Comet will be passed
家のある方から爆音が響く。次に発生した赤い閃光は僕の視界を遮った。
最後に現れたのは焼け野原だった。
気付いたら集落の中心部に彗星が落ちていたのだ。
そのせいで一瞬のうちに滅んでしまったのさ。
幸い僕は彗星から離れた場所にいたから救われたけど、僕の彼女の才佳含め、集落の中心部にいた人全員が死んでいてもおかしくない。
少しの間、僕は彗星が落ちた方角を見て愕然とした。
友人とふざけあった日々、家族の微笑んでいた顔、そして才佳と過ごした日々。そんなものが脳裏をよぎった。
けど、そんな下らないことはすぐやめた。
この状況で、他人の安否なんて気にしてる自分がアホらしかったからだ。
正気に戻った僕は川を泳ぎ、僕は逃げることにした。






