第71話-この土地の事情-
数時間、私が金髪の女性と話をした頃には私はその子に言ってる意味が理解
できるようになっていたが……他の3人はほとんど理解できず、お手上げ状態
もちろん、私以外が真面目にその子の話を理解しようとして聴いている訳ではない
そのため、私以外の飲み込みが悪いのかもしれないと思う
「ねぇ? 私の名前はスティナ、あなたの名前は?」
「私? 私は『ミミナ・エルティリー』、スティナはどうしてここに?」
「えっと……船から降りたらここに来ちゃったの」
「よくわからないけどわかった……けど、今この土地は危ないわ」
「危ない? どういう事か説明してほしいかも」
「良いわよ」
ミミナの話だと今……この土地では戦いが行われている
それほど大規模ではないが、ミミナ達のいる軍と魔物達が戦っているらしい
「ねぇ、ミミナ、その魔物ってどんな魔物なの?」
「魔物? ミノタウロスとハーピーだけどわかる?」
「みのたうろす? はーぴー? よくわからない……皆は知っています?」
私は他の3人にその魔物を知っているか尋ねるとハンナさんが答える
「ミノタウロスとハーピー……実物は見たことないが、本でならあるな
ミノタウロスは牛頭をした人間のような魔物でハーピーは腕が羽みたく
なっていて空を飛ぶ女性のような魔物だろ?」
「ねるいって知くよ」
「……? スティナ、この子はなんて言ってるんだ?」
ハンナさんはミミナの言っている事が理解できず私に不思議な顔で聴いてくる
私はミミナが『よく知っているね』って言ってますよ、と答えると
ハンナさんは頷き……『そういう事か』と言う
しかし……私はハンナさんとミミナの話を聴いたが……1つ疑問がある
それはどうして、その魔物達とミミナが戦いになったかだ
「ねぇ、ミミナ……どうして魔物達と戦う事になったの?」
「それは……ミノタウロスがエルフを捕まえて飼いたいと言った所から
それに便乗した感じでハーピーがエルフに襲いかかる、そのせいで
連合軍みたいな感じになったの」
私はミミナの話と言葉に夢中で外見を見ていなかったが……背は私と同じぐらい
年齢は同じぐらいかはわからないが……身長は150cmぐらいだと思う
そのせいで仲良くできたかは知らないが、ミミナのお陰でいろいろわかった
そう思った時……ジャングルの中から『ミノタウロス』と呼ばれた魔物が現れ
叫び声をあげると、後ろに空を飛んだ女性が2体現れる
「……あれが私達の敵、スティナ、戦う事はできる?」
「う、うん……ミミナは大丈夫?」
「私は平気、この弓があれば負けない」
そう言うとミミナは背中に隠れていたショートボウと腰で隠れていた木筒を出す
しかしその弓は上質な木ではなく、ジャングルの木で取れそうな木でできている
私はその弓を見た時……心配になり聴いてみる事にした。
「ねぇ……ミミナ、その弓で勝てるの?」
「ハーピーは倒せる、でも……牛頭は無理、硬すぎる」
しかしミノタウロスと呼ばれた魔物は上半身裸で下半身はハーフパンツのような
布で隠されている……そんな軽装の相手を倒せないのは、弓が弱いのかそれとも
ミノタウロスが肉質が硬すぎるのかは『これからわかる事である』
「わかった、ミミナはハーピーとか言うのおねがい
私『達』はミノタウロスと戦うから……よろしくね」
「わかった!」
ミミナは弓矢を数発撃ち……ハーピー2体を牽制し呼び寄せるとミノタウロスを
孤立させる、それを見た私はエステさんとハンナさんとミヤに話かける
「……皆さん、ミノタウロスを倒すために……おねがいします」
「お姉様がお望みとあれば、どんな敵でも倒しちゃいます」
「まったく……スティナは面白い事を起こすのが得意だな」
「……しかたないな、俺も協力する、魔物相手の実戦訓練も悪くないさ」
私達4人は武器を構え、ミノタウロスに突撃する。