プロローグ
世の中は能力で成り立ち能力で優劣が決まると言っても過言ではない。そんな世界に俺は生まれた、、、孤児として。
俺の名前はルクソル。イスヴァール王国の街の一つのピッツの孤児院で育ち、今年10歳になる。この世界では数え年で10歳になると一斉に教会に集められ能力鑑定が行われ、有能なスキルを持つものは国が保護し教育をする。普通は教育を受ける為には莫大な金がいる為みんなが揃ってこの行事に注目する。その条件はどんな境遇の子でも適用される。もちろん俺だって期待していた。ここで希少能力が発言している事がわかれば孤児でも教育の場を与えてくれる。その教育を受けることで俺はこの国で英雄になれると思っていた。仮に保護されなくても、冒険者になって金を稼げばいいと考えていた。
俺は英雄が大好きで、例えば、この国を建国した初代国王であり英雄王で有名なウルガドラ王や剣のスキルのみで傭兵国ラーガレッドを作り上げた現代最強剣士バゼルのような英雄たちの物語を、孤児院の院長やこの街の冒険者から毎晩聞いている。俺もすごいスキルを手に入れ英雄として彼らに続くような偉大でかっこいい人物になれると信じて疑わなかった。そんなことをいうとみんなは俺のことをバカにするが、そんなことはどうだってよかった。むしろ英雄と言われる人たちは幼少期に笑われるか神童と言われるかの二択だ。俺は普通になるのだけは嫌だった。普通だと言われるくらいならばかにされるのはなんてこともない。
もうすでに11人が鑑定を終了し、国に保護される子供が1人でた。スキルの内容はその本人と鑑定を行ったものにしか知らされない為そいつらが何の能力を持っているのかは知らないが、俺はもっとすごいと自負していた。
「次!!そこのボロ服のやつ、来い!手を水晶に重ねろ。その後私が魔力を流せば貴様のスキルがわかる。まぁ大したことはないだろうがな。」
俺は偉そうな貴族に呼ばれた。確かに平民や孤児にレアスキルが出てくることはなかなかなく逆に貴族はほとんどがレアスキル持ちだという。世の中理不尽だ。
「これでいいですか?」
「あぁ、、、」
瞬間、眩い光が当たりを包み込み貴族は驚愕した。
「な、、、、なんなんだ、、今のは、、、」
(もしかしてレアスキル!?)
そんな俺の期待とは裏腹に
「なんだ、やはり孤児。スキルなんて持っとらんか。だが今のはいったい、、、まぁ良いわステータスの見方はそこのシスターにでも聞け。次!!!」
俺は愕然とししばらく動けなかった。俺は選ばれなかったんだと。あの貴族は見返せないと。スキルすらないなんて騎士はもちろん冒険者になれるのかも怪しい。しかし俺は希望を捨てずにステータスの見方を聞きに行った。
「初めまして。ステータスの見方について説明しますね。自分のステータスを見ながら聞いてください。ステータスを見るには【能力確認】といえば大丈夫です。魔力は全く使いません。」
「【能力確認】っと。」
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・名前 ルクソル
・年齢 10歳
・種族 人族(混血)
・能力値
Lv:1
HP:200/200
MP:31/31
攻撃力:40
防御力:37
素早さ:21
・魔法
なし
・能力
【固有能力】
英雄模倣
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「なんだこれ、、、」
初投稿です。
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とりあえずは毎日18時に投稿をしていきたいと思っています。