表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
20/595

第20話 神林友子


Side 友ちゃん


 いつもよりも早起きした私は着ていく服に悩み中。


 なんたって今日は親友お墨付きの美男子? に会うのだ。もしかしたらそのまま男女の関係に!? なぁ~んて妄想しちゃった。


 なんでもモデルで会社運営している高校生。美人顔に腰まである長髪だとか。盛に盛った設定。いったいどんな人だろう?

 ラビットテールの息子ってことは金持ち確定だ。


 絶対今日はキメていかないと!


 三十分ほど悩みラビットテールの白のワンピースに決めた。まだ少し寒いのでアウターに緑のブルゾン。靴は白地に緑のラインの入ったスニーカー。こんな感じかなん?


 さてさて準備も終わりトーストかじって時刻を確認。まだ8時。いいやもう早く行っちゃおう! 千和に電話だ!


 「おはよう友ちゃん」


 まだ眠げな声が聞こえる。


 「千和おはよう~私もう家出るから半には着くからね~」


 「もう来るの。わかった。私も用意急がなきゃ!」


 「じゃね~」


 さーて、気合いを入れて歯磨きだ! いつキスするか、わからないもの準備はしっかりと!

 鏡の前でにっこり笑う。

 うんうんうん。中々可愛いぞ私!しっかり目を見て落としてやるんだ!


 自転車に乗り千和の家を目指す。急げば五分。ゆっくり8分。もちろんゆっくり。汗はかきたくない。念のため千和の家の玄関で制汗スプレー。

 そしてチャイムをポチリ。


 「いらっしゃい。まだ時間あるし中入って」


 おうおうおう相変わらず小さくて可愛い。

 よしよしよしお姉さんが撫でてあげよう。


 「友ちゃん撫ですぎ! 撫ですぎ! まずは家に入ってよ!」


 はっ! 我を忘れて撫でてしまった。千和恐ろしい子!


 「おじゃましま~す」


 リビングのソファーに腰を下ろし手鏡で前髪チェ~~~~ック!うん大丈夫。可愛い! はず!


 「約束は9時だっけ?」


 「そうだよ。あれ? 友ちゃん気合入ってるね。着けまつ毛までしてる!」


 「そりゃそうよ! 今日を逃したら中々男に会えないもん。それに千和のお墨付きでしょ? 気合い入れて落としに行くわよ!」


 「ダメダメダメ! 兎月くんはダメ!」


 千和が珍しく反抗してくる? これは千和惚れてる?なるほど・・・


 「千和が惚れるとは、ぬふふふふ」


 「変な笑いしないで! もう友ちゃんまた悪い癖出てる。そのぬふふで笑う時、絶対よくない事起きるもん」


 顔を真っ赤にして怒る?照れる?千和かわいいよ~思わず抱きしめてしまった。


 「そうだ写メ見せて~よ」


 これから実物に会うのだ。心の準備ぐらいは必要だ。


 見せてもらった写メには天使が写っていた。まぁ天使は千和なのだが・・・問題はその横に佇むお姉様。


 「なんて女神?」


 素で聞いてしまった。


 「兎月優くん。すごいでしょ? 美女でしょ? でも男なんだよ」


 「は!? そう言えば美人で男って言ってたけど・・・マジでか~こりゃ男子が惚れるわな~でも千和は女好きじゃないよね? あれ? あれ? 私何言ってる?」


 混乱した頭を整理する。美女で男で金持ちでででで????


 「友ちゃん大丈夫?」


 「えっ、あ、うん、たぶんダメだ。意味が分からなくなってきた。まぁ会えばなんとかなる!」


 チャイムがなり気を引き締めている千和。来るのか美女が!私も気合を入れねば!

 両手で頬を叩き、痛い!


 「さあ、かかってこい!」


 「友ちゃん変なテンション押さえてね」


 「は~~~~~い」




 ブックマークに感想、ありがとうございます。

はじめてもらった感想に小躍りしてしまいました。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
script?guid=on
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ