして御像の近くにある長椅子に座った。



「ふっふっふっ、どう?」



 偉そうにどんな感じかと聞いてくるが、僕には教会で1人ボッチという印象しか感じられなかった。



「ボッチにはお似合い」

「ネムちゃん厳しいこと言うね……反抗期かな?」



 シラユキは膝の上をポンポンと叩きながら言う。

 座れと言ってるのだろう。

 僕はシラユキに近づいてシラユキの膝の上に座るとシラユキは僕を抱き締めてきた。



「ネムちゃんかわいいっーー!!」



 僕はもうシラユキのパイ乙に触れても何とも思わなくなっている。

 こういうものって最初は嬉しくなるけど、触れ続けてると飽きてくるようだ。


 だけど昔お父さんに抱き締められた時は筋肉に潰される嫌悪感と嫌なほど大量にあった胸毛と脇毛の嫌悪感がミックスして何度もゲロった記憶がある。

 そして、それに快感すら覚え始めてしまったということも……


 つまり触れて嬉しいものは時間が立つと飽きるけど、触れて嫌悪感が出るものは時間が立つとそれに快楽を覚えるということなのだ。



「ネムちゃん、お腹ぷにぷにしてて気持ちいい! 腕も細いしかわいいっ!」

「ふにゅぅ……」



 僕はシラユキに腕やお腹、太ももなどを触ってくる。

 これがプレイヤーならセクハラで訴えられるだろうが、残念ながら僕はサポートキャラなので人権なんて存在しない。

 僕は成すがままに触られ続けるのだ。


 果たして僕たちはこんな所で呑気に油を売ってて良いのだろうか……?


 そんなことを思ってると丁度誰かが入ってくるような足音が聞こえ、それをシラユキはすぐに察知した。

 シラユキは僕を抱えたまま御像の後ろに隠れた。

 そして僕が勝手に喋り出さないように僕の口を塞いだ。



「ここアジトにいいんじゃない?」

「後ろから奇襲されることもないし、良いかもな!」



 入ってきたのは男19人女1人のむさ苦しいチーム。筋肉率は脅威の95%! 謎の女性が率いる彼らのチームの名は━━━━━━



「我ら『マッスル逆ハーレム』の勝利は決まったな!」



 な、なんて恐ろしい名前なんだ……!


 僕とシラユキが驚いていると部下の1人が御像の前に長椅子を運んだ。

 すると真ん中に1人の女が。両脇に2人の筋肉が座った。

 まさに『両手に筋肉』である。


 僕とシラユキは彼らがアジトを手に入れたその瞬間をこの目で目撃してしまったのだった━━━━








 名称 ネム(サポートキャラ)


 ランク:C- 親密度:41%


 解説:人気VTuber『シラユキ』の可愛い妹。触れた異性を【魅了】にするが、最近歪み始めた。


・特性:【自動魅了付与】、【破壊不能】


・パラメーター


 STR(物理攻撃):71(+71) INT(魔法攻撃):210(+20)

 AGI(俊敏性):350     DEX(命中率):80%


・スキル(10枠中5枠使用中)

 ・使用スキル

 【ファイアボール Ⅳ】 【ウィンドカッター Ⅵ】

 【アイスランス Ⅱ】


 ・常時スキル

 【歪み始めた人工知能(ブレイクオブブレイン)

 【守護者(ガーディアン)


・装備品

 【契約の腕輪】

 【絆の短刀(リアンズダガー)


・固有スキル


 ーーーーLv.0



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