詩片
カーテンを透き通る光が
お部屋を真っ白に洗濯する
甲高い笛の音が
夢の世界から私を呼び覚ます
温かい飲み物が
私に私の仕事をするように言いつける
私の仕事
あの子の仕事
あの子は金色の髪をなびかせて
金色の瞳で外をじっと見つめている
あの子はきっと
外の世界に焦がれている
私の仕事は外に出ていくこと
あの子の仕事は自分をじっと見つめること
私の願いは 解き放たれること
あの子の願いは 世界を知ること
願いは夜に見るものではない
夢の続きにしてはいけない
光輝くものを 落とさないように
キャンバスに向かって
ノートに向かい合って
背表紙と睨めあって
笑顔になる夢を見て