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第1話-言葉の捉え方-

「ようこそ……? 私は……『呪われた御旗』には入ってないですよ?!」


私は最もな事を言ったつもりだ

『入る』とも『協力』するとも言っていない。


それを聴いたリドラーさんは微笑みながら私に言う。


「いや、スティナちゃんは『すで』に御旗のメンバーだ」


「は? どういう事ですか?」


「君は……メンバーの言った事と行動を覚えているかな?」


私はそこで思い出す……

『1つ目は握手』 『2つ目はよろしく』『3つ目は私が行く前にリドラーさんが』

この3つぐらいしか思い出せない、それを言うと

リドラーさんとヒーナさんは口をそろえて笑う。


「何が可笑しいんですか?!」


私は笑った2人を怒鳴ると、ヒーナさんが笑いながら説明してくれる。


「握手は『仲間』、よろしくは『メンバー』として、3つ目は…本人から」


「ヒーナ……俺に説明させるのか……まぁ、その騙されたと言うやつだ」


「騙された? どういう事なんですか?」


私はリドラーさんが言った『騙された』の意味を理解できずに質問すると

答えてくれた。


それは私が起きた時点で既に決まっていた事、私を御旗のメンバーにする事

そのために、ヒーナーさんとハンナさんに協力してもらった。


『知っている』人ならば握手を求められたとして警戒する可能性は低く

よろしくと言うのは……人によっていろいろな捉え方がある

簡単に言えば、言葉を利用した引き込みであり

なによりも私がリドラーさんにちゃんと付いて行ったりしている事もあって

メンバー側も引っかけやすかったのだろう。


「……ようはそれに騙された私が悪いと」


怒りたい半分少し安心した私がいる

住む場所もお金もない食べ物もないのだ、それならばここで厄介になるほうが

私にも御旗側にもメリットがある。


「まぁ……そうなるな、しかし……他のメンバーは今いない」


「そういえば……今日も食糧取りに出て行ったけ」


ヒーナさんとハンナさんはなにやら話を始める

私が『メンバー』入りしたからか、少しだけ声をトーンが高いので聴き取れ

食糧を取りにと聴くと普通の日常の事に聴こえて少し安心した……のだが


「大体今頃は警備手薄で馬車とか荷物運び襲えば食糧とれるからね」


「今回は肉がいい……最近野菜ばっかりだったから」


「おい」と心の中で私は叫んでしまった、義賊はどうした義賊は……

それも気になり、2人に聴いてみる事にした。


「あ……あの、義賊だから普通に狩りとかで食糧を買うのはだめなんですか?」


私がそう言った時、真面目な顔でヒーナさんが私に言う。


「何を言っているの? 今日食べる分の食糧、お金もない……それに

 私達は富豪から物を取り助けるのは『義賊』だけど、賊なのは変わりないしね」


「別に義賊の誇りもないし、生きるためにやっている事だから」


ヒーナさんの言葉に付け足すようにハンナさんが言う

どこに行っても富豪と貧民は付いて回る……足枷のように

その言葉の1つ1つが私の心を抉る。


そんな事を考えていると、空気を読むようにリドラーさんが私に声をかける


「スティナちゃん、少しパ……じゃないか、叔父さんと手合せお願いできるかな」


リドラーさんは私の体を動かして気分を切り替えようという、気遣いなのだろう

私はリドラーさんの言葉に頷くと、リドラーさんは広い場所へと案内してくれる




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