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ここから始まる表と裏の物語-the back a story-episode1  作者: 鈴菜
第12章-人間と魔物の争い-
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第88話-戦闘開始-遊撃編-2

ミヤはジャングルの木の上と飛び回り、ミノタウロスの拠点であろう洞穴に

辿り着くと、しばらく木の上から動かず様子を窺う

しかし……洞穴の中から何かが出てくる気配はない

ミヤは中の様子を見るために入口の前まで来ると忍び足で中に入ると

洞穴の中は1本道になっており奥が暗く良く見えない

そんな道をミヤは1人進んでいくと……開けた場所に出た


そこは洞穴の最深部とも言えるような空間で周囲の壁には鉄鉱石らしい物が

光り輝きながら壁に張り付いている

その真ん中に金属の鎌を背中に構えながらミヤに話かける男が1人いた


「あ……? お前誰だ? 俺の飼いならしたミノとは違ぇ……」


「あんたこそ誰? もしかしてミノタウロスとハーピーを操ってる黒幕?」


「……そうか、お前はエルフの村に援軍に来たとかいう馬鹿の1人か」


その男の恰好は黒髪のロング、服は黒いシャツに赤色のズボン

黒いシャツの上には黒のマントらしき物を付けている


「馬鹿じゃないけど……で、あんたは何者?」


「さぁな、簡単に教えちゃ面白くねぇ……どうだ? 少し『遊ぼう』ぜ」


その男は空いている左手でミヤに『かかってこい』と言ってるような手真似をする

しかし、ミヤがその男に近寄る事はなくその場を動かずにいた

それの光景に少しイラついたのか、男は怒鳴り声をミヤに浴びせる


「おいおい、かかってこねぇのかよ! じゃあどうしてここに来た!!」


「……どうした? 私は別にあんたを倒すために来たんじゃない」


そう言うとミヤはナイフを両手に構え、自分が来た入口の少し上の壁を

ジャンプして斬るその壁は脆く、ミヤのナイフで少し砕け地面に落ちる

それを何度も繰り返していると……最初は『馬鹿?』と言った表情で見ていた男

はミヤがどうしてそんな行動を始めたのか気づいた


「てめぇ! 洞穴の入口を封鎖する気だろ?!」


「気づくの遅すぎ……これだから脳みそが筋肉になった『馬鹿』は使いやすい」


そうミヤが言うと元来た入口めがけ、バックステップしながらその男にそう言った

直後、削り続けた壁が一応よく砕け、入口を封鎖する

それを見た男は舌打ちをしながら封鎖された入口の目の前まで歩くと

勢いを付けながら怒鳴り声をあげる


「あのアマァ……次あったら叩き斬ってやる……覚えてろよ、ナイフ女」


ミヤは封鎖した最深部の入口に目もくれず入口を目指し

入口から外にでるとまた入口付近の壁をナイフで斬り刻み、

崩すと入口を封鎖する、そしてナイフをしまった後……ミヤは独り言を洩らす


『拠点の破壊終了、中に馬鹿が1人いたのと変な武器を持っていたぐらい

 後は特に問題なし……このまま、エステの援護に回ろう』


ミヤはエステが戦っているであろうジャングルの場所まで走り出す

走りながらミヤは鼻がむずむずしたのか片手を口に当てるとクシャミをする

それを嬉しそうにしながらエステとエルフの部隊がいる場所を目指す


『えへへ……お姉様が私の事、心配してくれたのかな』


そんな喜びを感じているミヤだが……実際は先程の男に恨まれているとは

微塵にも思っておらず、ミヤの頭の中には『スティナの事で頭が一杯だった』

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