第46話 対策と中止
MINIUSAとのCMから数日がたち世間は大分落ち着いた。
世間は・・・
そして今も落ち着かない二人が今日も帰りのHR終わりに僕の机にやって来る。
「今日こそ連れてけ!」普通よ、うざい。
「私も一緒に行きたいわ!」二上院さん暴走しないで。
MINIUSAとの撮影もあり連日わんこをお持ち帰りしている。これは対策を考えないといけない。
「今日で終わるだろうからさ、仕事がない日にでも今度遊びに来てよ」わんこよ、両目を開けて驚くな! 察しろ!
渋々な二人を宥めて秘書ちゃんの車に逃げ込んだ。
さて、対策法であるがわんこには今まで通り帰ってもらって、わんこの家にメイドズの一人を置いてもらい、そこから車で送ってもらえばいいだろう。
これなら連日連れまわしているようには見えなくなる。
わんこも了承してくれた。
「もう、ビックリしたよ。首になったかと思った」僕にその権限はないよ。
「母さんがさせないよ。それよりやってみてモデルはどう? 大変じゃない?」
「う~んとね、撮影は気が付いたら終わってる感じかなぁ。色んな服が着れるのは嬉しい!」
笑顔で答えてくれるなら大丈夫だろう。ついつい撫でてしまう。
そして撮影会なのだが、どうしてうちの制服なんだよ!
撮影室に置いてある新品の紀見ヶ崎高校指定女子制服を掴み母に詰め寄る。睨んでいるのに笑顔になるな! メイドズはシャッター切るな!
これは前、担任ちゃんに頼まれたもの(第27話参照)だろう。母さんに依頼してくるとは・・・
「で、どっちで撮るの? 僕? USA?」諦めが肝心である。
「両方!」なんでだよ!
「USAでパンフレット作ったら入学生が殺到するんじゃない? パニックとか起こしたくないんだが?」
「化粧した優ちゃんだって同じじゃない?」
「・・・」
「だから両方渡して学校側に判断させるのよ」
理屈は通っているが・・・
「でもバレないかな? 同じポーズで撮ったりするんだろ? それを見比べえたら、それこそわかりやすくバレそうなんだが・・・」
「大丈夫よ! 今までだってバレてないし校長先生は知っているもの」何その新情報!?
「校長先生は優也さんの親戚よ。赤ちゃんの時の優ちゃんを抱っこした事もあるしUSAの年賀状だって毎年送っているもの」
なんだろうもういいや。取りあえず協力者がいるって事だな。
「ほら着替えてきなさい。メイドズやっておしまい!」
「「「は~~~~~い」」」
両手両足を掴まれ更衣室へ送られる僕。一度人権についてしっかりと考えなければ・・・クッシュン。
「青春だわ~」
「こんなに色っぽくしてもいいのかな」
「パンフレットにプレミア付きそう」
「体操服! 体操服! 体操服!」
今、女子の体操服を着ている僕です。精神的に追い込まれています。
メイドズに汗が欲しいと言われ霧吹きで水をかけられたり、走ってる演技させられたり、どこから持ってきたのか跳び箱跳ばされたり・・・制服だけだと思っていた自分の甘さが悔しいです。
「兎月くんお疲れさま」わんこが紅茶を差し出してくれた。
「ありがとう」精神的にボロボロの僕はわんこの頭を撫でて精神の回復を・・・
「これもいいし、あれもいいわ」
「このしずる感最高!」
「跳び箱のもいいわ」
「動きがあるといいよね~」
写真を選んでいるメイドズと母。何か僕のアップの写真が多いがいいのだろうか? そもそも制服と体操服の立ち絵でいいのでは?
「次はUSA姫で撮影だよね?」そうだぞわんこ。この疲れが倍になるのだ・・・
「そう言えばわんこの撮影は?」
「今日はサイズ計っただけだったよ。小学生向けのコートや帽子を新しく作るんだって」
「そっか、モコモコの帽子に白いモコモココートとか似合イッキシ!」
「風邪?」心配してくれるわんこ可愛い。
鼻をかみながらゴホゴホゴホこりゃ風邪か?
「ちょっと熱っぽいかも」
「優様失礼します」とメイド長。おでことおでこがドッキング。
「ちょっメイド長ずる~い」
「これがトップの実力か!」
「体温計ならここに」
「さっきまでここにいたのに・・・」
「38度5分です。直ぐにベッドを用意させます。みんな聞こえたわね!」
「「「「「はいっ!」」」」」
「優様申し訳ありません。もっと早く気が付くべきでした」
頭を下げるメイド長。ただの風邪だろうし気にしすぎだよ。
「大丈夫だからさ、母さんUSAでの撮影はどうする?」
「取りあえずこっちを渡すわ。USA使うと大金が動いちゃうし、こっちだけでもいいでしょ」
ギャラ取る気だったのか。
こうして今日の撮影は中止になった。
19時にもう一本




