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第37話 勉強会


 五月も終わりに近づくと、やってくるのが定期テスト。

 担任ちゃんからも「テスト勉強するのよ。二組に負けたらお仕置きだからね!」との事。わんこに聞いたらライバル関係らしい。


 「教師も色々大変なんだな」昼飯がかごいっぱい苺なのも大変だと思うぞ。


 「生徒の平均点が担任の評価に繋がるんだろ」


 「テストかぁ兎月くんは主席だし勉強得意なの?」わんこも勉強できそうだな。


 「そうそう、よかったら教えてくれよ。」お前は努力をしろ! 授業中寝るな!


 「得意とは違うな。終わらせたが正しい」


 「終わらせた? 何それ?」


 三人には伝わらなかったようなので掻い摘んで説明するか。


 「えっとね。小4の夏休みに高校までの教科書取り寄せて勉強したんだ。それで高校生用の模試で5教科満点。OK?」


 「意味が分からないよ?」わんこにも伝わらないのか。


 「簡単に言えばもう学習済み。抜かりなし!」


 「天才ってことだな」普通よ、違うぞ。


 「努力したんだよ。だから今でもテスト前は教科書見るぐらいはする」


 「なぁ勉強教えてくれよ。赤点取ったら小遣い減らされちまう」と普通。


 「私も! ダメかな?」下から見つめてくるとか卑怯だぞわんこ! 頭撫でたくなる!


 「俺もいいか? 英語だけは全くわからん」とゲレンデ。Proteinプロテインは覚えてそうだな。


 「別にいいがこの事は内緒にしろよ。これ以上人数増え「私も行きたいわ!」たら・・・」


 話の途中でお嬢が登場。クラス中に響く声で言うなよ。みんなこっち見てるだろ。


 「じゃあお嬢までで決定だからな」


 この言葉に肩を落とす他の生徒。流石にひとクラス丸々教えるのは大変だろう。場所だって・・・いや、広い会議室とか所有しているけども。


 「今日はモデルの仕事ないのか? できたら今日から教わりたい」


 確かにテスト三日前からモデルの仕事は禁止されている。会社の方も気を使ってくれていて、相談事はテスト明けになるように暗黙の了解があるみたいだ。

やる事と言えばお見舞いと料理ぐらいか。お見舞いも昨日行ったし、テスト前二日間ぐらい良いだろう。


 「別にいいぞ。4人とも今日からにする?」


 「もちろんですわ!」お嬢は勉強できそうなイメージあるけどなぁ。


 「私も今日からお願いします」わんこめ可愛く頭下げやがって。


 「俺も頼む。英語だけでいいから頼む」ゲレンデが頭を下げると少し威嚇されている気がするのは気のせいか?


 「俺も! 俺も! 特に現国!」普通よ、担任の教科だろ。普段から気を使って勉強しとけ!


 「じゃあ場所はうちでいいよな? みんな送るよ」


 「いいなぁ兎月くんの家行けて」

 「どんな家だろ?」

 「城じゃね?」それは孤児院だ!

 「城はないだろ」

 「日本庭園のあるお屋敷とか?」そこは叔母の家だ!

 「今時の金持ちはビル最上階とかか?」いえ、15階半分です。

 「あぁそれなら納得」


 周りの話に心の中でツッコミを入れながら、秘書ちゃんにワンボックスカーで来てほしい事と家で勉強会をする事をメールで伝えた。



 放課後になり秘書ちゃんの車に乗り込む時、チャイルドシートが必要なのか少し考えたが、マジギレされたら困るのでわんこには言わなかった。

 車中最高グレードのワンボックスカーの乗り心地にテンション上がる普通の相手をするゲレンデが大変そうだった。

 わんこはお嬢の胸を借り寝ていた。それといつの間にいたのか委員長も車に乗っていた。


 「ご苦労様です」常駐する警備員さんへ挨拶をして門を開けてもらい地下の駐車場へ。そこからエレベーターで自分の住む15階へ。

 お嬢以外驚きっぱなしだった。そりゃ15階の案内地図の半分が会議室とトイレで、後が自宅なんだもの。間取りは確か14LDKだっけ?


 「おかえりなさいませ優様方。勉強できるよう一部屋用意いたしました」


 メイドちゃんの登場にテンションを上げる普通。てか、車に乗った時からずっとテンションが高いままだな。勉強前にダウンするなよ。


 「ただいま、みんなを部屋に案内してもらえる? 僕は着替えてくる」


 「畏まりました。皆様どうぞこちらへ」


 メイドちゃんの後をついて行くクラスメイト。おい普通! メイドちゃんの尻を凝視するな!


 部屋着ジャージに着替えリラックスした僕も部屋へ移動。普段秘書ちゃんが寝転びながら漫画を読む和室(15畳)にしたようだ。先月張り替えたばかりなのでまだ井草の香りがする。


 「なぁ、メイドさん彼氏いるのか?」普通よ、今すぐ叩き出すぞ!


 「そんな事より勉強だろ! ほれ、現国の教科書出せ」


 「ねぇ兎月くんあの掛け軸なんだけど、本物よね?」お嬢は掛け軸が気になるのか。


 「友達の爺さん(九条斎賀)がくれたんだ。床の間に飾るのにちょうどいいだろうって。有名な物なの?」


 はっきり言って価値とか知らない。この鶏の掛け軸が飾られる前は、秘書ちゃんの好きな少女漫画のポスターが張ってあった。


 「本物なら何千万とする物よ」とお嬢。


 「へぇ~」と僕。


 「リアクション薄っ! もっと驚く所だろ! 何千万だぞ!」普通うるさい。


 「ほらほら時間無くなる。勉強!」


 僕の言葉にやっと教科書を取り出すクラスメイト。まったく何しに来たんだか。

 そこからはスムーズに勉強会は続いた。

 僕と秘書ちゃんとメイドちゃんが先生役で五人を教える。質問がない時は僕も英単語の書き取りをした。たまにスペルミスしちゃうんだよね。


 ゲレンデにつきっきりのメイドちゃん。英語の文法をマスターしてほしいものである。

 お嬢と委員長は黙々と数学の問題を解いている。わんこと普通は現国を秘書ちゃんに教わっていた。


 30分ほど勉強しただろうか。チャイムの音で僕の手が止まった。メイドちゃんが立ち上がろうとするが、そこはゲレンデに英語を教えてやってほしいと僕が代わりに動いた。


 来客がある時は必ず電話が来るのに誰だろう?この階に来れるのは会社関係者と僕たち位だ。玄関から相手を確認。あれ? メイドズの一人だ。どうしたのかな?

 鍵を開け「いらっしゃっ、何で来た母さん!」


 そこにはメイドズを6人連れた母が、悪い笑みを浮かべて現れたのだった。




 17時にもう一本。 

日々、少しづつ増えて行くブクマークに感謝です。

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