第49話 台風
カボチャのポタージュとミルク粥を作り終え時間を確認。ただいま5時。夕食にはまだ早い。蒸し鶏の下ごしらえをしようと付け合わせのジャガイモを洗っていた時だった。
「来たわよ~」だから来るな!
母さんとメイドズとわんこの登場。何でチャイムが鳴らない! まさか合鍵を作られたか!?
そんな疑問を払拭する様に最後に登場した秘書ちゃん。電話で呼び出したのかな?
「何しに来た! 風邪がうつるから帰れ!」
「ご、ごめんね・・・」わんこ泣かないで~わんこは悪くないよ~いてほしいけど風邪うつしちゃうからだよ~
「わんこちゃんを泣かせる悪い子め! 折角お見舞いに来てあげたのに。わんこちゃんに謝りなさい!」お前に言ったんだ!
「わんこごめんな。でも、風邪うつるからさ今日はおとなしく帰ってくれ」
「うん・・・ごめんなさい」鼻をすすりながら謝るわんこ可愛い。すぐにでも撫でたい。
「奥様大変です! 夕飯の用意がもうされています!」何を狼狽えるメイドズよ。
「大丈夫よ。それは私に任せなさい。優ちゃん、ちょっといいかしら?」
母さんに手を引かれ僕は自分の部屋に連れ込まれた。
「あら? メイドちゃん? ここに寝てたの?」すげー笑顔の母さんと青い顔のメイドちゃん。浮気の証拠現場を目にしたような顔すんな!メイドちゃんもマスクしてるし変に狼狽えないで。
「僕の風邪がうつったから僕が看病しやすいように、ここに寝てもらったの。変な誤解するなよ」
「へぇ~そう」何その意味ありげな視線と返事。
「そそそそうです奥様。私が昨晩つきっきりで看病して、その、あの、押し倒して、寝てしまい、あの、その、」
「うん、メイドちゃん少し黙ろうか。昨晩看病中にメイドちゃんが寝落ちして、僕に寄りかかって朝まで寝ていたの。これが真相。メイドちゃんも落ち着いて。言い方悪く伝えてどうするよ」
「申し訳ありません」咳も出なくなったみたいだ。
「そう言う事にしておきましょ。で、優ちゃん本題なんだけどね」
そう言いながら僕の肩を掴んでくる手に力が入る。なんだ?怒ってる?
「私の生湯葉はどこ! 卵黄の味噌漬けは!」パクったのばれてたーーー。
「あはははは、美味しゅうございました。味噌漬けはまだ残ってるよ」やっと手を放してくれた。きっと痣になってるよ。
「まったくこの子は・・・まぁいいわ。貸しひとつね! それとパンフレットの事だけどね。写真集じゃないから、立ち姿だけでよかったんだって。担任の先生から電話があったのよ。先に言ってくれればいいのに紛らわしいわよね!」いや、常識的に考えてお前が悪い!それと担任ちゃんが原因みたいに言うな!
「後日取り直し?」
「そうね。その時はUSAの両方で撮りましょうね。立ち姿ならすぐ終わるでしょ。さて、病人はここにいなさい。後でお茶でも持ってこさせるわ」
言うだけ言ってさっさと部屋を出て行った母さん。嫌な予感がするがまぁいいか。
「メイドちゃん体調はどう? 咳は治まったみたいだけど」
「はい、少し体がだるいだけです。もう大丈夫です。ご迷惑をかけてすいません」
「僕がうつした様なものだし気にしないで」
元気になったメイドちゃん。
さて、ぼくは明日の準備でもしましょうかね。っと、チャイム?時刻は5時半。こんな時間に誰だろう?部屋を出て玄関へ向かうとメイドズが対応してくれていた。何やら大きなビニール袋を持つメイドズ二人。それを受け取るメイド長。買い物に出ていたのか。
僕も手伝おうと近づくとメイドズの後ろに委員長とお嬢が・・・
「いらっしゃい。あれ?どうしたの?」
僕を見て固まる二人。なんだ?いつも見慣れた顔だろうに。
「二人共どうした?」
素早く僕の横に来て耳打ちをするメイド長。
「今の優様はカラーコンタクトしていません。それに驚いているのではないでしょうか?」
やっちまったーーーーーーーーー
家にいるのからカラコン外してたんだった。
「本当に兎月くんみたいですわね・・・」
「綺麗な目、USA姫みたい・・・」
これはバレたか・・・
「あら、二人ともいらっしゃい。早く中へ入りなさい」
母さんが二人を奥へ連れて行った。どうやってはぐらかそうか頭を巡らす。
無理じゃね?
17時にもう一本




