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第478話 ラビットテールの社員たちは……



 ウィレオくんとアニーちゃんにペルちゃんとアシュレちゃんを連れてうさぎ帝国の正面入口へ向かうと、武器を構えたうさぎの銅像が入口の両側に構え凛々しいたち姿で出迎えてくれます。


 他にもここのホテルマンだろう人たちがうさぎの耳を付け軍服姿で出迎えてくれます。


「うさぎさんがいっぱいですよ!」

「ホテルというよりもアミューズメントパークですね」


 ペルちゃんのアシュレちゃんは数日前からここに宿泊しているので僕に色々と紹介してくれます。


 僕も一度だけ宿泊しましたがお正月からオープンして、ラビットテールの社員さんたちを招待しているそうです。


 通りでというか、ここのホテルマンさんたちが「いらっしゃいませ」と声を掛けてくれるのですが、それに混じって僕の名前を呼びながら同じ様に「いらっしゃいませ」をいう多くの一般人がいるのが気になります。


「みんなからウェルカム言われて凄いです」

「優お兄さまは一般の方からも尊敬されているのですね」


 尊敬とは違うと思います。


 受付に到着すると笑顔で迎えてくれるうさ耳受付嬢さんにチェックインを申し出ようとすると、

「お連れの方が済まされました。ロイヤルスイートは二階の西側の奥になりますのでエスカレーターを上がった先を左に曲がった先になります」


 丁寧に対応してもらいましたがロイヤルスイートなのですね。僕的には普通の部屋が良かったのですが……


 お礼をいって受付を済ませたので一度部屋へ向かいましょう。


 ペルちゃんたちを連れエレベーターを上り左へ曲がると多くのラビットテールの社員さんたちがおりワーキャーです。


「優さまと同じホテルに泊れるなんて!」

「私が幼女だったら手をつないで一緒に歩けたのに」

「今日も凛々しいです!」

「奥さまに感謝です!」

「同じ空気が吸える幸せをもっと堪能したい!」


 メイドズも大概ですが、ラビットテールの社員も変態が多いのは知っていますから、関わらない様に会釈だけして先に進みたいと思います。


 思いますが多いな!


 広い通路ですがテレビで見るマラソンの大会のように人だかりが……


 ウィレオくんやアニーちゃんたち幼児がくっ付いているので走る事ができずワーキャーする中を進みます。


「何を騒いでいるのですか?」


 大きい声ではないのですが通路のワーキャーの中でも聞き取れる住んだ声が通り、ラビットテールの社員さんたちの顔色が一斉に青く変わりました。


「本日はラビットテールで貸し切りにしていますが、騒いで良い訳ではありませんよ。我社の恥を晒したいのならそれ相応の覚悟を持って頂かなければ。減俸や海外赴任が可愛いと思える罰則を与える権限を私も持っているのですから」


 笑顔で話すメイド長の言葉に社員さんたちはすぐに頭を下げ謝罪を口にします。


「申し訳ありませんでした」

「旅先でテンションが上がってしまいました」

「優さまの匂いで興奮してしまいました」

「気が付いたらバーサクモードに……」

「次からは静かに昂るようにします」

「くっ! 私もメイドズに志願していれば! 申し訳ありません」

「優さまにはこの飾りボタンが一番似合うと思いアドレナリンが駄々漏れてしまって申し訳ありません」


 多くの変態が謝罪の言葉と頭を下げます。

 中には職業体験学習でボタンの輸入を担当していた人もいますね……


 それに家族連れの人もいるのに、ラビットテールの社員たちは何をやっているのか……


 幼児たちの負担にならない程度に歩く速度を速めましょう。


 メイド長が味方に付いた事によりワーキャーの声は無くなりましたが、それでも笑顔で手を振るラビットテールの社員たち。

 中にはそのお子さんや旦那さんも手を振っているのですが、意味が解っているのだろうか?


 僕と一緒に歩みを進めるウィレオくんとアニーちゃんに変なトラウマが生まれない事を祈ります。


「ユーはキングデース!」

「デース!」


 トラウマではなく誤解が生じてしまいました。


 ウィレオくんの言葉にどう言い訳したものか考えているとロイヤルスイートに到着です。


 インターホンも付いており押そうとすると、メイド長がカードキーを翳し開けてくれました。


 部屋に入るとファンタジーの世界観を重視しているのか、テーブルは薄いピンクのキノコだったり、ソファーが並んだキノコだったり、照明が光るキノコだったり、キノコ祭りです。


「こっちの部屋も広いです!」

「私たちの部屋もスイートですがロイヤルが付くともっと広いのですね」


 ペルちゃんとアシュレちゃんたちの部屋も広い部屋に宿泊しているのですね。


「優たちも来たデース」

「デース!」

「デース!」


 ピンク忍者のクリスさんが僕たちに気が付いたのかこちらへやってきて、ウィレオくんとアニーちゃんが走り出し抱きつきました。


「この子たちは本当に可愛いデース」

「デース!」

「デース!」


 左右見抱きつく幼児たちにクリスさんも癒されているのでしょう。


「二人とも将来は立派な忍者になるのデース」

「デース!」

「デース!」


 それはやめて下さい!


お読み頂きありがとうございます。

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